魔王討伐のために何度も勇者を召喚した世界ついにその付けを払うときが来ました 【戦女神の救世】

春樹編

2 子供っぽい人

 バルターにダンジョンに行く事を約束した春樹は一人で商店街を見回しながら歩いていた

｢ちょっとそこの貴方！｣

 突然、後ろから声を掛けられ、振り向くと一人の杖を持った、ツインテールが特徴な女の子が居た、

｢なんだ子供か｣

 春樹はその子供を見てそのまま商店街の散策をやり直し始めた、

｢いや、貴方よ、無視しないで、お願い｣

 泣きながら春樹に懇願しながら近づいて春樹の服を引っ張った、

｢ちょ離せよ、あぁ服で涙を拭くな、わかったから話聞くから｣

 春樹が女の子の話を聞くことにした、

｢ありがとう、まずは自己紹介から、私の名前はミデア、騎士養成学校の魔法科に在学し魔道の修行をしています｣

 女の子は春樹に自分の自己紹介した、

｢魔法科、そんな学科もあったのか騎士養成学校｣

｢えぇ、あります、転移者である、あなた方とはあんまり接点は無いですがバルター騎士団長に頼まれ事をされたので貴方に会いに来ましたは｣

 ミデアはバルターに頼まれ事をされ春樹に近づいてきたのであった、

｢バルター先生に、で要件とは｣

｢貴方がいち早く勇者になるために実力を付けたい、そのために一つこの世界の驚異を取り除いて貰うため私と一緒にゴブリン退治の依頼を受けに行きますは｣

 その要件とは、春樹と共に簡単なゴブリン退治を一緒にしようというものであった、

｢ゴブリン・・・いわば魔物かわかったやろう｣

 春樹は、ゴブリン退治をする事で戦闘の経験値を得ようと考えたのであった、

｢それは、よかったですは、断られたらバルター先生になんて言えばよかったと思いましたは、あっちなみに称号はなんでございますか？｣

 ミデアに春樹の現在の称号を聞かれ、ステータスを開いた春樹、

｢中級剣士だな｣

｢それなら、すぐに行けますわね、ちなみに私は中級魔道士ですは｣


 二人はお互いの戦闘能力を確認し城下町の外にある森に来たのであった、

｢そういえば、聞いてませんでしたは、あなた剣は出せますの？｣

｢あっ、あぁ出せる、ハイネさんと悟が出すのを見てたからな｣

｢ハ、ハイネ先生もご存知なの、あなた｣

｢そんなに、凄いのか、あの人｣

｢はい、この王国の騎士団の中では10本の指に入る騎士じゃありせんか｣

｢そうなのか、ちなみに騎士団って枠が無くなるとどのくらいなんだ？｣

｢そうですわね、最強クラス、つまりバルター先生クラスを除いて上からでも100人の中に入るぐらいは強いですわね｣

｢ん？なんか分からないねそれ｣

｢この世界に来たばかりならば分からないかもしれませんわね｣

 そう話していると春樹はなぜゴブリン退治なのかをミデアに聞いた、

｢どうして、ゴブリンなんだ？｣

｢なぜ、ゴブリンか・・・そうですわね、初心者冒険者が最初に通る門的な｣

｢はっきりしないな｣

｢ゴブリンと言われましても、生息する所によっては戦い方が異なりますわ、その戦い方を順次適応しなければなりませんのよ、それがちゃんと出来るようになったら冒険者として一人前になりますは｣

｢ふーんそうなのか｣

｢そろそろ着きますは｣

 森に着いた二人、奥の方から魔物が現れた、その魔物は頭に角が生え顔には小さな牙が見えていた、春樹は一目見ただけでそれがゴブリンだとわかった、

｢あれが、ゴブリンか｣

｢えぇ、そうですわね、一匹だと大したことはありませんけど、倒す時に悲鳴を上げられたらたちまち周りがゴブリンに囲まれますわ｣

｢囲まれたらどうなるんだ？｣

｢範囲魔法の無い魔法使いなら瞬殺、中級剣士一人だけでも呆気なく殺されてしまうと言ったところでしょう｣

｢それ、本当に初心者が受けるものなのか？｣

｢そ、それは・・・でもまぁ、対策と簡単な作戦を立てれば簡単に初心者でも倒せますわよ｣

｢そうか、でその作戦は？｣

｢こうですは…｣

 ミデアは春樹にゴブリン討伐の作戦を話した、

｢ではお願いしますわね、春樹｣

｢わかった、俺はミデアの近くに隠れていればいいのだな｣


 そして、春樹に作戦を伝えたミデアは一匹の氷の槍状にした魔法を出して、それをゴブリンの頭にものすごい速さで突き刺した、

｢当たりましたは！｣

すると、ゴブリン達が死んだゴブリンの血の匂いに誘われ近づいてきた、

｢よしよし、次もいきますわよ！｣

 ミデアの周りに何発もの氷の槍を作りゴブリン達に向け発射した、

｢くっ、やはり全部やるのは無理ですわね｣

(ぐぎゃ、ぐぎゃぎゃぎゃ)

｢気持ち悪いですわ｣

 魔法が、当たらなかったゴブリンがミデアに気づき、ミデアの方に近づき攻撃をしてきた、

(ぐぎゃぎゃぎゃ)

｢今ですは春樹！｣

｢わかった！｣

 ミデアの合図で隠れていた春樹が剣を持ちゴブリン達を斬り伏していった、

｢一匹、二匹、三匹！｣

 そして、ゴブリン達を殲滅された、

｢ふぅ、これで全部ですわね｣

｢そうだな、ところで聞いてなかったんだが、ゴブリン達が増え続けてしまうとどうなるんだ？｣

｢聞きたいかしら？｣

 ミデアは物凄く嫌なオーラを出しながら春樹に聞き返した、

｢いや、いいです、なんか予想できそうなので、はい｣

 春樹は丁重に断った。

｢なら、いいですわね｣

 ゴブリン達を倒した二人はそのまま城下町に戻った、

｢これだけあれば、私の生活費が賄われるわ！｣

｢そんなに、苦しいのか？｣

｢えぇ、私は城下の外出身なのよ、村でかき集めて私の学費を払ってるわ、生活費は冒険者ギルドで稼いでるの｣

｢冒険者ギルド？｣

｢えぇ、そうですは、そこで依頼を受けて達成報酬をそうね丁度ゴブリンの達成の証しとして袋にゴブリンの右耳を入れてるから来ます？｣

｢あぁ、行ってみたい！｣

 ミデアは冒険者ギルドでゴブリン討伐達成の報告をしに行くついでに春樹も冒険者ギルドに行く事になった。