怖い話集 ホラー

声

ある夜、私は一人で家にいた。部屋は静かで、外は暗闇に包まれていた。突然、不気味な声が部屋の隅から聞こえてきた。

「助けて...助けてくれ...」

私はぞっとしたが、声の主に興味を持ち、声のする方に近づいていった。すると、声はますます弱くなり、不明瞭になっていった。

「助け...て...」

私は背筋が凍る思いを抱きながら、声の主を見つけようと必死に探した。しかし、どれだけ部屋を探しても、声の主は見つからなかった。

不安に駆られながらも、私はあきらめずに探し続けた。すると、声が次第に近くに感じられるようになってきた。しかし、声はますます弱くなっていき、聞き取りづらくなっていた。

「助...けて...」

私は絶望的な気持ちになりながら、最後の力を振り絞って声の主の元へたどり着こうとした。すると、部屋の奥にあるクローゼットの扉が少しだけ開き、その中からか細い声が漏れているのを見つけた。

私はクローゼットの扉を開けると、中から弱々しい声が聞こえてきた。

「助けて...助けてくれ...」

しかし、私がクローゼットの中を探っても、何も見つからなかった。ただ、声だけが聞こえてくる。

怖くなって部屋を出ようとしたその時、背後から冷たい息遣いが聞こえた。振り返ると、何者かがそこに立っていた。その姿は曖昧で、不気味な影が私に向かって忍び寄っているのが分かった。

恐怖に支配され、私は叫び声を上げながら逃げ出したが、影は追いかけてきた。その後、私の記憶は途切れてしまい、何が起きたのかは分からない。

この話は本当なのか、それとも私の想像なのか、いまだに分からない。ただ、その恐怖体験は私の心に深く刻まれている。そして、もしもあなたが夜に不気味な声を聞いたら、絶対に声の主に近づかないようにしてほしい。