311 / 369
天野家とみんなとハッピーニューイヤー
6話
しおりを挟む
新年早々……今の若者は何をすると思う?
俺はソーシャルゲームを開いてボーナスを貰うことである。
案の定、ボーナスを引いたのでガチャを引いたのだが……俺は全く大吉を引けなかった。
「むぅ……全然ダメだ。」
そんなことはさておき、俺たちは最寄りの神社に行くと、何人かは暗闇の中神社でお参りをしていた。
少数とはいえ、夜にこういったお参りをしたい人は他にもいるようで安心した。
俺たちは勉学の神様を中心に二礼二拍手一礼をして願いをする。
まあ、お願いは健康と医学部受かりますように……ってとこだな。
願いはシンプルでいつでもいえるように、忘れないようにした方がいい。
みんなもお参りを済ませると神社を出るのだった。
「次は……寺行くぞ寺!」
そういって、散歩中のチワワのように瑞希は先導していく。どこかそこがあどけなくて、相変わらず愛嬌に溢れてるなと思った。
「そういえば、年始って神社と寺だけど……アレなんでだろうな?」
そういって飯田が当たり前のことに疑問を呟く。
確かに……仏教と神道でルーツは違うのに何故だろう?
俺はすぐに調べた。
「へー、どうやら明治時代以降は神仏習合ということで明確な区別をしなくなったらしい。そうでなくても、日本は年末年始に年神様を迎えて1年無事であったことを感謝すると……。」
それを聞いて……俺は少しヒヤッとする。
去年は結構臨死体験とかしたからな~本気で感謝しなければ行けない気がした。
そして、俺たちは寺へ着くと列が並んでいて、除夜の鐘を鳴らし続けていた。
「あれ!あれ鳴らしたい!」
そういって、瑞希は好奇心旺盛なチワワのように駆け足で鐘へと向かっていく。
「あいよ、行ってこい。」
「おい!お前も行くんだよ、直輝。」
「はいはい……。」
みんなで一列で並んで鐘を鳴らす。
「見てろよ~私のパワーで鳴り響かせてやる!」
「ぶっ壊すなよー。」
「へっへんー、せーの!……あれ。」
コォーン。
最後の最後で力の入れ方を間違えたのか粗末な音が鳴り響いた。
そして、瑞希はこちらを睨むけど……俺はそっぽを向いた。
「おい、今笑ったろ。」
「絡むな、列がつかえる。」
「ぐぬぬ……やっぱお前ムカつく!」
そういって……瑞希はプンスカと彩奈の方に逃げていった。
そしてすぐに順番が俺に来る。
お坊さんが俺に一礼をして話しかけてきた。
「明けましておめでとうございます。浄めの塩を手につけてください。」
どうやら、手を塩で清めるらしいそんな風習が面白いと思いつつ、俺は冷たい綱を握った。
そして、後ろに引っ張り慣性の法則に則って力が前に押し出されるのでそこに力をいれる。
ゴオォーーン!
ふむ、我ながら壮大な音である。
まあでも、大人とか色んな人に比べたらどんぐりの背比べもいいところだけど、自分という存在を示せた感じが心地よかった。
俺の後ろにはいつものみんながいた。
でも、1人だけちょっと気をつけるべき人がいた。
「ま……舞衣、手加減なるべくしてな!まじで!!」
「……なんで私だけ注意喚起?」
そういって、恐る恐る舞衣の順番が巡ってくる。
ほかの悪友はやはり普通だったけど彼女だけは違った。
ゴゴゴォォォォォォォォーーーン!!
鐘がぶっ壊れそうな音がする。
「なんだ!?いまの誰が鳴らしたんだ!?」
「え、女子高生?」
……言わんこっちゃない。辺りが酷くざわついてしまって俺は手をおでこに当てて俯く。
「……手加減って難しいな。」
「え、今の手加減の範囲内なの?」
手加減を知らないブロリーか何かだろうか?
なぜ注意喚起をしたのは、舞衣が馬鹿力なので目立つか鐘をぶっ壊すかもしれないとおもったけど……どうやらそれは心配で留まることは無さそうだった。
身体はどんどん冷えてくる。
少し息が上がり胸の内は暖かいのだが、やはり足から冷えてくる感覚にはどうにも抗えなかった。
特に足の指の感覚はもうほとんど無くなっていた。
次の神社も参拝を終えると、時刻は既に1時を回っていて俺たちはゆっくりと自宅へと向かっていった。
「そういやぁ、みんなは神様に何お願いしたんだ?」
「唐突だな、飯田。」
「なんだ?直輝……お前まさか人には言えないエッチなお願いとか……。」
「健康と勉学系だよ!お前みたいにスケベじゃねえんだこちとら!」
「あはは、冗談だ。俺は公務員か、美容師……ちゃんとどっちを目指すか結論を付けたいな。」
「……飯田。」
どうやら、彼なりにきちんと決めることが目標みたいだった。
「お前はホントいいよな。もうやりたいことがあって。俺はその前段階だ。」
「……いいんだよ、俺もつい最近決めたことだ。」
「今年も仲良くしてくれ、親友。」
「ああ、俺で良ければ。」
そういって普段行かない神社への道は少し迷路のようだったけどちょっとずつわかる道になってきて、急に疲れが出てきた。
あと少しで帰れる。
帰ったら……とにかくぐっすり寝ることを最優先としよう。
肩は重いし、全身が酷く冷え込んでいた。
鼻水は出るし、寒さと眠さでどうにかなりそうだった。
二年参りという非日常は、正直寒いし疲れる。
でもこの時この瞬間しか見えないいつものみんなを……大切にしたいと感じた。
俺はソーシャルゲームを開いてボーナスを貰うことである。
案の定、ボーナスを引いたのでガチャを引いたのだが……俺は全く大吉を引けなかった。
「むぅ……全然ダメだ。」
そんなことはさておき、俺たちは最寄りの神社に行くと、何人かは暗闇の中神社でお参りをしていた。
少数とはいえ、夜にこういったお参りをしたい人は他にもいるようで安心した。
俺たちは勉学の神様を中心に二礼二拍手一礼をして願いをする。
まあ、お願いは健康と医学部受かりますように……ってとこだな。
願いはシンプルでいつでもいえるように、忘れないようにした方がいい。
みんなもお参りを済ませると神社を出るのだった。
「次は……寺行くぞ寺!」
そういって、散歩中のチワワのように瑞希は先導していく。どこかそこがあどけなくて、相変わらず愛嬌に溢れてるなと思った。
「そういえば、年始って神社と寺だけど……アレなんでだろうな?」
そういって飯田が当たり前のことに疑問を呟く。
確かに……仏教と神道でルーツは違うのに何故だろう?
俺はすぐに調べた。
「へー、どうやら明治時代以降は神仏習合ということで明確な区別をしなくなったらしい。そうでなくても、日本は年末年始に年神様を迎えて1年無事であったことを感謝すると……。」
それを聞いて……俺は少しヒヤッとする。
去年は結構臨死体験とかしたからな~本気で感謝しなければ行けない気がした。
そして、俺たちは寺へ着くと列が並んでいて、除夜の鐘を鳴らし続けていた。
「あれ!あれ鳴らしたい!」
そういって、瑞希は好奇心旺盛なチワワのように駆け足で鐘へと向かっていく。
「あいよ、行ってこい。」
「おい!お前も行くんだよ、直輝。」
「はいはい……。」
みんなで一列で並んで鐘を鳴らす。
「見てろよ~私のパワーで鳴り響かせてやる!」
「ぶっ壊すなよー。」
「へっへんー、せーの!……あれ。」
コォーン。
最後の最後で力の入れ方を間違えたのか粗末な音が鳴り響いた。
そして、瑞希はこちらを睨むけど……俺はそっぽを向いた。
「おい、今笑ったろ。」
「絡むな、列がつかえる。」
「ぐぬぬ……やっぱお前ムカつく!」
そういって……瑞希はプンスカと彩奈の方に逃げていった。
そしてすぐに順番が俺に来る。
お坊さんが俺に一礼をして話しかけてきた。
「明けましておめでとうございます。浄めの塩を手につけてください。」
どうやら、手を塩で清めるらしいそんな風習が面白いと思いつつ、俺は冷たい綱を握った。
そして、後ろに引っ張り慣性の法則に則って力が前に押し出されるのでそこに力をいれる。
ゴオォーーン!
ふむ、我ながら壮大な音である。
まあでも、大人とか色んな人に比べたらどんぐりの背比べもいいところだけど、自分という存在を示せた感じが心地よかった。
俺の後ろにはいつものみんながいた。
でも、1人だけちょっと気をつけるべき人がいた。
「ま……舞衣、手加減なるべくしてな!まじで!!」
「……なんで私だけ注意喚起?」
そういって、恐る恐る舞衣の順番が巡ってくる。
ほかの悪友はやはり普通だったけど彼女だけは違った。
ゴゴゴォォォォォォォォーーーン!!
鐘がぶっ壊れそうな音がする。
「なんだ!?いまの誰が鳴らしたんだ!?」
「え、女子高生?」
……言わんこっちゃない。辺りが酷くざわついてしまって俺は手をおでこに当てて俯く。
「……手加減って難しいな。」
「え、今の手加減の範囲内なの?」
手加減を知らないブロリーか何かだろうか?
なぜ注意喚起をしたのは、舞衣が馬鹿力なので目立つか鐘をぶっ壊すかもしれないとおもったけど……どうやらそれは心配で留まることは無さそうだった。
身体はどんどん冷えてくる。
少し息が上がり胸の内は暖かいのだが、やはり足から冷えてくる感覚にはどうにも抗えなかった。
特に足の指の感覚はもうほとんど無くなっていた。
次の神社も参拝を終えると、時刻は既に1時を回っていて俺たちはゆっくりと自宅へと向かっていった。
「そういやぁ、みんなは神様に何お願いしたんだ?」
「唐突だな、飯田。」
「なんだ?直輝……お前まさか人には言えないエッチなお願いとか……。」
「健康と勉学系だよ!お前みたいにスケベじゃねえんだこちとら!」
「あはは、冗談だ。俺は公務員か、美容師……ちゃんとどっちを目指すか結論を付けたいな。」
「……飯田。」
どうやら、彼なりにきちんと決めることが目標みたいだった。
「お前はホントいいよな。もうやりたいことがあって。俺はその前段階だ。」
「……いいんだよ、俺もつい最近決めたことだ。」
「今年も仲良くしてくれ、親友。」
「ああ、俺で良ければ。」
そういって普段行かない神社への道は少し迷路のようだったけどちょっとずつわかる道になってきて、急に疲れが出てきた。
あと少しで帰れる。
帰ったら……とにかくぐっすり寝ることを最優先としよう。
肩は重いし、全身が酷く冷え込んでいた。
鼻水は出るし、寒さと眠さでどうにかなりそうだった。
二年参りという非日常は、正直寒いし疲れる。
でもこの時この瞬間しか見えないいつものみんなを……大切にしたいと感じた。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる