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第二章 わだつみの娘と海の国の婚約者
1、嫌な再会になったもんだな
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海の国の王宮ではその夜、王制と議会制の共存が採択されて五年目になる事を祝う記念式典が行われていた。
壇上には玉座。そこに座る男は正装である濃紺の詰襟の上下をまとい、右肩には礼装用の外套が留められている。襟や縁に金糸の装飾が施された華美なものだ。
一段下がった広間に議員が左右二名ずつ合計四名が椅子に掛けた配置は、そのまま国の中枢の関係を表わしていた。中央を空けるように領主や議会の関係者、要職の重職者が椅子に就く。
その視線の中心に、彼女はいた。
瞼より大きく朱を乗せ、くっきりと太いアイラインを目よりもかなり長く引いた目元。
異国的な化粧の踊り子の黒い髪は一つに結い上げられ、いくつもの銀の簡素な簪で飾られている。
真っ直ぐに伸びた背筋。やや貧相な身体つきではあるが姿勢の良さのせいかその立ち姿は美しくさえ感じられた。
踊り子にしては珍しく肌を見せず、黄土色の透け感のある紗の生地で作られた長袖長ズボンを纏っている。
大太鼓の音に合わせて宙返りや側転を織り交ぜた独特な動きで、珍しい余興は多くの参列者達の目を引く中、踊り子の両手がひらひらと複雑な動きで流れ舞う。
国王レオニーク・バルトンは当初、気付かなかった。式典の会場に現れた踊り子よりも、いつものように列席者の態度を注視する事のほうがよっぽど重要だった彼はふとその視線に気付いた。
まっすぐに見つめてくる黒い瞳。
これほどまでに国王である自分を見てくる興行の人間は珍しい。そしてその卓越した身体能力に目を奪われた刹那、踊り子はひらりと手の平をなびかせる。
それは言葉となり語りかけられる。
≪安全ナリ。動くな。標的は━━━≫
五年振りに目にしたその言語の手段とともに踊り子は視線で標的を指し示す。
相変わらず揺るぎない、凛とした眼差しは昔と変わらなかった。
眉目秀麗な国王の深い空色の瞳が、揺れるように小さく動くことで彼女に返答する。
やがて、そこへ太鼓とは全く違う轟音が響いた。
出席した大衆は一瞬砲撃音かと身構えたが、アーチ状の大窓から見える夜空に咲く炎の花に感嘆の唸り声を上げた。
立て続けに五回。
しかしそれは余興にしては少し間隔が早すぎる気がした。
皆の視線が夜空に向けられた刹那、踊り子は素早く両手を上げて簪を髪から抜く。
それと時を同じくして国王は突如立ち上がり壇上から降りた。それは堂々としていながら優美な動きで、その動きに気付いた者のなかに違和感を抱く者は少なかった。
踊り子は両手に一本ずつ簪を握り、右手の簪はそのまま議員席に座る壮年の男に向けて放たれる。
肩に簪が突き立った議員はうめき声を上げ、椅子から崩れた。
間髪入れず彼女は残る簪の中程を口にくわえると、側転しながら体をひねり、くるくると後転して国王の背後まで一気に移動すると階段の下に立った国王の首に簪を突き付けた。
そしてと落ち付いた声で告げる。
「久し振りだな。悪いがちょっと動かないでくれ」
海の国と呼ばれるオーシアンの国王の首に鋭利な銀の簪を突き付けて、踊り子は真っ赤な紅をさした唇に凶悪な笑みを浮かべる。
列席者が玉座に視線を戻した時、そこには踊り子に武器をつきつけられ拘束された国王の姿があった。
「みな、動かなくていい」
どよめき一気に緊迫した空気が張り巡らされる中、拘束された国王は落ち着いた声でなだめるように言い放つ。
一段高い壇上に上がった事で国王との身長差を補った踊り子は、国王の首に背後から鋭利な簪を突き付けると壇上の脇に控える青年二人に厳しい視線を走らせた。
この中で最も危険なのは、国王に最も近いその二人だと判断したからだ。
城内警備を担当する護衛隊の制服に身を包んだ彼らの手には、すでに抜かれた剣がある。
━━おっそろし。たいした兵隊持ってるじゃん。
出席者の大半が花火に目を奪われ、残る少数派が立ち上がった国王に視線を向けた中その二人だけが反応していた。
「全員部屋から出ろ。そこのお兄さん二人も剣を捨てて下がって」
顎で示すと、護衛隊の短髪の男は射殺さんばかりの目で女を見据えた。彼の胸には隊長の階級章があった。
「グレイ、大丈夫だ。下がっていい。古い知り合いだ」
国王の言葉にグレイと呼ばれた男は目元を引きつらせて国王を睨み付け、派手に舌打ちした。
お前、わざとつかまってるだろっ。
わざと壇上から降りただろっ。
こんな時に、護衛隊の最高責任者オズワルド・クロフォードは急な来客だと不在である。
宰相同然の立場の彼が式典を欠席するほどの客など、いてたまるかとグレイは思う。
不本意の極みだというような顔をしつつ、隣に並んだ副隊長に顔を向けて従うよう頷きながらその動きに紛れさせるように会場の出入り口に控えた隊員に唇で「弓を」と指示を出した。
「五年振りだな。綺麗になってたんで見違えた」
凍り付く空気の中、国王の良く通る声が響く。
その声は心なしか弾んでいるようにも聞こえた。
緊迫した空気の中、不意に響く靴音にグレイは「やっとおでましか」と思う。
長い海岸線を有する城南地区と、王城の警備の最高責任者を兼務するオズワルド・クロフォードが会場に入った。
国防の最高地位である元帥という役職にありながら、それらの肩書は表向きで最近では宰相に近い仕事をしている壮年の男の入室を、踊り子は制するでもなく許した。
女の意識が一瞬オズワルドに向けられた隙にグレイは差し出された弓を受け取る。
「ご無沙汰しております、シーア殿。陛下のご帰還の際には大変お世話になりました。本日はどういったご用件でしょう?」
揚々と、まるで昔なじみの知人が訪れた時にするような物言いは、国王と同様に緊張を孕むものではなかった。
シーアと呼ばれた踊り子の唇に笑みが刻まれる。
その名を知らぬ者はこの国にはいない。
海姫シーア・ドレファン。
海王と呼ばれる男が率いる半商半賊のドレファン一家の養女であり、五年前、出奔中であった最後の王族であり現在の国王であるレオニーク・バルトンを奇跡の海原から帰還させた立役者であった。
「話が早くて助かるよ」
オズワルドもまた五年前の帰還の際において海姫と深く関わりのあった人物であり、二人は知己の中である。
顔見知りの言葉に満足気に笑んだシーアだったが、次の瞬間そんな彼女の纏う空気が変わった。
国王の首に突き付けた簪がぐいと強く押し当てられ、続けられる声は低く凍てつくように冷たかった。
「貸しを返してもらうぞ。その男を寄こせ。父の━━仇だ」
刃物を突き付けられた現状ではあったが、自分が安全であることは先刻承知済みだった。
事が起きる前に自分を拘束するこの細い腕で手話として知らされていた。
それは海王率いるドレファン一家特有の手話で、かつてその船上にあった国王も使える言語である。
彼女が自分に危害を与える事はない事は分かっていた。五年振りの再会ではあったがそこには絶大の信頼がある。
だからこそ、国王はその言葉に雷に打たれたような衝撃を覚えた。
海王と呼ばれる男の死は、世界を覆す可能性をもはらむというのに駆け付けた腹心のオズワルドの表情はそれを耳にしても焦った様子は無い。
何か把握しているのか━━
国王はそう予測すると動揺を瞬時におさめ、冷静に状況を判断し始めた。
その背後でシーアは厳しい瞳で、片膝を着いて肩を抑える議員を見降ろす。
「花火五つ。人質は返してもらったぞ、ダーシャス。まさかお前の館にいるとは思わなかったよ」
合図二つなら失敗。五つなら成功。
半商半賊のドレファン一家でよく使われる連絡手段だった。
正確な場所を口にする事ではったりなどではないことを強調したシーアの黒い目は冷たく眇められる。
「オーシアン王、仕事の後始末が不十分だったな。そいつは他国と共謀して王制反覆を企んでるぞ」
かつての相棒をシーアは「オーシアン王」と呼び、国王には糾弾されているように聞こえた。
言葉を発した者こそいなかったが場の空気に動揺が走り、肩の怪我を案じてダーシャスを取り巻いていた議員や周辺の人間はぎょっとして容疑のかかった男から身を引く。
「ダーシャス卿、申し開きを聞こう」
国王レオニーク・バルトンの低くなった声が響く。
言い逃れも誤魔化しも許さぬ、荘厳な声だった。
ダーシャスの顔は油汗にまみれ、のしかかるような重い圧力に顔を上げられずにいた。
━━いや、違う。
手足が痺れて動けない。
床に手をついて体を支えるのがやっとだった。
━━なぜ、この女がここにいる。
「人質も取り返されたんじゃ何も言えないよなぁ、ダーシャス」
シーアはくっと笑った。
「まぁもっとも、話そうにもしゃべれないだろうがな。ちょっと刃に毒を仕込んどいたぞ。死にやしない。体が痺れるだけだ。へたに自害でもされたら元も子もないからな」
シーアの言葉にダーシャスは震える指先を見た。
「ドレファン一家を手駒にするために海賊にうちの家族を襲わせたな、ダーシャス。あの時の怪我で父は死んだぞ。うまく自分の身分は隠しおおせたと思っていたんだろうが、舐められたもんだ」
シーアは場違いなほど落ち着いた声で告げたが、そこには怒りと憎悪が濃く滲み、場の空気が一気に緊迫する。
仇討ち━━国王は彼女の目的を理解した。
壇上には玉座。そこに座る男は正装である濃紺の詰襟の上下をまとい、右肩には礼装用の外套が留められている。襟や縁に金糸の装飾が施された華美なものだ。
一段下がった広間に議員が左右二名ずつ合計四名が椅子に掛けた配置は、そのまま国の中枢の関係を表わしていた。中央を空けるように領主や議会の関係者、要職の重職者が椅子に就く。
その視線の中心に、彼女はいた。
瞼より大きく朱を乗せ、くっきりと太いアイラインを目よりもかなり長く引いた目元。
異国的な化粧の踊り子の黒い髪は一つに結い上げられ、いくつもの銀の簡素な簪で飾られている。
真っ直ぐに伸びた背筋。やや貧相な身体つきではあるが姿勢の良さのせいかその立ち姿は美しくさえ感じられた。
踊り子にしては珍しく肌を見せず、黄土色の透け感のある紗の生地で作られた長袖長ズボンを纏っている。
大太鼓の音に合わせて宙返りや側転を織り交ぜた独特な動きで、珍しい余興は多くの参列者達の目を引く中、踊り子の両手がひらひらと複雑な動きで流れ舞う。
国王レオニーク・バルトンは当初、気付かなかった。式典の会場に現れた踊り子よりも、いつものように列席者の態度を注視する事のほうがよっぽど重要だった彼はふとその視線に気付いた。
まっすぐに見つめてくる黒い瞳。
これほどまでに国王である自分を見てくる興行の人間は珍しい。そしてその卓越した身体能力に目を奪われた刹那、踊り子はひらりと手の平をなびかせる。
それは言葉となり語りかけられる。
≪安全ナリ。動くな。標的は━━━≫
五年振りに目にしたその言語の手段とともに踊り子は視線で標的を指し示す。
相変わらず揺るぎない、凛とした眼差しは昔と変わらなかった。
眉目秀麗な国王の深い空色の瞳が、揺れるように小さく動くことで彼女に返答する。
やがて、そこへ太鼓とは全く違う轟音が響いた。
出席した大衆は一瞬砲撃音かと身構えたが、アーチ状の大窓から見える夜空に咲く炎の花に感嘆の唸り声を上げた。
立て続けに五回。
しかしそれは余興にしては少し間隔が早すぎる気がした。
皆の視線が夜空に向けられた刹那、踊り子は素早く両手を上げて簪を髪から抜く。
それと時を同じくして国王は突如立ち上がり壇上から降りた。それは堂々としていながら優美な動きで、その動きに気付いた者のなかに違和感を抱く者は少なかった。
踊り子は両手に一本ずつ簪を握り、右手の簪はそのまま議員席に座る壮年の男に向けて放たれる。
肩に簪が突き立った議員はうめき声を上げ、椅子から崩れた。
間髪入れず彼女は残る簪の中程を口にくわえると、側転しながら体をひねり、くるくると後転して国王の背後まで一気に移動すると階段の下に立った国王の首に簪を突き付けた。
そしてと落ち付いた声で告げる。
「久し振りだな。悪いがちょっと動かないでくれ」
海の国と呼ばれるオーシアンの国王の首に鋭利な銀の簪を突き付けて、踊り子は真っ赤な紅をさした唇に凶悪な笑みを浮かべる。
列席者が玉座に視線を戻した時、そこには踊り子に武器をつきつけられ拘束された国王の姿があった。
「みな、動かなくていい」
どよめき一気に緊迫した空気が張り巡らされる中、拘束された国王は落ち着いた声でなだめるように言い放つ。
一段高い壇上に上がった事で国王との身長差を補った踊り子は、国王の首に背後から鋭利な簪を突き付けると壇上の脇に控える青年二人に厳しい視線を走らせた。
この中で最も危険なのは、国王に最も近いその二人だと判断したからだ。
城内警備を担当する護衛隊の制服に身を包んだ彼らの手には、すでに抜かれた剣がある。
━━おっそろし。たいした兵隊持ってるじゃん。
出席者の大半が花火に目を奪われ、残る少数派が立ち上がった国王に視線を向けた中その二人だけが反応していた。
「全員部屋から出ろ。そこのお兄さん二人も剣を捨てて下がって」
顎で示すと、護衛隊の短髪の男は射殺さんばかりの目で女を見据えた。彼の胸には隊長の階級章があった。
「グレイ、大丈夫だ。下がっていい。古い知り合いだ」
国王の言葉にグレイと呼ばれた男は目元を引きつらせて国王を睨み付け、派手に舌打ちした。
お前、わざとつかまってるだろっ。
わざと壇上から降りただろっ。
こんな時に、護衛隊の最高責任者オズワルド・クロフォードは急な来客だと不在である。
宰相同然の立場の彼が式典を欠席するほどの客など、いてたまるかとグレイは思う。
不本意の極みだというような顔をしつつ、隣に並んだ副隊長に顔を向けて従うよう頷きながらその動きに紛れさせるように会場の出入り口に控えた隊員に唇で「弓を」と指示を出した。
「五年振りだな。綺麗になってたんで見違えた」
凍り付く空気の中、国王の良く通る声が響く。
その声は心なしか弾んでいるようにも聞こえた。
緊迫した空気の中、不意に響く靴音にグレイは「やっとおでましか」と思う。
長い海岸線を有する城南地区と、王城の警備の最高責任者を兼務するオズワルド・クロフォードが会場に入った。
国防の最高地位である元帥という役職にありながら、それらの肩書は表向きで最近では宰相に近い仕事をしている壮年の男の入室を、踊り子は制するでもなく許した。
女の意識が一瞬オズワルドに向けられた隙にグレイは差し出された弓を受け取る。
「ご無沙汰しております、シーア殿。陛下のご帰還の際には大変お世話になりました。本日はどういったご用件でしょう?」
揚々と、まるで昔なじみの知人が訪れた時にするような物言いは、国王と同様に緊張を孕むものではなかった。
シーアと呼ばれた踊り子の唇に笑みが刻まれる。
その名を知らぬ者はこの国にはいない。
海姫シーア・ドレファン。
海王と呼ばれる男が率いる半商半賊のドレファン一家の養女であり、五年前、出奔中であった最後の王族であり現在の国王であるレオニーク・バルトンを奇跡の海原から帰還させた立役者であった。
「話が早くて助かるよ」
オズワルドもまた五年前の帰還の際において海姫と深く関わりのあった人物であり、二人は知己の中である。
顔見知りの言葉に満足気に笑んだシーアだったが、次の瞬間そんな彼女の纏う空気が変わった。
国王の首に突き付けた簪がぐいと強く押し当てられ、続けられる声は低く凍てつくように冷たかった。
「貸しを返してもらうぞ。その男を寄こせ。父の━━仇だ」
刃物を突き付けられた現状ではあったが、自分が安全であることは先刻承知済みだった。
事が起きる前に自分を拘束するこの細い腕で手話として知らされていた。
それは海王率いるドレファン一家特有の手話で、かつてその船上にあった国王も使える言語である。
彼女が自分に危害を与える事はない事は分かっていた。五年振りの再会ではあったがそこには絶大の信頼がある。
だからこそ、国王はその言葉に雷に打たれたような衝撃を覚えた。
海王と呼ばれる男の死は、世界を覆す可能性をもはらむというのに駆け付けた腹心のオズワルドの表情はそれを耳にしても焦った様子は無い。
何か把握しているのか━━
国王はそう予測すると動揺を瞬時におさめ、冷静に状況を判断し始めた。
その背後でシーアは厳しい瞳で、片膝を着いて肩を抑える議員を見降ろす。
「花火五つ。人質は返してもらったぞ、ダーシャス。まさかお前の館にいるとは思わなかったよ」
合図二つなら失敗。五つなら成功。
半商半賊のドレファン一家でよく使われる連絡手段だった。
正確な場所を口にする事ではったりなどではないことを強調したシーアの黒い目は冷たく眇められる。
「オーシアン王、仕事の後始末が不十分だったな。そいつは他国と共謀して王制反覆を企んでるぞ」
かつての相棒をシーアは「オーシアン王」と呼び、国王には糾弾されているように聞こえた。
言葉を発した者こそいなかったが場の空気に動揺が走り、肩の怪我を案じてダーシャスを取り巻いていた議員や周辺の人間はぎょっとして容疑のかかった男から身を引く。
「ダーシャス卿、申し開きを聞こう」
国王レオニーク・バルトンの低くなった声が響く。
言い逃れも誤魔化しも許さぬ、荘厳な声だった。
ダーシャスの顔は油汗にまみれ、のしかかるような重い圧力に顔を上げられずにいた。
━━いや、違う。
手足が痺れて動けない。
床に手をついて体を支えるのがやっとだった。
━━なぜ、この女がここにいる。
「人質も取り返されたんじゃ何も言えないよなぁ、ダーシャス」
シーアはくっと笑った。
「まぁもっとも、話そうにもしゃべれないだろうがな。ちょっと刃に毒を仕込んどいたぞ。死にやしない。体が痺れるだけだ。へたに自害でもされたら元も子もないからな」
シーアの言葉にダーシャスは震える指先を見た。
「ドレファン一家を手駒にするために海賊にうちの家族を襲わせたな、ダーシャス。あの時の怪我で父は死んだぞ。うまく自分の身分は隠しおおせたと思っていたんだろうが、舐められたもんだ」
シーアは場違いなほど落ち着いた声で告げたが、そこには怒りと憎悪が濃く滲み、場の空気が一気に緊迫する。
仇討ち━━国王は彼女の目的を理解した。
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