55 / 182
三章 一部 雪国の防衛
11 大狼の歩み
しおりを挟む
「いざ出てきたが周りにいる狼達は襲ってこないな」
「うん、直ぐ対処できるように魔法の準備をしていたけど……」
女神様も同じようなことを言う。
「ユウキはどうだ?」
「えっ……あーうん、マスター達と同じです」
「そ、そうか」
ユウキは言葉を詰まりながらも応えるとすぐ目の前にいる大狼をじっと見つめ始めた、
「ユウキちゃん、何だが調子わるそうだね」
女神様は僕に近づき耳打ちするように言ってきた、
「そのようですね女神様」
と、ユウキに聞こえないように女神様に帰す、
「うん、あってからずっと一息つかずに食料を取るために狩りをしたり戦ってばかりだったからね」
「なるべく、ユウキには負担の無いように戦わせよう、使役の命令って魔力を沢山使うから倒れるって聞いたことあるし」
「そうだね」
話を終えると女神様はこの世の美がそこにあるかのような微笑みしながら離れた。
─────
そんな事を話ていると狼達の道を抜けた。
「それにしてもあのデカブツ動きが遅い気がする。二人はどう思いますか?」
目の先に見える大狼は他の狼達とは違い俊敏な動きをせず一歩一歩その脚を動かしていた、
「マスターあの魔物の脚元を見てください」
「脚?」
ユウキにそう言われ、魔物の脚元を見る。
「雪が溶けてるよハック……」
女神様の言った通り魔物の脚からは雪が溶けていた、
「それだけじゃありませんマスター、あそこを見ていてください」
と、ユウキは魔物のより少し大きめな木を指をさした、
「見るのは木の葉にある今にも落ちそうな雪の塊です」
「お、おう……」
ユウキにそう促され、魔物より少し高いところにある雪をじっと見ていると直ぐに落ちた、
「嘘だろ……」
地面に落ちるはずの雪は魔物に近づくにつれ途中で跡形も無く消えた、
「マスターおそらくあれがゆっくりしか歩けない理由です」
「あぁ、なるほど」
僕はユウキの言ってることを理解した、
「ハックわかったの今ので!?」
「はい、わかりました女神様……ですが」
わかったはいいが理由をどう説明するべきか、
「メイ様、私達人間は激しく動くと体が暖まりますよね」
考えている間にユウキが説明し始める。
「う、うんそうね」
「早い話それの延長線にある事があの大神に起きているのです」
「でも、歩いているだけだよ?」
女神様の疑問は最もな話だ、
「女神様はそれでもあいつにとっては俺達が走ってることと同じ事をしているのです例え歩いているだけでも僕達が走っている以上の事が起きてるんです」
「そ、そうなんだ……」
昔呼んだ本にそう言うことを書いていたのを思い出しながら説明する、
「マスターこれが分かればあれを倒すのは意外と簡単かもしれませんね」
と、ユウキは自信ありげに言ってきた。
「うん、直ぐ対処できるように魔法の準備をしていたけど……」
女神様も同じようなことを言う。
「ユウキはどうだ?」
「えっ……あーうん、マスター達と同じです」
「そ、そうか」
ユウキは言葉を詰まりながらも応えるとすぐ目の前にいる大狼をじっと見つめ始めた、
「ユウキちゃん、何だが調子わるそうだね」
女神様は僕に近づき耳打ちするように言ってきた、
「そのようですね女神様」
と、ユウキに聞こえないように女神様に帰す、
「うん、あってからずっと一息つかずに食料を取るために狩りをしたり戦ってばかりだったからね」
「なるべく、ユウキには負担の無いように戦わせよう、使役の命令って魔力を沢山使うから倒れるって聞いたことあるし」
「そうだね」
話を終えると女神様はこの世の美がそこにあるかのような微笑みしながら離れた。
─────
そんな事を話ていると狼達の道を抜けた。
「それにしてもあのデカブツ動きが遅い気がする。二人はどう思いますか?」
目の先に見える大狼は他の狼達とは違い俊敏な動きをせず一歩一歩その脚を動かしていた、
「マスターあの魔物の脚元を見てください」
「脚?」
ユウキにそう言われ、魔物の脚元を見る。
「雪が溶けてるよハック……」
女神様の言った通り魔物の脚からは雪が溶けていた、
「それだけじゃありませんマスター、あそこを見ていてください」
と、ユウキは魔物のより少し大きめな木を指をさした、
「見るのは木の葉にある今にも落ちそうな雪の塊です」
「お、おう……」
ユウキにそう促され、魔物より少し高いところにある雪をじっと見ていると直ぐに落ちた、
「嘘だろ……」
地面に落ちるはずの雪は魔物に近づくにつれ途中で跡形も無く消えた、
「マスターおそらくあれがゆっくりしか歩けない理由です」
「あぁ、なるほど」
僕はユウキの言ってることを理解した、
「ハックわかったの今ので!?」
「はい、わかりました女神様……ですが」
わかったはいいが理由をどう説明するべきか、
「メイ様、私達人間は激しく動くと体が暖まりますよね」
考えている間にユウキが説明し始める。
「う、うんそうね」
「早い話それの延長線にある事があの大神に起きているのです」
「でも、歩いているだけだよ?」
女神様の疑問は最もな話だ、
「女神様はそれでもあいつにとっては俺達が走ってることと同じ事をしているのです例え歩いているだけでも僕達が走っている以上の事が起きてるんです」
「そ、そうなんだ……」
昔呼んだ本にそう言うことを書いていたのを思い出しながら説明する、
「マスターこれが分かればあれを倒すのは意外と簡単かもしれませんね」
と、ユウキは自信ありげに言ってきた。
0
あなたにおすすめの小説
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました
かにくくり
ファンタジー
魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。
しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。
しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。
勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。
そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。
相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。
※小説家になろうにも掲載しています。
勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました
まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。
その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。
理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。
……笑えない。
人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。
だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!?
気づけば――
記憶喪失の魔王の娘
迫害された獣人一家
古代魔法を使うエルフの美少女
天然ドジな女神
理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ
などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕!
ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに……
魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。
「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」
これは、追放された“地味なおっさん”が、
異種族たちとスローライフしながら、
世界を救ってしまう(予定)のお話である。
無能扱いされ、パーティーを追放されたおっさん、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。
さら
ファンタジー
かつて勇者パーティーに所属していたジル。
だが「無能」と嘲られ、役立たずと追放されてしまう。
行くあてもなく田舎の村へ流れ着いた彼は、鍬を振るい畑を耕し、のんびり暮らすつもりだった。
――だが、誰も知らなかった。
ジルには“世界を覆すほどのチートスキル”が隠されていたのだ。
襲いかかる魔物を一撃で粉砕し、村を脅かす街の圧力をはねのけ、いつしか彼は「英雄」と呼ばれる存在に。
「戻ってきてくれ」と泣きつく元仲間? もう遅い。
俺はこの村で、仲間と共に、気ままにスローライフを楽しむ――そう決めたんだ。
無能扱いされたおっさんが、実は最強チートで世界を揺るがす!?
のんびり田舎暮らし×無双ファンタジー、ここに開幕!
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と甘々ライフ~
月城 友麻
ファンタジー
『お前みたいな無能、最初から要らなかった』
恋人に裏切られ、仲間に陥れられ、家族に見捨てられた。
戦闘力ゼロの鑑定士レオンは、ある日全てを失った――――。
だが、絶望の底で覚醒したのは――未来が視える神スキル【運命鑑定】
導かれるまま向かった路地裏で出会ったのは、世界に見捨てられた四人の少女たち。
「……あんたも、どうせ私を利用するんでしょ」
「誰も本当の私なんて見てくれない」
「私の力は……人を傷つけるだけ」
「ボクは、誰かの『商品』なんかじゃない」
傷だらけで、誰にも才能を認められず、絶望していた彼女たち。
しかしレオンの【運命鑑定】は見抜いていた。
――彼女たちの潜在能力は、全員SSS級。
「君たちを、大陸最強にプロデュースする」
「「「「……はぁ!?」」」」
落ちこぼれ軍師と、訳あり美少女たちの逆転劇が始まる。
俺を捨てた奴らが土下座してきても――もう遅い。
◆爽快ざまぁ×美少女育成×成り上がりファンタジー、ここに開幕!
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる