5 / 26
5、冬ごもりの準備
しおりを挟む
「そろそろドライフラワーと年越えの木も準備しないとねぇ」
ひつじのおばあちゃんがしみじみと言った。
そう、これが私がクリスマスっぽいと言う理由の一つ。
良く燃える檜みたいな木を集めてたいまつ状にして、そこに自家製ドライフラワーを挿して飾り付けて玄関前に置くという風習。
可愛くてクリスマスツリーみたいなんだよね。
そして「冬ごもり」が終わると各家庭街の大広場に持ち寄ってキャンプファイヤーみたいに燃やして、お芋とか栗を焼くという。
焼けるまでの間、みんなが火の回りで輪になって踊る光景はなんとも幻想的で絵本チック。
うん、ここまで言うと否定しきれないんだよ。
父の「なんか門松にしか見えないんだけど」発言も、母の「どんど焼きみたいねぇ」発言も。
そりゃ両親も正月正月いう訳だよ、みたいな。
でもね、父の「盆踊りっぽい」だけは認めるわけにはいかない。
全然違うじゃん!
男女のペアでリズムよく踊ってるじゃん!
手をつないだり、お互い手を叩いたり、まわったり超カワイイんだよ!?
北欧あたりで壮大な山脈やら峰やらを前にエプロン姿とかで踊る民族ダンスみたいなのに、「盆踊り」はないわー
「こんにちは。メリーさん。寒くなりましたねぇ」
長々「冬ごもり」の準備の話をしていたら、今度は後ろから千秋さんに声を掛けられた。
「ああ、千秋くん。千秋くんは今年の冬ごもりはどうするの?」
━━ッ!
おばあちゃん、そんなアッサリ!
グッジョブですよ!!
千秋さんは困ったような、照れたような顔をして右のライオンの手で首を撫でた。
少し耳が垂れてる。
くッ、たまんないですね。
「お恥ずかしながら今年も一人ごもりになりそうです」
今年も、と言いつつここ2年は我が家に引っ張り込まれている千秋さん。
チャンス!
「あの、良かったら今年もうちに来ませんかっ? 両親がぜひって言ってるんですけど」
千秋さんはますます困ったように「あー」と言葉を濁す。
ほらやっぱりぃ!
まずいんだよ、お母さん!
さっきよりますますお耳が「へちゃっ」ってなってるじゃん!
うわ、可愛いっ……ってそうじゃなく!
冬ごもりは独り身にはつらいイベントなんだよ、きっと!
「あらあら、それはいいわねぇ」
あ、あれ? でもメリーおばあちゃんはニコニコと笑ってるな。
気にしなくていいのかな、それともジェネレーションギャップってやつで年配の方も「お正月的イベント」の感覚なのかな。
「いや、まぁ。あ、奈々ちゃん、うちは終わったから布団、入れとこうか?」
やっぱりぎこちなく言って、千秋さんは思い付いたようにうちの布団を見た。
私達がいつも長話してるから気にして来てくれたらしい。
「ああ、長々ごめんねぇ。うちも洗濯物出したまんまだったわ。奈々ちゃんありがとうね」
「いいえー」
とんでもないですよー
いつも楽しくお話させてもらってます。
「千秋さん、色粉って賞味期限長いですか?」
おばあちゃんの背を見送って、そっと隣の千秋さんに尋ねた。
動揺のあまりチェックし忘れたんだけど、あの箱けっこう年季入ってたんだよね。
色粉って年に1回しか使わないから大量に余っちゃうんだろうな。
「1年くらいで切れたりはしないと思うけど……まぁ切れてたとしても……少々大丈夫なんじゃない?」
千秋さんが小さく笑うので安心した。
賞味期限は切れてるけど、『賞味』だしセーフ!みたいな感じだよね、よかったー
ここって基本的に過ごしやすい気候で、日本みたいにジメジメなシーズンもないし大丈夫だよね。
「あ、ごめん。勝手に入ってきて」
「いえいえ、お布団入れなきゃなーと思ってたのでちょっと助かりました」
それに、確かにうちの庭ではあるけど、ここはもともと千秋さんの生家。
千秋さんは亡くなったお祖父ちゃん達が経営されてた隣のカフェを継いでそちらに住んでいる。
半空き家だったところを役所のイナバさんの紹介でお借りしてるんだよ。
しかもベーカリーに改装までさせてもらっちゃった上、毎年「冬ごもり」に強引に引っ張りこんでいるような家です。
そんなお気遣いは不要ですから。
その後「大丈夫ですって」と遠慮したものの、ちびっ子な私が奮闘ている姿を見兼ねた千秋さんが重い布団だけ家に入れてくれた。
さすが、千秋さんいい体してるもんな。
2メートル近い身長と、細くも太くもなく、筋肉がつきすぎたという事もなく、バランスの取れた綺麗な体型。
しなやかな感じがするのはひいひいお婆ちゃんがほぼ純粋な雌ライオンさんだったからかな。
今日は「一気にやっちゃえ」と後先考えず3人分を干したものの、結構な重労働だったので本当に助かりました。
そんなだからうちの両親に連れ込まれるんだろうし、誰もやりたがらない商工会の青年部長なんて任されちゃうんだろうけど。
「あ、冬ごもり。ほんと良かったらご一緒しましょうね」
2日間家から出られないわけではないので、ご飯を食べてまったりされたら千秋さんはご帰宅。
そう言えば千秋さんは「冬ごもり」を毎年我が家で過ごしてるけど、いい人はいないのかなぁ。
━━って!
基本的な事を失念してたよ!
「もしかしてどなたかと過ごされるご予定だったりします!?」
「あ、それは大丈夫なんだけど」
千秋さん、そんな食い気味で即答してくださらなくても。
「でもうちももう文字書けますし、無理してこっち来られてるとかだったら」
これまでは年明けに提出する書類の指導をしてもらっていたけど、さすがにもうご迷惑はかけられない。
初めての冬ごもりの前に父が「年が明けたら書類の書き方を教えてほしいんだけど」と言ったらついでだから冬ごもりの時に書いてしまおうという事になったからで、まさか「正月」的な日に教えろと言うほど図々しくはないのでそこは主張しておきたい。
そう、はじめはこっちの文字が書けなかったんだよ。
「今年も誰も帰って来ないみたいだし、よかったらお邪魔させてもらおうかな」
千秋さんは目を細めて笑った。
千秋さんのご家族はお父さんが異動で都会勤めで、お母さんもついて行ったと聞いている。あとお兄さんが一人いるけど研究者とかで遠くをフラフラしてるとか。
そして━━
千秋さんのひいひいお祖父さんが「しっぽのないお客さん」だというのはこの街では有名な話。
100%ライオンのお体だったひいひいお祖母さんが一目ぼれして猛アタックの末、あっという間に食われちゃったらしいわよ、とはご近所の食料品店のオウムのおばさんから聞いた。
この世界の事がまだよく分かってない頃だったから、「食われた」と聞いて愕然としたけど、よくよく聞けば「肉食女子」的な意味合いだそうでおおいにほっとしたもんだ。
なんてリアルな肉食女子シチュエーション。
ひいひいお祖父さんはきっとものすごい男前だったんだろうな。
千秋さんも完全にライオン頭なのに「ハンサム」だと思うもん。
日本の動物園にいて話題になったイケメンゴリラみたいに。
そんな千秋さんが柔らかく笑うと、それはまさしく動物写真に見られるような『笑ったネコ』。
ああ、今日も眼福でさぁ。
ひつじのおばあちゃんがしみじみと言った。
そう、これが私がクリスマスっぽいと言う理由の一つ。
良く燃える檜みたいな木を集めてたいまつ状にして、そこに自家製ドライフラワーを挿して飾り付けて玄関前に置くという風習。
可愛くてクリスマスツリーみたいなんだよね。
そして「冬ごもり」が終わると各家庭街の大広場に持ち寄ってキャンプファイヤーみたいに燃やして、お芋とか栗を焼くという。
焼けるまでの間、みんなが火の回りで輪になって踊る光景はなんとも幻想的で絵本チック。
うん、ここまで言うと否定しきれないんだよ。
父の「なんか門松にしか見えないんだけど」発言も、母の「どんど焼きみたいねぇ」発言も。
そりゃ両親も正月正月いう訳だよ、みたいな。
でもね、父の「盆踊りっぽい」だけは認めるわけにはいかない。
全然違うじゃん!
男女のペアでリズムよく踊ってるじゃん!
手をつないだり、お互い手を叩いたり、まわったり超カワイイんだよ!?
北欧あたりで壮大な山脈やら峰やらを前にエプロン姿とかで踊る民族ダンスみたいなのに、「盆踊り」はないわー
「こんにちは。メリーさん。寒くなりましたねぇ」
長々「冬ごもり」の準備の話をしていたら、今度は後ろから千秋さんに声を掛けられた。
「ああ、千秋くん。千秋くんは今年の冬ごもりはどうするの?」
━━ッ!
おばあちゃん、そんなアッサリ!
グッジョブですよ!!
千秋さんは困ったような、照れたような顔をして右のライオンの手で首を撫でた。
少し耳が垂れてる。
くッ、たまんないですね。
「お恥ずかしながら今年も一人ごもりになりそうです」
今年も、と言いつつここ2年は我が家に引っ張り込まれている千秋さん。
チャンス!
「あの、良かったら今年もうちに来ませんかっ? 両親がぜひって言ってるんですけど」
千秋さんはますます困ったように「あー」と言葉を濁す。
ほらやっぱりぃ!
まずいんだよ、お母さん!
さっきよりますますお耳が「へちゃっ」ってなってるじゃん!
うわ、可愛いっ……ってそうじゃなく!
冬ごもりは独り身にはつらいイベントなんだよ、きっと!
「あらあら、それはいいわねぇ」
あ、あれ? でもメリーおばあちゃんはニコニコと笑ってるな。
気にしなくていいのかな、それともジェネレーションギャップってやつで年配の方も「お正月的イベント」の感覚なのかな。
「いや、まぁ。あ、奈々ちゃん、うちは終わったから布団、入れとこうか?」
やっぱりぎこちなく言って、千秋さんは思い付いたようにうちの布団を見た。
私達がいつも長話してるから気にして来てくれたらしい。
「ああ、長々ごめんねぇ。うちも洗濯物出したまんまだったわ。奈々ちゃんありがとうね」
「いいえー」
とんでもないですよー
いつも楽しくお話させてもらってます。
「千秋さん、色粉って賞味期限長いですか?」
おばあちゃんの背を見送って、そっと隣の千秋さんに尋ねた。
動揺のあまりチェックし忘れたんだけど、あの箱けっこう年季入ってたんだよね。
色粉って年に1回しか使わないから大量に余っちゃうんだろうな。
「1年くらいで切れたりはしないと思うけど……まぁ切れてたとしても……少々大丈夫なんじゃない?」
千秋さんが小さく笑うので安心した。
賞味期限は切れてるけど、『賞味』だしセーフ!みたいな感じだよね、よかったー
ここって基本的に過ごしやすい気候で、日本みたいにジメジメなシーズンもないし大丈夫だよね。
「あ、ごめん。勝手に入ってきて」
「いえいえ、お布団入れなきゃなーと思ってたのでちょっと助かりました」
それに、確かにうちの庭ではあるけど、ここはもともと千秋さんの生家。
千秋さんは亡くなったお祖父ちゃん達が経営されてた隣のカフェを継いでそちらに住んでいる。
半空き家だったところを役所のイナバさんの紹介でお借りしてるんだよ。
しかもベーカリーに改装までさせてもらっちゃった上、毎年「冬ごもり」に強引に引っ張りこんでいるような家です。
そんなお気遣いは不要ですから。
その後「大丈夫ですって」と遠慮したものの、ちびっ子な私が奮闘ている姿を見兼ねた千秋さんが重い布団だけ家に入れてくれた。
さすが、千秋さんいい体してるもんな。
2メートル近い身長と、細くも太くもなく、筋肉がつきすぎたという事もなく、バランスの取れた綺麗な体型。
しなやかな感じがするのはひいひいお婆ちゃんがほぼ純粋な雌ライオンさんだったからかな。
今日は「一気にやっちゃえ」と後先考えず3人分を干したものの、結構な重労働だったので本当に助かりました。
そんなだからうちの両親に連れ込まれるんだろうし、誰もやりたがらない商工会の青年部長なんて任されちゃうんだろうけど。
「あ、冬ごもり。ほんと良かったらご一緒しましょうね」
2日間家から出られないわけではないので、ご飯を食べてまったりされたら千秋さんはご帰宅。
そう言えば千秋さんは「冬ごもり」を毎年我が家で過ごしてるけど、いい人はいないのかなぁ。
━━って!
基本的な事を失念してたよ!
「もしかしてどなたかと過ごされるご予定だったりします!?」
「あ、それは大丈夫なんだけど」
千秋さん、そんな食い気味で即答してくださらなくても。
「でもうちももう文字書けますし、無理してこっち来られてるとかだったら」
これまでは年明けに提出する書類の指導をしてもらっていたけど、さすがにもうご迷惑はかけられない。
初めての冬ごもりの前に父が「年が明けたら書類の書き方を教えてほしいんだけど」と言ったらついでだから冬ごもりの時に書いてしまおうという事になったからで、まさか「正月」的な日に教えろと言うほど図々しくはないのでそこは主張しておきたい。
そう、はじめはこっちの文字が書けなかったんだよ。
「今年も誰も帰って来ないみたいだし、よかったらお邪魔させてもらおうかな」
千秋さんは目を細めて笑った。
千秋さんのご家族はお父さんが異動で都会勤めで、お母さんもついて行ったと聞いている。あとお兄さんが一人いるけど研究者とかで遠くをフラフラしてるとか。
そして━━
千秋さんのひいひいお祖父さんが「しっぽのないお客さん」だというのはこの街では有名な話。
100%ライオンのお体だったひいひいお祖母さんが一目ぼれして猛アタックの末、あっという間に食われちゃったらしいわよ、とはご近所の食料品店のオウムのおばさんから聞いた。
この世界の事がまだよく分かってない頃だったから、「食われた」と聞いて愕然としたけど、よくよく聞けば「肉食女子」的な意味合いだそうでおおいにほっとしたもんだ。
なんてリアルな肉食女子シチュエーション。
ひいひいお祖父さんはきっとものすごい男前だったんだろうな。
千秋さんも完全にライオン頭なのに「ハンサム」だと思うもん。
日本の動物園にいて話題になったイケメンゴリラみたいに。
そんな千秋さんが柔らかく笑うと、それはまさしく動物写真に見られるような『笑ったネコ』。
ああ、今日も眼福でさぁ。
0
あなたにおすすめの小説
面倒くさがりやの異世界人〜微妙な美醜逆転世界で〜
波間柏
恋愛
仕事帰り電車で寝ていた雅は、目が覚めたら満天の夜空が広がる場所にいた。目の前には、やたら美形な青年が騒いでいる。どうしたもんか。面倒くさいが口癖の主人公の異世界生活。
短編ではありませんが短めです。
別視点あり
異世界召喚されたアラサー聖女、王弟の愛人になるそうです
籠の中のうさぎ
恋愛
日々の生活に疲れたOL如月茉莉は、帰宅ラッシュの時間から大幅にずれた電車の中でつぶやいた。
「はー、何もかも投げだしたぁい……」
直後電車の座席部分が光輝き、気づけば見知らぬ異世界に聖女として召喚されていた。
十六歳の王子と結婚?未成年淫行罪というものがありまして。
王様の側妃?三十年間一夫一妻の国で生きてきたので、それもちょっと……。
聖女の後ろ盾となる大義名分が欲しい王家と、王家の一員になるのは荷が勝ちすぎるので遠慮したい茉莉。
そんな中、王弟陛下が名案と言わんばかりに声をあげた。
「では、私の愛人はいかがでしょう」
おばさんは、ひっそり暮らしたい
波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
番外編を不定期ですが始めました。
好きすぎます!※殿下ではなく、殿下の騎獣が
和島逆
恋愛
「ずっと……お慕い申し上げておりました」
エヴェリーナは伯爵令嬢でありながら、飛空騎士団の騎獣世話係を目指す。たとえ思いが叶わずとも、大好きな相手の側にいるために。
けれど騎士団長であり王弟でもあるジェラルドは、自他ともに認める女嫌い。エヴェリーナの告白を冷たく切り捨てる。
「エヴェリーナ嬢。あいにくだが」
「心よりお慕いしております。大好きなのです。殿下の騎獣──……ライオネル様のことが!」
──エヴェリーナのお目当ては、ジェラルドではなく獅子の騎獣ライオネルだったのだ。
この世界、イケメンが迫害されてるってマジ!?〜アホの子による無自覚救済物語〜
具なっしー
恋愛
※この表紙は前世基準。本編では美醜逆転してます。AIです
転生先は──美醜逆転、男女比20:1の世界!?
肌は真っ白、顔のパーツは小さければ小さいほど美しい!?
その結果、地球基準の超絶イケメンたちは “醜男(キメオ)” と呼ばれ、迫害されていた。
そんな世界に爆誕したのは、脳みそふわふわアホの子・ミーミ。
前世で「喋らなければ可愛い」と言われ続けた彼女に同情した神様は、
「この子は救済が必要だ…!」と世界一の美少女に転生させてしまった。
「ひきわり納豆顔じゃん!これが美しいの??」
己の欲望のために押せ押せ行動するアホの子が、
結果的にイケメン達を救い、世界を変えていく──!
「すきーー♡結婚してください!私が幸せにしますぅ〜♡♡♡」
でも、気づけば彼らが全方向から迫ってくる逆ハーレム状態に……!
アホの子が無自覚に世界を救う、
価値観バグりまくりご都合主義100%ファンタジーラブコメ!
想定外の異世界トリップ。希望先とは違いますが…
宵森みなと
恋愛
異世界へと導かれた美咲は、運命に翻弄されながらも、力強く自分の道を歩き始める。
いつか、異世界にと想像していた世界とはジャンル違いで、美咲にとっては苦手なファンタジー系。
しかも、女性が少なく、結婚相手は5人以上と恋愛初心者にはハードな世界。
だが、偶然のようでいて、どこか必然のような出会いから、ともに過ごす日々のなかで芽生える絆と、ゆっくりと積み重ねられていく感情。
不器用に愛し、愛する人に理解されず、傷ついた時、女神の神殿で見つけた、もう一つの居場所。
差し出された優しさと、新たな想いに触れながら、
彼女は“自分のための人生”を選び初める。
これは、一人の女性が異世界で出逢い、傷つき、そして強くなって“本当の愛”を重ねていく物語です。
【完結】タジタジ騎士公爵様は妖精を溺愛する
雨香
恋愛
【完結済】美醜の感覚のズレた異世界に落ちたリリがスパダリイケメン達に溺愛されていく。
ヒーロー大好きな主人公と、どう受け止めていいかわからないヒーローのもだもだ話です。
「シェイド様、大好き!!」
「〜〜〜〜っっっ!!???」
逆ハーレム風の過保護な溺愛を楽しんで頂ければ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる