世紀末ゾンビ世界でスローライフ【解説付】

しおじろう

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救出作戦

ハク戦 23



 わしはお前を信じてる、何よりもお前が望み渇望した強さへの思
いは紛れもない純粋で本当の強さじゃ……だがまだ足らんのだ、上
を目指すには方向性が必要なんじゃ、目指す方向がありそこへ向か
うからこそ前へ進めるのじゃ……盲目の強さなど点、点は動かぬ、
目指しているつもりじゃろうが目の前のことしか目に見えてない
お前の『世界』から本当の『世界』を目指すのじゃ!道を違えれば
戻れなくなるその前に!『原点』から『目標』そしてそれを形成する
土台である『意味』の三つが
合わさって初めて頂に、力に変換されるのじゃ、全ては三つの原則
ハクは言った、まさにその通りなんじゃ、原点に帰れ!雪丸!」

悲痛にも似た叫びがまだ雪丸には自分を憐れむ言葉に聞こえた。
雪丸「力こそ道理、道が見えて無いなら奴を倒せば見える筈だ!」
「本当に見えなくなるぞ雪丸よ……気付いとる筈じゃ」
「……」
「お前はワシに昔の聞かせてくれたな、その時はどんなに大きくて
鬼の様な奴じゃと思ったが宿敵がハクと知った時、正直信じられん
かった」
嬉しそうに微笑みながら話を続けた。
「普通の……いやそれよりもか弱きそうなハクにお前程の強さを持つ
男が執着しとるのか理解出来んかった」
「そしてハクと共に行動している内に理解したのじゃよ、お前が認
めた男だと言う事を」
雪丸「……認めてなど」

 「アイツは言葉ではなく行動で示すタイプだな、話せばいいものを
いや話すよりも態度で示す方がお主には効くか」

「お前は何故「一本という言葉を聞いて動きを止めた?そして今、
宿敵の背後に居ながら手を出さずただ立ちすくむ?一本の意味を誰
より理解しとるからこそ動けぬのであろうが」
雪丸「それは俺の心の中の弱さ……だからこそ!」
「逆じゃ馬鹿タレめ」
「お前はお前で強さの質、お前が持つ最大の強さにブレーキをかけ
とるのはハクでも誰でもない、お前自身じゃ、見ろ、ハクの背中を
お前が拳を当てれば簡単に終わるようなそのか弱き存在に苦悩した
日々、その一見比例しない理(ことわり)に疑念を感じた事はない
か、苦悩した日々の努力が既にハクを認めてる証じゃろうが……答
えは感じるものだが、あえて言うなら力の質の差じゃ、お前はお前
の世界だけで物事を解釈しているからこそハクという質の違う力に
畏れとるのじゃろう……だが自身も感じとる筈、力という原点に帰
れば武器や兵器に勝てる筈もない、数の多さに勝てる筈もない、力
を持ってもその悩む心に勝てる筈もない、その心こそが全ての答え
であり力を変換し全てに通じる力となる事にな、兵器も武器も使う
者の心で凶器にもなれば人を助ける道具にもなる、核兵器でも使う
目的で配備しその発射をするにも人の意思がないと動きもしない、
世界はそれを脅しの道具とし持ちたがるが使うべきでない使えば
作った目的が国や人を守る筈だったものが意味を持たなくなる、わ
かるか?意味を持たず、付け加える様に後付けにしては全ての点や
目標をそのものが自身に跳ね返るのだ、金に溺れる者は金に苦しめ
られ力に溺れるものは力に苦しむ、それに取り憑かれた者は過程に
悩まされ意味をなす者を手からボロボロと落とし失って行く……有
り余る金は人から意欲を奪い、力に溺れ全てを敵とみなせば味方を
失う様にな」

「昔のお前は努力が楽しかっただろう、力を求め目標に向かい、意
味を持たせるために近づく自分に、そして今は辛かろうて……努力
がしんどかろう楽しくなかろうて……今のお前に力の意味は果たし
てあるか?」

雪丸「戯言だ!力がなければ何も……」
「やはり本当は理解しているのに……面倒臭い奴め、『何』こそが意
味だろう」
「単純にて純粋、それなのだよ、今のお前を苦しめとる原因こそ、
力を持ったが故に道に迷い自らが生んだものだろう、それこそが
お前を妨げる原因であり限界なのだよ」
「限界など訪れてはいない、見ただろう奴を殺すために生み出した
技、「自戒」俺は奴の動きを超えた、これこそが進化の証ではないか
俺はまだこのままでも強くなれる!」
「自身を傷つける技が進化の証か、馬鹿者め、その先動けなくなっ
た先に何があると言うのだ」
雪丸「……」

そしてコミュニティのスピーカーからも絶望的な放送が入った。
「早く逃げろ!普通の台風じゃねぇ、観測史上初なんてものじゃ
ねぇ!地下シェルターすら安全は保証出来ねぇレベルだそうだ、異
常発生しはじめた台風が幾つも日本海側から発生し始めている」

 逃げる者、追う者恐怖と殺意、策略が交錯し刻一刻と地獄と化す
状況が迫っていた。

明道「ハクめ、人が親切に三つの助けにも見向きもしやがらなかっ
たな、それはそうとお前は逃げないのか」
来栖「……こちらも情報は掴んでいたさ、だが司令として俺は任務
を果たすまで此処を離れる訳には行かないし、奴と一蓮托生は覚悟
の上で奴と手を組んだ、ふっそんな事より親切だと?笑える、が
奴にはお前の助け等はなから眼中に無いって事だろうな」
「言うねぇ……まっお前もハクも嫌いじゃなかったぜ、さて俺はそろ
そろ行かせてもらう、なんせ用事が溜まってるんでな」
来栖「逃げるのか?」
明道「あたりまえだろ、命あっての未来だ、今くたばる訳にはいか
ねぇからな、お前も適度にしとけ、導き手が居なくなればやはり
崩壊は免れねぇからな」
来栖「好きにするさ」
「へいへいご苦労な事で」

『さてハク、残りの課題はクリア出来なかったな、助けも必要とし
なかった、利用できる物は利用する、鉄則だろ?よって俺はお前の
敵となる、っても此処に残れば全員もれなく終わりだがな、楽し
かったぜ仮に生き残っても契約に関しては我らの掟に従いお前を追
い必ず殺す、これが笠田の信頼を得てきた俺らの仕事の流儀だ」
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