ふたりの愛らぶyou

三愛 紫月 (さんあい しづき)

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月の帰宅と半年後

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月(るい)が帰宅したのに気づいて、僕は部屋から出た。

「ただいま」そう言って扉を開けた手を見た。

「痣できてるよ。何かあったの?」

月は、全てを話してくれた。

「でも、ちゃんとお別れできたならよかったよ。」

「うん。何かね、うまくいった」

「彼女の愛だねー。」

「だな。感謝してるよ。」

そう言って笑った。

それからは、あっという間に過ぎ去っていった。僕は、毎日飲んで仕事もせずに目覚めたら病院へ行く日々を繰り返していたら、もう季節は、12月になっていた。

半年後ー

今日は、月についてきてもらう日だった。

病院のロビーを並んで歩く。

「いつになったら、目が覚めるのかな?」

「本当だよな。」

月が、誰かを見つめて顔が、強(こわ)ばっていく。

僕と月は、ICUにやってきた。

「時雨は、喜んでるわ。氷雨が、パパになるなんて、ありがとう美花さん。」

「今日、安定期にはいったので報告が出来て嬉しいです。」

「僕も、よかったよ。美花」

その声に、足が止まった。

「今日、やっぱりやめとくよ。」

見つかったのがわかった。

僕は、後退りした。

「待って」

僕は、月を置いて早歩きした。

お腹が、大きかった。

氷雨が、お父さんになるんだ。

僕との最後の後に、そうなって妊娠したんだよね。

涙の視界の先に、月のお兄さんと大きなお腹の女の人と子供が見えた。

ダメ

ダメ

戻らなきゃ、月を別の所に連れて行こう。

振り返った瞬間。

あっ!

月が来てた。

二人を見つめてる、涙が流れてる。

「月、帰ろう」僕は、別の所に引っ張ろうとしたけど…。

月は、わざと歩きだす。

「待って、待って」

早いよ、月。

月のお兄さんが、月を見つけたのがわかった。

「待って、待ってよ」

そう言って、月に追いつこうとするけど進んで行ってしまう。

何なのこの状況。

時雨と氷河が、目を覚まさないからだよって八つ当たりしてしまうよ。

月が、消えちゃうよ。

追いつけないよ。

待ってよ。

僕も、体が鉛みたいに重くて前にうまく進めてる気がしない。

月のお兄さんが、僕の腕を急に掴んだ。

「月と来てたの?」隣にいた女の人は、いなかった。

「離してもらえませんか?」

「ごめん。君も何かあったの?」

「いえ、月を迎えに行かないといけないから」

「なんで?」

「月が、壊れちゃうからです。」

僕は、泣きながら歩きだした。

「星さん、星さん」って声がした。

氷雨君が、来てる。

僕は、引きずりながら病院を出た。

泣きながら走る。

追いつかれたくない。

ブーブー スマホが鳴ってる

見なくても誰かわかる。

走って、走って、走って、駅にきた。

「ハァハァ。」

「ごめん。」声がして顔をあげた。

月だった。

「帰ろう」

タクシー乗り場に引っ張っていく。

タクシーに乗り込んだ。

家まで連れてってもらった。

タクシーを降りた。

月は、部屋の鍵を開けて僕をいれた。

「ごめんね。お見舞いについてきてってお願いして」

「いや、気にしないで」

月の目に光がないのがわかる。

「妊娠してたな。」

「氷雨くん?」

「兄さんも」

そう言って、ワインを開けてる。

「破壊したい衝動を抑えてる」

そう言ってワインをグラスに注いでる。

「わかるよ。僕は、叫びたいもん」

ワインを飲み干して、また注ぐ。

「目の光が消えてるよ」

同時に言った。

「月、どこまでもついていくよ」

「俺もついてくよ。」

「もしも、そういうの望んでるなら僕はいくよ。月とどこでも」

ブー ブー 月と僕のスマホが鳴ってる。

「星、望んでないよ。俺、そういうのは違うと思うから」

「僕も思ってる」

「引っ越さないか?」

月の言葉に胸が、ズキンとした。

「行くよ。どこでも」

「もう、この町からでようか」

「うん。」

「お見舞い行けなくなるか?」

「真矢に聞いたらいいから、大丈夫だよ。」

そう言ってワインを飲み干したら、また月が注いでくれた。


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