勇者パーティーに追放されたけど、僕は女神様と魔王を倒しに行きます。

クラットス

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三部 反骨の国

71 コル団長vs狼少女 3

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 ゆらりとした体をふらふらと起こす狼少女。
 その眼光はコル団長をしっかりと捉えると、

「うふ♡」

 一瞬で間を詰めコル団長の頭に拳を打ち付けようとする。
 だがしかし、狼少女は次の瞬間、コルの動きがゆっくりと動き始めるのが見えたその瞬間、

「そう簡単にやられる訳にはいかねぇ」

 コル団長はそう言うと狼少女の拳をしっかりと掴んでいた。

「あはぁ、叔父さんやるねぇ」

 狼少女をすぐにコル団長が掴んでいる拳を蹴るとその勢いでコル団長の手から離れる、

「ぐっ」

 コル団長は反転しながら飛んで離れる狼少女に視線を切らさず。
 体中に痺れるような痛みを流す魔法を行使すると、

「簡単には逃がさん」

 コル団長はそう言うと飛んでいる狼少女に向かって飛ぶ、

「ん!?」

 狼少女は目の前に現れるコル団長に対して驚愕する。
 それと同時に狼少女の頭から鈍い痛みが始まった、

「攻撃された、いつ? 目の前にっ!?」

 狼少女は考える暇もなく地面に叩きつけられた、

「ま、まさか私より速く──」

 狼少女は頭を上げると、目の前に稲妻が走ると次の瞬間目の前にまたもコル団長が現れる、

「ふん!!」

 低い声で狼少女の顎からかちあげる。
 そして次の瞬間、今度は空中に浮いた狼少女を追って今度は叩きつけるように上から腹部に目掛けて拳を突きつける、

「次で終わりだ」

 コル団長は地面に叩きつけられる狼少女にあわせて蹴りを入れようとした瞬間、

「うふ──流石に三回目は見えるはよ」

「何っ!?」

 するりコル団長の足に狼少女の手が伸び掴んでくる、

「次は私の番♡」

 狼少女の手がコル団長の足を掴んだ次には、その足に足を乗せて安定したバランスを取りながら狼少女はコル団長に五指を鋭く真っ直ぐ伸ばしコル団長の首目掛けて突き刺す、

「くっ、右に頭を」

「させないよ♡」

 狼少女は使っていなかった左手の頭を掴み動きを止めた、

「ここで殺られる訳にはいかない」

 コル団長はそう言って左手で狼少女の伸びてくる手を掴もうとする、

「ねぇ、叔父さんそろそろその魔法限界なんじゃない? いや叔父さんの体の方が限界かな」

「なに……っ!?」

 コル団長はそう言われたその瞬間。
 コル団長の体がドンドン熱くなってきた、

「これは一体……」

「ふふ」

 ドシャ!!

 と、コル団長の首から大量の血が溢れだしてくる、

「そっかぁ、私が止めを刺さなくてもこれで終わりか」  

「くっ、くそぉ」

 体の限界が近づくにつれコル団長の視界も段々と暗くなり体の奥が今度は冷えてくる、

「叔父さん最後は私が止めを刺して上げる♡」

 狼少女はそう言うとコル団長の首に手を掛けた。    
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