勇者パーティーに追放されたけど、僕は女神様と魔王を倒しに行きます。

クラットス

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二章 錆びれた都

7 人類種族

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「ハックどこまで走るの!?」

 僕は女神様の手を引っ張りつつ、後ろから迫っている魔物を見ながら走る。

「後ろに居る魔物を振り切るまでです!!」

 女神様にそう言うと、

「でも、ハックこっちに出口があるの?」

「あっ……」

 しまった、勢いで走っていたがこのまま真っ直ぐ走っても別の入り口は無いしなんなら今入ってきたところからしか出れないのなら今の状況はかなりまずいのでは、

「もうハックったら何も考えていなかったのね」

「め、女神様すみません……」

 すると、その場で女神様が止まり魔物の方を向いた、

「あの魔物を一瞬だけ戦闘不能にして入ってきた入り口に戻ろうハック」

「そうですね……それがいいですね」

「うん」

 と、女神様は向かってきている魔物に対し右手を出す、

「ファイアランス!!」

 と、魔法を叫ぶと炎が槍の形をしそのまま発射された、

 グビッ!? 

 魔物の頭に直撃しそのまま床に伏した、

「戻りましょうハック!!」

 女神様は僕の方に振り返り手を差し出した、

「いきましょうか……」


 魔物を踏み台にしながら急いで来た道に向かってもう一度走り出すと、

「うんっ?」

 と、流れるガラスケースの中を見ているとその中に人類種を脅かす天敵の種族がそこに入っているのが見え足を止める、

「どうしたのハック?」

 止まった僕につられ女神様も足を緩め僕の隣に来た、

「この人間がどうしたの?」

 女神様はそう聞く、

「この人間……というより友好関係にある人類種共通の敵がこんなところに何故入っている?」

 その人間の特徴的な大きな角に肌色ではなく灰色をもう少し黒くした肌が特徴的で人類とよく似た存在である、

「魔族」

 が、その中に入っていた、

「魔族?」

 女神様は首をかしげながらガラスケースの中に入っているものを見つめた、

「私は魔族が何なのかは知らないけどこの部屋には沢山の人種がいるからおかしくないんじゃない?」

 女神様のその言葉を耳の中に入れる、

「女神様……」

 恐らく女神様は知らないのであろう、この人類種が栄えた世界では魔族は言語も知能もないとても人間とは呼べない存在ということを知らないから同じに見えるのだろう、

「それよりもハックここから急いで出ましょう」

「そ、そうですね」

 僕と女神様はその場から離れる。

 それにしてもこの部屋は一体何をしていた部屋なのか僕は疑問を感じられずにはいられなかった。
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