勇者パーティーに追放されたけど、僕は女神様と魔王を倒しに行きます。

三部 反骨の国

27 魔族の謎

「や、やったのか」

　目の前には頭だけが無くなり魔族の体だけがそこにあるが。

「ハック、やったね！！」

　メイがハックに向かって大きく手を広げながら近づき抱きついた。
　ハックのは体はそれで揺れながらもメイの方に視線は行かずその先は魔族の体にむいていた、

「どうしたのハック？」

　メイもハックの異変に気付きそちらを向く、

「あっ、いえ、普通生き物が首を跳ばされたら出るものが出そうだなと思ったんですけど」

「えっ？」

　メイはそう言われるともう一度魔族の方を視線を向けた後、ハックから離れ魔族の体に近づく、

「女神様は危険ですよ！！」

　ハックは足を近づける彼女を守るように魔族の体に近づく、

「んん？」 

　メイは首の切れたところを覗き込む、

「何……これ……」

　メイは絶句しその場で立ち尽くす、

「どうしましまか女神様？」

　ハックはそう言うと、彼女と同じように魔族の首を覗き込むと、

「黒い肉──」

　魔族の体は黒一色、真っ黒な中身をしていた、

「一体魔族とは何なんだ？」

　ハックはそう疑問に思うと、倒した魔族の首元を軽く触れると、

「何か液体のようなものはつかないと……」

「ハック液体って？」

「それは女神様あれですよ、手を切ったり足を切ったりすると出てくるあの液体ですよ」

　メイはそう言われると人差し指を顎に付けて考え、

「血……」

「そうです女神様、生き物の中には持ってないのも居るようですが、人型の生物なのに血がないのは不思議です」

　ハックはメイと目を合わせる。

　────

　二人は目を合わせながら一瞬の間が出来たその時、

　ドーーーン

　と、遠くの方から音が聞こえると、

　ドンドンドンドン

　と、大きな獣を引き連れ騎士団長達がやって来た、

「何なんだこの獣は生き物にしてはでかいですよ！！」

「それに魔族はこいつを置いてどこかへ言ってしまうしな」

　マルクと騎士団長そして背中には若い騎士が一人と追われながらやってきた、

「おや、マルク、目の前に見えるのはおそるくハック殿か？」

「そ、そのようですね、メイ様らしき人物も居るようですし」

「どうしてお二方はそんなに余裕何ですか!?」

　マルクと騎士団長は息を切らさずに恐らく全力で走りながら余裕で会話をしただ一人だけ疑問に思う。

「タイガちゃんと掴まっとれよ！！」

「えっ？」

「行きますか騎士団長」

　二人は深く足を沈み混ませるとその反動を利用して大きくジャンプをする。
　ジャンプをした二人はすかさず逆の足を地面に着くと同時にまた深く沈むと同じようにジャンプをし先程よりも速さハックとメイに近づく。