ふたりの愛らぶyou

三愛 紫月 (さんあい しづき)

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触れたい衝動

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何故か、触(ふ)れたくて堪らなかった。

矢吹星………思い出せない。

だけど、思い出してあげたいと思う。

どうして、触(ふ)れたいのだろうか…。

止められない。


矢吹さんが、戻ってきた。

「家に帰る?」

俺は、頷いていた。

矢吹さんが、俺を連れてこの家を出た。

知らない二人の車に乗った。

「朝には、戻ってこよう」

「うん、わかってる。」

そう言って、矢吹さんは話してる。

車を走らせてから、暫くしてマンションについた。

「車で、待ってる」

「ごめんね、ありがとう」

「じゃあ」

「はい」

矢吹さんは、俺を連れてマンションにきた。

ガチャ…。

鍵をあけて、中にはいる。

(星(ひかる)ー。幸せだなー。)

何だ、今の?

「ここが、月(るい)の部屋」

そう言って開けられた。

カチャ…

(星、一緒にいたいよ。)

これは、何だ?

部屋の中にはいる。

(俺は、星の傍にいるよ)

何だろうか?

「大丈夫?」

矢吹さんが、俺を見てる。

「はい」

涙が伝ってくるのが、わかる。

「キッチンに行く?」

「はい」

俺は、矢吹さんについていく。

(月、僕ね。幸せだよ)

何、これ?

(月、一緒にいたいよ)

何これ?

(ここで、寝ると風邪引く星)

何だろう?

「大丈夫?」

「はい」

矢吹さんは、俺の顔を覗き込む。

頭の中をダイレクトに、言葉が流れていく。

それが、嫌ではなく心地よさを感じる。

感情がないと思っていた自分の頬を涙が濡らしていく。

何故か、目の前にいる彼に触(ふ)れたい。

気づけば、服を掴んでいた。

「君の部屋に行こう」

そう言った俺の言葉に、矢吹さんは部屋に連れて行ってくれた。

(星ー。朝だよ)

やっぱりだ。

(ねー。どっちがいいかな?)

頭を流れる、言葉と響く声

(ほら、泣くな。イケメン)

優しい感情(きもち)が、胸にダイレクトに突き抜けた。

(俺が、一緒にいてやるよ)

(僕が、言うつもりだったのに)

大切な何かを俺は、失ったのだ。

「矢吹さん」

「その呼び方は、嫌だ」

矢吹さんは、泣いている。

(泣くより笑っててよ。)

「ごめん。星(ひかる)」

「はい」

「触(さわ)っていい?」

「はい」

出来るだけ優しくしてあげたい。

ベッドに座らせた。

頬の涙を拭ってあげる。

「悲しい?」

「僕を覚えてないんだよね?」

「うん、ごめん」

唇を指で、なぞる。

涙が、また流れた。

覚えてない俺に、触(ふ)れられるのが怖いんだ。

「覚えてないと嫌?」

星は、答えない。

でも、わかる。

さっきより涙が流れてくる。

「それでも、触(ふ)れさせて」

俺は、星の唇を指で開いた。

「月…。」

そう言われた瞬間、キスをした。

唇を離した。

「怖いよ」

星は、さらに泣いている。

「優しくするから」

「わかった」

星は、泣きながら頷く。

シャツのボタンを外してく。

震える手で、俺の手を握りしめた。

「嫌なら、やめるよ」

「嫌とかじゃない。ただ、怖いだけ」

「怖いのは、なぜ?」

「言えない」

星の手が、震えてる。

シャツを脱がせた。

「この傷は、誰にやられたの?」

俺は、肩の絆創膏にキスをした。

「月…」

星の言葉に、鎖骨を舌でなぞる。

星は、俺の手を握りしめてる。

震えが、伝わる。

首筋に舌を這わせる。

さらに、震えが強くなった。

怖いのだ。

「したくないの?」

星は、首を横に必死でふる。

したくないのがわかる。

だけど、俺の為に頑張ろうとしてる。

わかってるのに、俺は、背中に指を這わす。

星は、俺の腰に手を回してくれる。

涙を流してる。

「続けていい?」

俺は、星の顔を覗き込むように言った。

「はい」

そう言ってるのに、星は泣いてる。

ズボンに手をかけた。

星は、泣いて俺の手を止める。

「やめたいの?」

「違う」

怖いとは言わないかわりに、涙が幾重にも重なりあってる。

星のズボンのベルトをはずす。

「月…。名前は、呼んで。嘘でも、呼んで」

星は、そう言って泣いてる。

「わかった。」

俺は、星の耳元で囁いた。

「星」
 

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