67 / 100
本当の気持ち[栞の視点]
しおりを挟む
月(るい)が、居てくれるから大丈夫だ。
店員さんが、ビールとウーロン茶を持ってきてくれた。
「栞、やっぱりビッチだったんだな。」
僕は、目を合わせられなかった。
「酷い、言い方だな」
月(るい)の言葉に、大貴(たいき)は怒った。
「酷い?俺は、駄目でこいつはいいのかよ。」
大貴(たいき)は、月(るい)の胸ぐらを掴んだ。
「危ないよ。」
月(るい)は、机を端にどかせた。
「栞、こいつと出来るなら俺とだって出来るんじゃないのか…」
「結婚してる人は、無理だよ。」
「だったら、結婚してなかったらよかったのかよ。」
大貴(たいき)は、僕の肩を押さえつける。
「離せ。」
月(るい)が、大貴(たいき)の手を掴んだ。
手を離してくれた。
「言いたい事があるなら、力じゃなくて口で言えよ」
月(るい)に言われて、大貴(たいき)は、床に座り込んだ。
「今の家から、あの喫茶店は距離があるんだ。それでも、あそこに通っていたのはいつか栞に会える気がしていたからだった。」
「それって…」
「さっきの話しは、本当だよ。栞の事が忘れられない。俺は、栞と一緒にいたかっただけなんだと気づいたんだ。」
今さら、そんな事を言われると思っていなかった。
涙が込み上げてきた。
大貴(たいき)は、俯いてる。
月(るい)は、気持ちをぶつけるんだって声に出さずに言った。
僕は、大貴(たいき)の隣に座る。
「何で?何で、今さらそんな事、言うんだよ。私は、あの時に言われたかった。」
「さっきも言っただろ?あの時は、若くて、わからなかったんだよ。心の相性と体の相性の区別さえもつかなかった。栞のように俺は、感性が鋭くない。だから、わからなかったんだよ。」
そう言って、大貴(たいき)はポロポロ泣いている。
「体の相性がよかったから、やり直そうって意味だったの?結局、それだけだって事なんじゃないかよ」
「違う」
大貴(たいき)は、僕を椅子に押しつける。
目から、涙が幾重にも重なり落ちている。
「もう、元には戻れないのが、わかっていたから…。体だけでも繋がっていたいと思ってしまったんだよ。」
僕の肩を持ってる手が震えている。
「若さから、栞を傷つけた。気づいたのは、彼女と結婚してすぐだった。でも、彼女のお腹にはすでに子供がいた。だから、別れる事は出来なかった。子供が産まれ、結婚生活を続け、彼女と肌を重ねる…。年齢を重ねれば、重ねる程。違和感を感じ始めた。俺は、子供が欲しかったわけじゃなかったんだ。栞と一緒にいたかったんだ。」
そう言って、大貴(たいき)は僕から離れた。
「今さら、遅いよ。時間は、戻せないんだよ。私は、あの時に言って欲しかったよ。」
「ごめん」
僕は、大貴(たいき)の肩を掴んで揺さぶった。
「何で、今になってそんな事を言うんだよ。何で、何で…」
「本当に、ごめん」
僕は、大貴(たいき)の胸元を叩き続ける。
「私は、大貴(たいき)の子供が欲しかった。大貴(たいき)と一緒にいたかったんだよ。栞がいるなら、何もいらないって言って欲しかったんだよ。ただ、そう言われたかったんだよ。」
涙がとまらなかった。
僕は、大貴(たいき)の事をちゃんと愛していたんだ。
「栞、ごめん、ごめんな。」
「謝られたって、時間は戻せないんだよ。私は、もう大貴(たいき)の傍にいれないんだよ」
大貴(たいき)は、僕を引き寄せて抱き締めた。
「やめて、離し……」
月(るい)の前でキスをされた。
バチン………。
反射的に叩いてしまった。
「ごめん、栞が好きなんだよ。忘れられないんだよ」
大貴(たいき)は、僕を抱き締めてきた。
「今さら遅いよ。私が、手に入れられない幸せを掴んだのに、こんな事するなんて酷いよ。」
僕は、大貴(たいき)を突き放した。
「それに、私は大貴(たいき)より月(るい)の方が好きだから。体の相性だって、月(るい)の方が合ってるんだよ」
月(るい)ごめん。
僕は、月(るい)にキスをした。
月(るい)は、拒まずに僕を抱き寄せた。
「そんな事言うために、わざわざ呼んだのかよ。俺は、栞を愛してるのに…何だよ、何なんだよ。」
僕と月(るい)に、大貴(たいき)はビールをかけた。
「お前みたいな、誰とでも寝れるような女。いらねーよ。」
そう言って、部屋から出ていった。
これで、よかったんだよね。
扉が閉まった瞬間、僕はその場に崩れ落ちた。
店員さんが、ビールとウーロン茶を持ってきてくれた。
「栞、やっぱりビッチだったんだな。」
僕は、目を合わせられなかった。
「酷い、言い方だな」
月(るい)の言葉に、大貴(たいき)は怒った。
「酷い?俺は、駄目でこいつはいいのかよ。」
大貴(たいき)は、月(るい)の胸ぐらを掴んだ。
「危ないよ。」
月(るい)は、机を端にどかせた。
「栞、こいつと出来るなら俺とだって出来るんじゃないのか…」
「結婚してる人は、無理だよ。」
「だったら、結婚してなかったらよかったのかよ。」
大貴(たいき)は、僕の肩を押さえつける。
「離せ。」
月(るい)が、大貴(たいき)の手を掴んだ。
手を離してくれた。
「言いたい事があるなら、力じゃなくて口で言えよ」
月(るい)に言われて、大貴(たいき)は、床に座り込んだ。
「今の家から、あの喫茶店は距離があるんだ。それでも、あそこに通っていたのはいつか栞に会える気がしていたからだった。」
「それって…」
「さっきの話しは、本当だよ。栞の事が忘れられない。俺は、栞と一緒にいたかっただけなんだと気づいたんだ。」
今さら、そんな事を言われると思っていなかった。
涙が込み上げてきた。
大貴(たいき)は、俯いてる。
月(るい)は、気持ちをぶつけるんだって声に出さずに言った。
僕は、大貴(たいき)の隣に座る。
「何で?何で、今さらそんな事、言うんだよ。私は、あの時に言われたかった。」
「さっきも言っただろ?あの時は、若くて、わからなかったんだよ。心の相性と体の相性の区別さえもつかなかった。栞のように俺は、感性が鋭くない。だから、わからなかったんだよ。」
そう言って、大貴(たいき)はポロポロ泣いている。
「体の相性がよかったから、やり直そうって意味だったの?結局、それだけだって事なんじゃないかよ」
「違う」
大貴(たいき)は、僕を椅子に押しつける。
目から、涙が幾重にも重なり落ちている。
「もう、元には戻れないのが、わかっていたから…。体だけでも繋がっていたいと思ってしまったんだよ。」
僕の肩を持ってる手が震えている。
「若さから、栞を傷つけた。気づいたのは、彼女と結婚してすぐだった。でも、彼女のお腹にはすでに子供がいた。だから、別れる事は出来なかった。子供が産まれ、結婚生活を続け、彼女と肌を重ねる…。年齢を重ねれば、重ねる程。違和感を感じ始めた。俺は、子供が欲しかったわけじゃなかったんだ。栞と一緒にいたかったんだ。」
そう言って、大貴(たいき)は僕から離れた。
「今さら、遅いよ。時間は、戻せないんだよ。私は、あの時に言って欲しかったよ。」
「ごめん」
僕は、大貴(たいき)の肩を掴んで揺さぶった。
「何で、今になってそんな事を言うんだよ。何で、何で…」
「本当に、ごめん」
僕は、大貴(たいき)の胸元を叩き続ける。
「私は、大貴(たいき)の子供が欲しかった。大貴(たいき)と一緒にいたかったんだよ。栞がいるなら、何もいらないって言って欲しかったんだよ。ただ、そう言われたかったんだよ。」
涙がとまらなかった。
僕は、大貴(たいき)の事をちゃんと愛していたんだ。
「栞、ごめん、ごめんな。」
「謝られたって、時間は戻せないんだよ。私は、もう大貴(たいき)の傍にいれないんだよ」
大貴(たいき)は、僕を引き寄せて抱き締めた。
「やめて、離し……」
月(るい)の前でキスをされた。
バチン………。
反射的に叩いてしまった。
「ごめん、栞が好きなんだよ。忘れられないんだよ」
大貴(たいき)は、僕を抱き締めてきた。
「今さら遅いよ。私が、手に入れられない幸せを掴んだのに、こんな事するなんて酷いよ。」
僕は、大貴(たいき)を突き放した。
「それに、私は大貴(たいき)より月(るい)の方が好きだから。体の相性だって、月(るい)の方が合ってるんだよ」
月(るい)ごめん。
僕は、月(るい)にキスをした。
月(るい)は、拒まずに僕を抱き寄せた。
「そんな事言うために、わざわざ呼んだのかよ。俺は、栞を愛してるのに…何だよ、何なんだよ。」
僕と月(るい)に、大貴(たいき)はビールをかけた。
「お前みたいな、誰とでも寝れるような女。いらねーよ。」
そう言って、部屋から出ていった。
これで、よかったんだよね。
扉が閉まった瞬間、僕はその場に崩れ落ちた。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
『総理になった男』
KAORUwithAI
現代文学
この国の未来を、誰かに任せたままでいいのか。
将来に希望を持てず、社会に埋もれていた一人の凡人――坂本健人(31歳)。
政治家でもなければ、有名人でもない。
それでも彼は決意した。
「自分が変えなきゃ、何も変わらない」と。
無所属で立候補し、泡沫候補と嘲笑されながらも、
一つひとつの握手、一つひとつの言葉が、やがて国を揺らす波になる。
腐敗した政界、動かぬ官僚、報道を操るメディア、利権に群がる財界。
立ちはだかる巨大な壁に、彼はたった一人で挑む。
味方は、心を動かされた国民たち。
言葉と覚悟だけを武器に、坂本健人は“凡人のまま”総理へと駆け上がる――。
希望は、諦めなかった者の手の中に生まれる。
すべての“変わらない”に立ち向かう
これは、「総理になった男」の物語である。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
診察室の午後<菜の花の丘編>その1
スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。
そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。
「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。
時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。
多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。
この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。
※医学描写はすべて架空です。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる