ふたりの愛らぶyou

三愛 紫月 (さんあい しづき)

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クリスマスが終わった

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僕は、晴海君の涙を拭ってあげた。

「ありがとう、話してくれて」

「ううん、同じ気持ちだと思ったから…。」

そう言って、笑ってくれた。

「星君が、自分を責める気持ちはわかるよ。でも、きっと氷雨さんは幸せだったと思うよ。」

晴海君の言葉に僕は、驚いた顔をする。

「俺もね、あいつに言われた時、嬉しかったんだよ。ああ、やっと一つになれるんだって思った。俺も、あの日花丘台に行って怖かったけどすごく幸せだった。でもね、俺と違って星君には月君がいる。だから、俺とは違うんだよ。」

そう言って、僕の頬の涙を拭ってくれる。

「破滅に向かって進む愛(きもち)と何も考えずにいれる愛(きもち)、その二つを心(ここ)にもってるって奇跡だと思った。すごいなって思った。俺とあいつにもそんな風に思える人がいたら未来は違ったのかもね。」

「そうなのかな?」

「そうだよ。月君がくれる愛情は、優しい雨みたいに降り注いでいる。」

華君が、そう言ってきた。

「そうだね。月の愛は、僕の氷雨への愛を静めてくれる。」

「そうだね」

華君が、笑ってくれた。

「晴海君は、もう好きな人はつくらないの?」

「そうだね。彼以上に思える人には、出会えないから。でも、お付き合いはしたりするよ。告白されたりしたら…。」

「やっぱり、難しいんだね。」

「うん、そうだね。俺の場合、これ聞かれてバレちゃうから…」

「ボイスレコーダー?」

「そう。だいたい聞かれちゃうんだよね。お風呂入ってる時とか寝てる時とかに。そしたら、誰だこいつとか言われて消されそうになるから殴ったりしちゃうんだよね。それで、破局」

「そうなんだね」

僕は、寂しそうに目を伏せると晴海君は、

「二人みたいに出会う事なんて奇跡だと思うよ。俺は、あいつも含めて受け入れて欲しいんだけどね。人は、一番になりたがるんだよね。だから、うまくいかないんだ。」

晴海君は、寂しそうに笑った。

「見せてくれない?彼の写真」

「僕もみたいな久しぶりに」

「ちょっと待って」

そう言って晴海君は、スマホを開いて写真を見せてくれた。

「はい」

二人で、ギターを持ってる写真

「相変わらずイケメンだね。」

「名前は、なんて言うの?」

「早田渚(はやたなぎさ)」

「渚君か、かっこいい人だね。」

「ああ、中身も外見もかっこよかった。」

そう言って、晴海君は優しい笑顔で笑った。

月は、美咲さんと栞さんとキッチンで話してた。

戻ってきて、

「はい、ケーキ」って渡してくれた。

ブッシュ・ド・ノエルは、美咲さんのお店が作ってくれたケーキで、ほろ苦くて美味しかった。

「クリスマス終わっちゃうね。」

僕は、月に笑いかけた。

「ああ、早いな。」

「晴海君の彼氏イケメンだよ」

そう言うと、晴海君は月にスマホを渡した。

「本当だ、イケメンだね。」

「これから先、晴海君を丸ごと受け止めてくれる人に俺は、出会えると思うよ。」

月は、そう言って晴海君にスマホを渡した。

「だと、いいんだけどね。」

「僕も出会うと思う。」

「晴海、大丈夫だよ。どれだけかかっても僕が隣に居てあげるから」

華君が、笑った。

晴海君の渚君の話を聞いて、何故か少しだけ罪悪感から解放された気がした。

氷雨は、幸せを感じてくれたのだろうか?

僕は、月を置いて逝こうとしていたんだ。

自分勝手だった。

月だって、今日苦しかったんだよ。

わかっていたのに…。

僕は…

みんなの優しい笑顔を見ていると胸の痛みがゆっくりひいていく気がした。

「星君は、月君が好きなんだね。」

華君が、僕を見つめてる。

「大好きだよ」

「その気持ち忘れたら駄目だよ」

そう言って、僕の頭を撫でてくれた。僕は、華君に頷いた。

「じゃあ、そろそろ帰るかな」

美咲さんが、みんなに声をかけた。

12時を少し回ってた。

長かった、クリスマスが終わった。

「じゃあ、またね」

月が、みんなを送りに行った。

僕は、お皿を片付ける。



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