僕のお母さんは△▽女優

kyonkyon

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僕の幼なじみはドS少女

8話

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廃工場は一気に戦いの場所に代わり混沌と砂埃に包まれる。

相手は20人程度なのに対して、こちらはたった4人程度なんだけど……。

「うひゃははは!もっとこいやぁ!あー!たのしいー!」

龍が1人にドロップキックをかまして、その流れで1人を殴り飛ばす。
一度に何人も相手をしていて、その様子でチンピラも恐れおののいていた。

飯田も龍程は強くないけど運動をしていてしなやかな体から出るパンチは相手をKOするには十分だった。

奇襲は大成功、多勢に無勢を全く感じないくらい優勢だった。

対する俺はふみやとやらとタイマンを張る。
相手はどちらかと言うと知将タイプなので、空手を習っていた俺の方が若干優勢だった。

「くそっ!チビのくせにちょこまかと!」
「うるせぇ!ガードががら空きだぞ!」

相手のパンチに合わせて身体を寄せて腹を殴る。
こちらはギリギリでかわすカウンターをして、一気に距離を詰めるとすぐに無力化出来た。

何度も腹を殴られて相手もフラフラになる。
とはいえ、完全に優勢と言う訳ではない。

「そうら!」
「ぐっ!」

相手は170cm後半なのでリーチが長い。
回し蹴りとかされて、こちらも腕がみしみしと痛むようだった。

「ははぁ!なんだ……実際はそんなに強くないみたいだな。」
「……お互いにな。」
「ちっ!口が減らないな!」

相手もボロボロだけど……俺も頬を殴られたり、蹴られたりで少しボロボロだった。
口の中が血の味がするし、呼吸が荒いで痰が喉にたまるのを感じる。

「なおっちー!大丈夫かー?」

後ろから龍が声をかけてくれる。
どうやらまだまだ余裕があるみたいだった。
もうあいつ一人でいいんじゃね?なんて思いつつも、きちんとタイマンを貫く。

「ありがとう!こいつとは1人でやらせて欲しい!こいつとは俺が決着つけたいから!」
「ははっ、やっぱお前のそういうとこやっぱ好きだわ。んじゃあ……残りの雑魚はやっとくな。」

どうやら、金で雇われた程度だと士気が低く、何人かは逃げ出していた。

「こら!ここに女がいるぞ!下手に動いたら切り刻むからな!」

突然チンピラが1人誰かを人質にとる。
渚が捕まってしまったみたいだった。
喉元にはナイフを構えられていかにも危険な状況である。

「キャータスケテー。」

いやめっちゃ棒読み。演技下手くそかよ。
それにナイフの持ち方も刺すには適してなかったので、致命傷になるかすら怪しかった。

「でかしたぞ!お前!」
「へっへっへっ……あとで金もら……ぎゃああああ!?」

突然チンピラが間抜けな顔をして倒れ込む。
いや、何かあるとは思ったけど何してんだよ。
渚はクルクルとスタンガンをもってニヤリといたずらっぽく微笑む。
おいおい、銃刀法違反もいいとこじゃねえか……まあ、武闘派じゃないから懸命な判断だとは思うけど。

「なーんてね!久しぶり、ふみやくん。」
「なっ!?早乙女渚!……おかしいなと思ったら、お前の仕業か!」
「もう、酷いな……元カノがピンチだったのに。」
「お前男だろ!女の振りをしやがって……!」

必要以上に男が狼狽える。
まあ、気持ちは少しわかるけど……それにしても渚の煽り性能はさすがの一言に尽きる。

「……やだな……僕に対して誘ったのは君だろ?僕の裸を見た瞬間に青ざめて……。」
「やめろ!今ここでそんなことを言うな!」

やっぱりこのふみやって男……かなり不憫なのでは?
というか、手を出すまでに至ったのか。
ということは、この男ベッドで渚の大きなブツまで見てしまったのだろう。

そんな男に対して俺は顔面に正拳突きを噛ます。
男は勢いよく吹き飛び、パイプ管にぶつかり体勢を大きく崩した。

「いた……!お前……不意打ちとは……。」
「すまん、隙だらけだったもんでよ。渚ー!それ貸してー!」
「ほーいっ!」

渚はスタンガンを俺に投げて俺はそれをキャッチして相手の喉元に当てる。

大将は討たれる寸前。
他のチンピラはほぼ全滅状態。
奇襲は成功して、見事この戦いは勝利を収めた。

「ぐっ……こんなはずでは……!」
「怖いだろ。いつやられるかって気持ちでしょ。」
「うるさい!卑怯なやつめ。」

もうやられる直前だと言うのに相手の威勢は止まることはなかった。
やれやれ……往生際の悪い。

「愛さんはいつもお前にこんな気持ちで居心地が悪くていつやられるか分からないって恐怖に怯えてたんだ。」
「あ?なんだてめ……お前に何がわかるってんだよ!あいつはダメな女なんだよ!だから俺が……ぎゃああああ!」

俺はできるだけ出力を低く相手に電流を流し込むと、相手は想像以上に悶え苦しんでいた。

「聞けって、今は自分の立場弁えろよ。」
「い……いてぇ……ちくしょう!」

少し可哀想だけど、きちんとここで分からせる。
きちんと懲りてくれれば彼女は解放されるからだ。

「誓え、二度と彼女に近づくな。あと他人を買収とかするな。」
「んだと……お前だって人を使って……ぎゃああああ!」

もう一度電流を最小限に留めて流し込む。
相手はもう抵抗することもなく弱っていた。
俺に対する目はおぞましいものを見るようだった。

「質問に答えろよ。」
「わ……分かった、彼女は諦める!お前達にも手を出さない。」
「……ほんとだな?」

俺はやつの目を見る。
恐怖に怯えた、降伏の目をしていた。
これ以上いたぶっても何も出ないだろう。
それに、ちょっと心が痛むし。

「よっと……帰るぞーみんな。」
「あはは、それでこそ直輝くんだよ!甘いけどそういう所……ほんといいと思う。」
「うるせえよ……。あ、一応忠告するわ、次変な事したら……この程度で済まさないからな。」
「あ……ああ、肝に銘じておく。」

そう言って、俺たちは戦場を離れる。
こうして静かな喧嘩は警察沙汰にもならず、無事勝利を終えた。

廃工場は東京湾からの不気味な波の音に飲まれ……静かに不気味な廃墟は佇んでいる。
もう二度とここには来たくはなかった。

とはいえ、無事に勝つことが出来たのだった。
体からは血が出てあまり慣れないことはするべきじゃないなとちょっと後悔した。
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