僕のお母さんは△▽女優

kyonkyon

文字の大きさ
155 / 369
学校のマドンナはおとこの娘

3話

しおりを挟む
突然現れた転校生、上原瑞希。

140cm台の小柄な彼女は少し緊張してるのか、落ち着きがなくキョロキョロした様子だった。

俺は彼女の関係者のクラスメイトを1人ずつ見る。

飯田→あれ、見たことあるようなって顔してる。
舞衣→なぜこいつが!?って顔してる。ついでにシャーペンを握り潰してご臨終されている。
龍→そもそも朝礼に出席すらしていない。流石アウトロー。
彩奈→朝は体調が悪いみたいで保健室にいる。

どうやら、みんなこのことを知らなかったみたいだった。

「おいおい!これはなんの冗談だ!?」
「あ、直輝くん!久しぶり~。」
「なんだ、お前ら知り合いだったのか。じゃあ天野の隣の席で良さそうだな。」
「え、先生……それは……。」
「いつも頼りになるから、今回も頼むよ!それでは朝礼を終わりにする!新学期なので気を引き締めるように!」

担任の諏訪先生は教室を出る。
すると、普段は絡みもしないクラスメイト達が集まってきた。

「ねね!上原さん、可愛いのにオシャレだよね!彼氏いるの!?」
「ちっちゃくて可愛い!」
「前の学校はあの女子校だよね!お嬢様とか?」

おいおい、と言わんばかりに質問ラッシュが彼女を襲う。
瑞希も暑さと不器用さもあって頭からプシューと煙が出ていた。

「おいおい、お前らそれくらいにしといてやってくれ。こいつ不器用で一気に質問されてフリーズしてるんだ。」
「な……直輝くーん!」

瑞希は怯えながら俺の後ろにくっつく。
全く、妹というか……チワワのようなか弱さは健在のようだった。

「そういえば直輝くんとは仲良いよね!付き合ってる?」
「あ、いや夏期講習が一緒だったってだけで……。つ……付き合って……なんか……。」

あ、いかん。
その話題はちょっとタブーに近いかもしれない。

「あ、俺と瑞希は付き合ってないぞ。ただの友達だ。」
「え(ガーン)。そ……そうだよね……私たち……ただの友達でしかないもんね。」

瑞希には可哀想だけど事実は事実なのでそこはキチンと伝えておく。誤解を招くことを言ったら舞衣に八つ裂きにされるか東京湾に沈められそうなので真摯に対応せねば。

「そっかー、また話そっか……よろしくね、瑞希ちゃん。」

ちょっと興味が逸れたのかクラスメイトたちはその場から立ち去っていく。
まあ転校あるあるだな。
いや、これでいいんだ……ちょっとずつ友達を作ればいいんだ。俺はそのためならどれだけでも力になってやるぞ。

「待って!みんな!」
「「「ん?」」」
「私……直輝くんとは今はまだ友達だけど大好きなの!二人でカフェに毎日行ったり、お家に行って色んなことを手とり足とり教えてくれたりしたし、初めての事ばかりで楽しいんだ!そんな関係なの!」

おいバカ、その言い方は誤解があるぞ。
引っ込み思案を治そうと前進したのは微笑ましいが、今はその成長を見せる時じゃないでしょ。

「え……天野くん、そんな事をこんなちっちゃい子に?」
「天野くん……最近色んな女の子と入れ替わりで見てるとこ多くない?」
「私も見た!酔っぱらいのお姉さんを背負ってお持ち帰りしてたもん!」
「……浮気してたんだね。あとで分からせなきゃ。」

おいおい、まてまてまて!女性陣から明確な殺意を感じる。つーか、約1名飯田と笛吹さんの事例が混在してるよ!

「いや、話を聞いてくれ!これにはワケが。」
「「「サイテー。」」」

結局、飯田と俺で弁明をして事なきを得たが朝からヒヤヒヤすることになった。

☆☆

キーンコーンカーンコーン。

お昼休みに入り、俺たちは久しぶりの授業でものすごく疲れた。
肩がいつもより凝ってるのを感じる。

まあ、朝から少々カオスな展開が続いたのもあるのだがね。

「くぅー!終わった~。進学校だけど何とか着いて来れた~。」

なんか、夏期講習のような絵面である。
俺がホッとして、瑞希が伸びをする。

「みんなで昼飯でも食べるか。保健室で彩奈とかもさそっていくか。」

そういえば、この前彩奈にヘアカットしたりとか、メイクして遊んでた気がするしあの二人は仲良いのだろう。

「え!行きたい!」
「お、嬉しそうだな。じゃあ簡単に場所の案内とかもしつつ、保健室を目指そう。」
「うん!」
「……待って、私も行く。」

突然俺たちの道をヤンデレモードの舞衣が道を阻む。
しまった、まだ弁明しきってなかったっけな。

「あ、あの……舞衣さん?怒っていらっしゃる?」
「え?なにが?」

しまった、めちゃくちゃ怒ってる。目が笑ってない。

「いやいや、だから俺たちなんも無いよ!な、瑞希。」
「私……直輝くんのことが好きだから。」

バカヤローーーーーー!
なんで俺よりも現代文分かるのにそこだけ読解力低いんだよ!

「……まあでも、直輝くんとのあの夜の様子を見る限り初めてだったからお互い何も間違えてないみたいね。」
「え?え?」
「気にしないでね。独り言よ!」

おい、バカ。そんなドヤ顔で白昼堂々何言ってるんだ。

「まあ、そしたらみんなで行こう。な?」

少し2人は困惑していたのだが納得してくれたみたいで、結局3人で行くことになった。

☆☆

「しっかし、瑞希が転校してくるとな……元々決まってたのか?」
「ううん!なんか、夏期講習と彩奈ちゃんと遊んだのがきっかけだよ。その後お母さんに無理言ってもらった。」
「あのAV女優の母さん?仲悪かったんじゃないのか?」

確か、母親のせいで虐められていて、憎んでいたはずだったけど。

「意外と話したら分かり合えたの。その上で勉強楽しくなってきたから変わりたくて転校お願いしたの。」
「なんだ、普通にいい母さんじゃないか。」

まあ、喧嘩なんてちょっとした気持ちのすれ違いで起きるもんだ。
彼女も前に進んでるようで何よりだった。

そして、保健室の前に立つ。
大方音楽室や職員室などの案内も終えたのでこれが終わったらみんなで昼飯だ。

「彩奈~入るぞ。」

ガランッ

と部屋を入ると具合の悪そうな彩奈が一点を見つめていた。しかし、俺たちを見て少し泣きそうに……嬉しそうにしていた。

「あ、瑞希!それに舞衣や直輝くんも久しぶり!」
「あの時背中押してくれてありがとうね!これからはクラスメイトとしてよろしく!」

どうやら本当に彼女がきっかけだったらしい。
彼女も面倒見がいいのできっとお互いに通じ合うところもあったのだろう。

「体調は大丈夫?」
「うん!たまたま2日目でね~。」
「2日目?風邪か?」
「……直輝くんには一生分からない悩みよ。」

3人とも俺から目をそらす。
なんなんだろうな。しかし、これ以上は聞いても教えてくれなそうだったのでどうやらシビアな話をしてるらしい。

さて、道案内というひと仕事も終わりだ。

俺は、ダルそうにスマホを眺めるとひとつのLINEが来ていた。
あの、朝にトラブっていた早乙女渚からだった。

「おつかれー!さっきは助けてくれてありがと!放課後良かったらボクと帰らない?少しお礼したいしさ!」

彼女からの熱烈なお誘いの内容だった。

俺は、朝からトラブル続きだったので気だるそうに簡単なメッセージで終わらせた。

「考えとく。」

しかし、これがこの後に更なるトラブルを引き起こすことになる。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。 その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。 全7話

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

職場のパートのおばさん

Rollman
恋愛
職場のパートのおばさんと…

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

処理中です...