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あなたを想っていた日々をあなたは知らない
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離宮の中はどこも静かだった。
「人があまりいないんですね」
あまりというか全然いないような気がしたが、「まだここは使われていないからな」というのに納得した。その割には俺にあてがわれた部屋は調っていて、いつでも住めるようになっていたけれど。
「緊張していないのか?」
部屋を開ける前にダリウスが俺の様子をみて尋ねる。
緊張していないはずがない――。
それを隠し通すだけの表情筋を鍛えてきただけだ。
『星見』は国の重要なことも占う。占いの内容をそうそう顔に出すわけにもいかないから、他の神官見習いよりも俺は神官長様に内面(メンタル)の授業を受けていた。その結果がでているのだと思うと少しだけ誇らしい。
そして気付く――。
神官長様は、俺が記憶を封じて、『星見』になることを願っていたのだと。今まで何故気付けなかったのだろうかと一瞬の間に神官長様と過ごした日々を思い出して物思いに耽った。
ダリウスが扉を叩く音で、気持ちが戻される。
廊下の距離は長かったが、間に扉がないことを思うと隣の部屋だった。
ダリウスが開けたその先に、俺は何度も夢にみた青い瞳を見つけた。赤い髪は三年の間に伸びていて、首の後ろで一つにまとめられていた。それだけだ。他は変わっていなかった。
クリストファーはソファに座っていた。まるで王のような威厳と調った顔立ち、声も無く表情を変えない様子に、俺は知らない人をみているような気分になった。
いや、俺の変わりようはクリストファーの比ではないのだから、彼の凍えるような冷たい目はある意味仕方のないことかもしれない。
胸の奥底がツキンと痛むのを無視して、クリストファーに挨拶をした。
「お久しぶりです、クリス様……」
馴れ馴れしかっただろうか。前はクリス様と呼んでいいと言われてそう呼んでいたけれど、気に入らないというように顰められた顔に内心で唇を噛みしめた。
「随分でかくなったな――」
クリストファーはゆっくりと立ち上がってこちらに歩いてきた。
王になるという人はこれほどにオーラが違うのかと三年の間に鍛えた目でクリストファーを見上げた。
どの人間にも生気(エナジー)と呼ばれるものがある。これは人の性質や責任の有無によって色が違う。三年ならって、やっと見えるか見えないかぐらいにしかわからないが、人の上に立つ人間というのはこのオーラが半端ない。
クリストファーのその色は白かった。意識しなければぼんやりと光っているだけだけど、見極めようとすると、まばゆいくらいの光で、目が痛い。
俺が固まったままクリストファーのオーラをみているのを、どう思ったのかクリストファーは俺を後ろの扉に叩きつけるように押した。
初めて会った夜を思い出した。そういえば、あの時も庭でクリストファーに押されたんだっけ。あの頃は本当に軽かったから吹っ飛んでヒールを折ってしまった。流石にもうそんなに軽くはない。ドサっと音がして、俺の体は扉を打ちクリストファーに押さえられたまま目の前の彼の目に吸い寄せられる。
「海風がきつい島だというのに、随分美しい髪だな――」
俺はクリストファーを見詰めていたが、クリストファーは俺の髪を見詰めすくい上げた。
よく知っている――。
クリストファーは神学校へ行ったことはないはずなのに。
サラサラと流れる髪は、黒く艶があり自分自身でも美しいと思えた。
「髪は『星見』になりたかった俺のために友人達が調えてくれたんです――」
俺は最初の頃は本当に髪を構う余裕なんて無かったのだ。毎日毎日、擦り切れたぼろ雑巾のようになる俺は、夕飯を口に入れながら眠るような状態だった。風呂に入ってそのまま眠ようとする俺の髪を乾かし、潤いを留めるためのオイルを塗ってくれたのはアルジェイドだけではない。
それもあって俺は、『星見』になれなかったというのに、皆の親切を捨てるような気がして髪を切る勇気がでなかったのだ。
「どんな友人だ? お前をそんなもの欲しそうな顔にしたのは、誰だ――?」
もの欲しそうな顔……? そういえば島にいるときもいわれたような気がする。
『お前のそのもの欲しそうな顔が俺を狂わそうとする』
そう言って、友人の一人は違う神学校へ行ってしまった。
『もの欲しそうな顔って……?』
俺の顔は昔からこんな顔だと思う。
物欲しそうな顔といって思い浮べるのは、マオの顔だ。島だから毎日魚料理ばかりなのに週一度だけ肉料理の日がある。そのときのマオの顔。あれは憐れみをさそう物欲しさだったが、知らぬまま俺はそんな顔で生きてきたのだろうか……。
「クリス様――?」
手で俺の髪を掴んだまま、ただでさえ近いクリストファーの顔が寄ってきたと思ったら、そっと唇を俺の唇に押し当てた。
口付けは、それ以上深くなることもなく、ただ存在だけを示して、離れた。
それを寂しいと思ってしまうのは、今もなお、クリストファーに対して残るこの想いのせいだろうか。
「『星見』になどさせるものか――」
クリストファーの髪を掴んだ方と反対の手は、どこからだしたのか銀のきらめきを握っていた。
ザクッ――とあっけないほど簡単に、そのナイフは俺の髪を切り離し、重厚な扉に突き刺さった。ハラハラとこぼれるようにクリストファーの手から黒い沢山の髪が床に落ちていった。
「あっ……」
思った以上に部屋の中で響いた声は、俺のものだっただろうか。
囲いこまれた腕の中で、俺は途方もなく揺れた。ろうそくの火などもはや消えて等しい。
クリストファーの顔が寄せられた耳元で、
「ダリウスに抱いてもらえ――。興が乗れば、私も入れてやる――」
低く耳朶に舌を寄せて、クリストファーが告げた言葉が俺の中に灯されていたものを吹き消した。
耳に感じた体温に背中がゾクリとあわ立つ。
「や……嫌です――」
小さな抵抗を示した俺の手を掴み、クリストファーが凍えそうな冷たい瞳のまま嗤う。
「坊主どもに可愛がられたその身体を私に差し出すのは気が進まないのか?」
クリストファーの言葉の意味がよくわからなかった。
「坊主って、神官長様のことですか……?」
「神官長様とやらがお前を育てたのか――」
冷たく北の海のような目にまるで島に生息していた鷹のような獰猛さが合わさるのを俺は見た。俺を一瞬抱きしめた後、近くに立っていたエルフランに突き飛ばし
「お前達も愉しむといい――」
そう言って、クリストファーは次の間を開けた。そこは寝室で、俺はエルフランを振り返った。
「何故あんなことを――?」
エルフランの困惑したような声に被せるようにダリウスが「悪いようにはしないから、家族のことを想って、耐えろ」「エル、お前もクリス様を煽るのを手伝え」と小さな声でクリストファーには聞こえないように言った。
「ダリウス――っ」
エルフランの悲鳴のような声を無視して、ダリウスが俺の手を掴んで歩き出した。
何かを間違えたらしい。エルフランの声が、俺を責めるように言った『あんなこと』の意味がわからない。
俺は神官長様に可愛がってもらった。体術も剣術も精神鍛錬もあの人が一から教えてくれた。俺があの島に着いたのがまだ授業の始まる大分前だったこともあったし、ひ弱すぎたこともあった。
エルフランの戸惑うような顔と何かを考えているダリウスの顔を交互にみたが、二人は俺を離す気はないらしい。
寝室に入ると、そこには大きすぎる寝台があった。その側にソファが置いてあって、クリストファーが座った。
視線を巡らせ、その部屋の中にローレッタがいないことを確かめて、内心で俺はホッとした。繋がれたローレッタを見たら、きっと嫉妬で狂ってしまっただろう。
「クリス様、止めさせてください――っ!」
エルフランとダリウスは俺の夜着を剥ぎ取った。俺は、ローレッタとセドリックのことを想い抵抗らしい抵抗もできないまま裸にされて寝台に押さえつけられる。後ろからエルフランが俺の手首を布で縛り、ダリウスが俺に覆いかぶさった。
「クリス様っ!」
ごめんねといいながら、エルフランは俺の首筋を舐めた。
「凄い鳥肌だな――」
いっそ感心するような声をダリウスが出し、俺の膝を開いた。全身に広がった鳥肌に寒さのようなものを感じて、ブルッと身体が震えた。
俺は堪らず、目を閉じた。
エルフランもダリウスも意識の外に追い出す。
このままエルフランとダリウスに身体をいじられ、クリストファーの前で抱かれるのだと思うと恐怖と嫌悪で体が竦みそうになる。
クリストファーは、嫌がる俺になんの感傷もないようだった。冷たく凍った目に獰猛な光を湛えて、俺を食い入る様に見詰めている。その視線を思い出さないように、俺は諦めて力を抜いた。
「人があまりいないんですね」
あまりというか全然いないような気がしたが、「まだここは使われていないからな」というのに納得した。その割には俺にあてがわれた部屋は調っていて、いつでも住めるようになっていたけれど。
「緊張していないのか?」
部屋を開ける前にダリウスが俺の様子をみて尋ねる。
緊張していないはずがない――。
それを隠し通すだけの表情筋を鍛えてきただけだ。
『星見』は国の重要なことも占う。占いの内容をそうそう顔に出すわけにもいかないから、他の神官見習いよりも俺は神官長様に内面(メンタル)の授業を受けていた。その結果がでているのだと思うと少しだけ誇らしい。
そして気付く――。
神官長様は、俺が記憶を封じて、『星見』になることを願っていたのだと。今まで何故気付けなかったのだろうかと一瞬の間に神官長様と過ごした日々を思い出して物思いに耽った。
ダリウスが扉を叩く音で、気持ちが戻される。
廊下の距離は長かったが、間に扉がないことを思うと隣の部屋だった。
ダリウスが開けたその先に、俺は何度も夢にみた青い瞳を見つけた。赤い髪は三年の間に伸びていて、首の後ろで一つにまとめられていた。それだけだ。他は変わっていなかった。
クリストファーはソファに座っていた。まるで王のような威厳と調った顔立ち、声も無く表情を変えない様子に、俺は知らない人をみているような気分になった。
いや、俺の変わりようはクリストファーの比ではないのだから、彼の凍えるような冷たい目はある意味仕方のないことかもしれない。
胸の奥底がツキンと痛むのを無視して、クリストファーに挨拶をした。
「お久しぶりです、クリス様……」
馴れ馴れしかっただろうか。前はクリス様と呼んでいいと言われてそう呼んでいたけれど、気に入らないというように顰められた顔に内心で唇を噛みしめた。
「随分でかくなったな――」
クリストファーはゆっくりと立ち上がってこちらに歩いてきた。
王になるという人はこれほどにオーラが違うのかと三年の間に鍛えた目でクリストファーを見上げた。
どの人間にも生気(エナジー)と呼ばれるものがある。これは人の性質や責任の有無によって色が違う。三年ならって、やっと見えるか見えないかぐらいにしかわからないが、人の上に立つ人間というのはこのオーラが半端ない。
クリストファーのその色は白かった。意識しなければぼんやりと光っているだけだけど、見極めようとすると、まばゆいくらいの光で、目が痛い。
俺が固まったままクリストファーのオーラをみているのを、どう思ったのかクリストファーは俺を後ろの扉に叩きつけるように押した。
初めて会った夜を思い出した。そういえば、あの時も庭でクリストファーに押されたんだっけ。あの頃は本当に軽かったから吹っ飛んでヒールを折ってしまった。流石にもうそんなに軽くはない。ドサっと音がして、俺の体は扉を打ちクリストファーに押さえられたまま目の前の彼の目に吸い寄せられる。
「海風がきつい島だというのに、随分美しい髪だな――」
俺はクリストファーを見詰めていたが、クリストファーは俺の髪を見詰めすくい上げた。
よく知っている――。
クリストファーは神学校へ行ったことはないはずなのに。
サラサラと流れる髪は、黒く艶があり自分自身でも美しいと思えた。
「髪は『星見』になりたかった俺のために友人達が調えてくれたんです――」
俺は最初の頃は本当に髪を構う余裕なんて無かったのだ。毎日毎日、擦り切れたぼろ雑巾のようになる俺は、夕飯を口に入れながら眠るような状態だった。風呂に入ってそのまま眠ようとする俺の髪を乾かし、潤いを留めるためのオイルを塗ってくれたのはアルジェイドだけではない。
それもあって俺は、『星見』になれなかったというのに、皆の親切を捨てるような気がして髪を切る勇気がでなかったのだ。
「どんな友人だ? お前をそんなもの欲しそうな顔にしたのは、誰だ――?」
もの欲しそうな顔……? そういえば島にいるときもいわれたような気がする。
『お前のそのもの欲しそうな顔が俺を狂わそうとする』
そう言って、友人の一人は違う神学校へ行ってしまった。
『もの欲しそうな顔って……?』
俺の顔は昔からこんな顔だと思う。
物欲しそうな顔といって思い浮べるのは、マオの顔だ。島だから毎日魚料理ばかりなのに週一度だけ肉料理の日がある。そのときのマオの顔。あれは憐れみをさそう物欲しさだったが、知らぬまま俺はそんな顔で生きてきたのだろうか……。
「クリス様――?」
手で俺の髪を掴んだまま、ただでさえ近いクリストファーの顔が寄ってきたと思ったら、そっと唇を俺の唇に押し当てた。
口付けは、それ以上深くなることもなく、ただ存在だけを示して、離れた。
それを寂しいと思ってしまうのは、今もなお、クリストファーに対して残るこの想いのせいだろうか。
「『星見』になどさせるものか――」
クリストファーの髪を掴んだ方と反対の手は、どこからだしたのか銀のきらめきを握っていた。
ザクッ――とあっけないほど簡単に、そのナイフは俺の髪を切り離し、重厚な扉に突き刺さった。ハラハラとこぼれるようにクリストファーの手から黒い沢山の髪が床に落ちていった。
「あっ……」
思った以上に部屋の中で響いた声は、俺のものだっただろうか。
囲いこまれた腕の中で、俺は途方もなく揺れた。ろうそくの火などもはや消えて等しい。
クリストファーの顔が寄せられた耳元で、
「ダリウスに抱いてもらえ――。興が乗れば、私も入れてやる――」
低く耳朶に舌を寄せて、クリストファーが告げた言葉が俺の中に灯されていたものを吹き消した。
耳に感じた体温に背中がゾクリとあわ立つ。
「や……嫌です――」
小さな抵抗を示した俺の手を掴み、クリストファーが凍えそうな冷たい瞳のまま嗤う。
「坊主どもに可愛がられたその身体を私に差し出すのは気が進まないのか?」
クリストファーの言葉の意味がよくわからなかった。
「坊主って、神官長様のことですか……?」
「神官長様とやらがお前を育てたのか――」
冷たく北の海のような目にまるで島に生息していた鷹のような獰猛さが合わさるのを俺は見た。俺を一瞬抱きしめた後、近くに立っていたエルフランに突き飛ばし
「お前達も愉しむといい――」
そう言って、クリストファーは次の間を開けた。そこは寝室で、俺はエルフランを振り返った。
「何故あんなことを――?」
エルフランの困惑したような声に被せるようにダリウスが「悪いようにはしないから、家族のことを想って、耐えろ」「エル、お前もクリス様を煽るのを手伝え」と小さな声でクリストファーには聞こえないように言った。
「ダリウス――っ」
エルフランの悲鳴のような声を無視して、ダリウスが俺の手を掴んで歩き出した。
何かを間違えたらしい。エルフランの声が、俺を責めるように言った『あんなこと』の意味がわからない。
俺は神官長様に可愛がってもらった。体術も剣術も精神鍛錬もあの人が一から教えてくれた。俺があの島に着いたのがまだ授業の始まる大分前だったこともあったし、ひ弱すぎたこともあった。
エルフランの戸惑うような顔と何かを考えているダリウスの顔を交互にみたが、二人は俺を離す気はないらしい。
寝室に入ると、そこには大きすぎる寝台があった。その側にソファが置いてあって、クリストファーが座った。
視線を巡らせ、その部屋の中にローレッタがいないことを確かめて、内心で俺はホッとした。繋がれたローレッタを見たら、きっと嫉妬で狂ってしまっただろう。
「クリス様、止めさせてください――っ!」
エルフランとダリウスは俺の夜着を剥ぎ取った。俺は、ローレッタとセドリックのことを想い抵抗らしい抵抗もできないまま裸にされて寝台に押さえつけられる。後ろからエルフランが俺の手首を布で縛り、ダリウスが俺に覆いかぶさった。
「クリス様っ!」
ごめんねといいながら、エルフランは俺の首筋を舐めた。
「凄い鳥肌だな――」
いっそ感心するような声をダリウスが出し、俺の膝を開いた。全身に広がった鳥肌に寒さのようなものを感じて、ブルッと身体が震えた。
俺は堪らず、目を閉じた。
エルフランもダリウスも意識の外に追い出す。
このままエルフランとダリウスに身体をいじられ、クリストファーの前で抱かれるのだと思うと恐怖と嫌悪で体が竦みそうになる。
クリストファーは、嫌がる俺になんの感傷もないようだった。冷たく凍った目に獰猛な光を湛えて、俺を食い入る様に見詰めている。その視線を思い出さないように、俺は諦めて力を抜いた。
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