237 / 250
思い出せなかった代償
しおりを挟む
「月、お前は覚えてるんだ。」
「たーたー」
目が覚めた。
俺は、星(ひかる)を傷つけた。
ハッキリとわかる。
隣に眠った星の頬は涙で濡れていた。
やっぱり、ちゃんと思い出せなかった。
ごめんよ、ごめん。
俺は、星の頬を撫でる。
俺は、酷いと思った。
星を利用した。
自分を犠牲にしてくれたんだよな。
お陰で、感情は生まれたけれど
愛してるは、わからない。
星を愛してる感情(きもち)はない。
だから、嫌なら別れよう。
終わりにしよう
「付き合ってたなら別れようか?俺は、君を愛していない。」
目を開けた星に、俺があげた最初の言葉(プレゼント)。
星は、泣いた。
痛みが、貫いたのをきちんと感じた。
肉体(からだ)を捧げた相手に、何て酷い台詞を話すのだ。
「嫌だよ」
「ごめん。出てくから」
「嫌だよ」
「愛してくれる人を見つけなよ」
「それは、月がいい」
「俺は、いつ見つかるかわからないよ」
星は、泣き出した。
震えながら、言うんだ。
「お願いします。僕と一緒に居てください。お願いします。僕を捨てないで下さい。」
星、ダメだ。
「それ、言わないで」
「お願いを聞いてくれるの?」
「聞けない」
「なんで?僕と一緒にいてよ」
星を傷つけたら、ダメだよ。
月、ダメだ。
誰かの声が、頭を響く。
そんな事をしたら、ダメだ。
それでも俺は、言うことを聞かなかった。
だって、彼に流れる痛みを感じてあげたかった。
「別れよう。出てくから」
俺は、頬に手をあてて涙を拭った。
「嫌だよ。お願いします。だから、僕といて」
「星を愛せるかわからない」
「それでもいいから、傍にいて。僕と一緒にいて」
ズキンと貫いた痛み
星が、俺の手を握りしめた。
「お願いだよ、月」
「無理だよ、星」
星は、大粒の涙を流す。
「捨てないで。僕をお願いします。」
「ごめん。優しく出来ても愛せない。」
「月、愛さなくていいから」
星の手が、震えてる。
痛みが、広がるのがわかる。
「出てくよ」
「どこに?」
「どこかに」
「いつ?」
「今日中に」
星の目から涙が幾重にも重なり落ちる。
「どうして?」
「愛してない奴に、抱かれるの辛いだろ?」
「月が、いない方が辛いよ。」
「それは、嘘だ。俺は、感じてる星の胸(ここ)の痛みを…。」
「月、感情(きもち)をもったの?それなら」
「自分をまた愛してくれるって思った?」
星は、胸を押さえてる。
「悪いけど、それはないよ。感情(きもち)が生まれて、星の痛みや悲しみはわかる。だけど、愛せるか自信はないし。愛してる感情(きもち)がない。ただ、優しくしてあげたいって思うだけ」
俺の言葉は、星の身体中に刃物をたてていってるのを感じる。
星の身体中が、血に染まっていってるのを感じる。
「優しくしてくれるだけで、大丈夫」
無理やり笑おうとしてる口元が、震えてる。
「ごめん。俺が、無理なんだよ」
傍にいたら、痛みが走って無理なんだ。
「お願い、月。傍にいて」
星は、泣いてまた俺にお願いをする。
なぜ、思い出せないのだ?
こんなに俺を、求め泣いてくれているのをわかっているのに…。
なぜ、愛せないのだろうか?
「また、抱かれたら嫌だろ?一緒にいたら俺は、星(ひかる)を抱くよ。キスもする。でも、その度に星の心はすり減って壊れてくよ。ちゃんとそれは、感じる。だけど俺は、星の欲しいものをあげれない。」
「それでも、いたいです。月がいない世界はいらない。傍にいれない僕はいらない。」
星の目の奥の光が、消えかかってる。
(るい、星を傷つけちゃダメ)
(星の愛をもらえなくなったら)
(ためー。ひーか)
何かが、話してるのを感じた。
バリン…。
俺か、星か?
何か割れたような音がした。
「お願いします。僕を捨てないで下さい。愛がなくてもいい。抱いてくれて構わない。月に触(ふ)れられて傍にいれるなら、それだけでいい。だから、僕の傍にいてよ」
涙が流れる。
「お願いします」
星…その言葉はダメ
「月、僕に何をしてもいいから傍にいて。優しくしてくれるなら、キスも抱いてくれてもいい。」
俺の唇に唇を重ねてきた。
.
.
.
.
.
.
.
.
「だーかーら。テメーふざけてんのか?」
「たーたー」
目が覚めた。
俺は、星(ひかる)を傷つけた。
ハッキリとわかる。
隣に眠った星の頬は涙で濡れていた。
やっぱり、ちゃんと思い出せなかった。
ごめんよ、ごめん。
俺は、星の頬を撫でる。
俺は、酷いと思った。
星を利用した。
自分を犠牲にしてくれたんだよな。
お陰で、感情は生まれたけれど
愛してるは、わからない。
星を愛してる感情(きもち)はない。
だから、嫌なら別れよう。
終わりにしよう
「付き合ってたなら別れようか?俺は、君を愛していない。」
目を開けた星に、俺があげた最初の言葉(プレゼント)。
星は、泣いた。
痛みが、貫いたのをきちんと感じた。
肉体(からだ)を捧げた相手に、何て酷い台詞を話すのだ。
「嫌だよ」
「ごめん。出てくから」
「嫌だよ」
「愛してくれる人を見つけなよ」
「それは、月がいい」
「俺は、いつ見つかるかわからないよ」
星は、泣き出した。
震えながら、言うんだ。
「お願いします。僕と一緒に居てください。お願いします。僕を捨てないで下さい。」
星、ダメだ。
「それ、言わないで」
「お願いを聞いてくれるの?」
「聞けない」
「なんで?僕と一緒にいてよ」
星を傷つけたら、ダメだよ。
月、ダメだ。
誰かの声が、頭を響く。
そんな事をしたら、ダメだ。
それでも俺は、言うことを聞かなかった。
だって、彼に流れる痛みを感じてあげたかった。
「別れよう。出てくから」
俺は、頬に手をあてて涙を拭った。
「嫌だよ。お願いします。だから、僕といて」
「星を愛せるかわからない」
「それでもいいから、傍にいて。僕と一緒にいて」
ズキンと貫いた痛み
星が、俺の手を握りしめた。
「お願いだよ、月」
「無理だよ、星」
星は、大粒の涙を流す。
「捨てないで。僕をお願いします。」
「ごめん。優しく出来ても愛せない。」
「月、愛さなくていいから」
星の手が、震えてる。
痛みが、広がるのがわかる。
「出てくよ」
「どこに?」
「どこかに」
「いつ?」
「今日中に」
星の目から涙が幾重にも重なり落ちる。
「どうして?」
「愛してない奴に、抱かれるの辛いだろ?」
「月が、いない方が辛いよ。」
「それは、嘘だ。俺は、感じてる星の胸(ここ)の痛みを…。」
「月、感情(きもち)をもったの?それなら」
「自分をまた愛してくれるって思った?」
星は、胸を押さえてる。
「悪いけど、それはないよ。感情(きもち)が生まれて、星の痛みや悲しみはわかる。だけど、愛せるか自信はないし。愛してる感情(きもち)がない。ただ、優しくしてあげたいって思うだけ」
俺の言葉は、星の身体中に刃物をたてていってるのを感じる。
星の身体中が、血に染まっていってるのを感じる。
「優しくしてくれるだけで、大丈夫」
無理やり笑おうとしてる口元が、震えてる。
「ごめん。俺が、無理なんだよ」
傍にいたら、痛みが走って無理なんだ。
「お願い、月。傍にいて」
星は、泣いてまた俺にお願いをする。
なぜ、思い出せないのだ?
こんなに俺を、求め泣いてくれているのをわかっているのに…。
なぜ、愛せないのだろうか?
「また、抱かれたら嫌だろ?一緒にいたら俺は、星(ひかる)を抱くよ。キスもする。でも、その度に星の心はすり減って壊れてくよ。ちゃんとそれは、感じる。だけど俺は、星の欲しいものをあげれない。」
「それでも、いたいです。月がいない世界はいらない。傍にいれない僕はいらない。」
星の目の奥の光が、消えかかってる。
(るい、星を傷つけちゃダメ)
(星の愛をもらえなくなったら)
(ためー。ひーか)
何かが、話してるのを感じた。
バリン…。
俺か、星か?
何か割れたような音がした。
「お願いします。僕を捨てないで下さい。愛がなくてもいい。抱いてくれて構わない。月に触(ふ)れられて傍にいれるなら、それだけでいい。だから、僕の傍にいてよ」
涙が流れる。
「お願いします」
星…その言葉はダメ
「月、僕に何をしてもいいから傍にいて。優しくしてくれるなら、キスも抱いてくれてもいい。」
俺の唇に唇を重ねてきた。
.
.
.
.
.
.
.
.
「だーかーら。テメーふざけてんのか?」
0
あなたにおすすめの小説
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
【完結】君の穿ったインソムニア
古都まとい
BL
建設会社の事務として働く佐野純平(さの じゅんぺい)は、上司のパワハラによって眠れない日々を過ごしていた。後輩の勧めで病院を受診した純平は不眠症の診断を受け、処方された薬を受け取りに薬局を訪れる。
純平が訪れた薬局には担当薬剤師制度があり、純平の担当薬剤師となったのは水瀬隼人(みなせ はやと)という茶髪の明るい青年だった。
「佐野さんの全部、俺が支えてあげますよ?」
陽キャ薬剤師×不眠症会社員の社会人BL。
【完結】 男達の性宴
蔵屋
BL
僕が通う高校の学校医望月先生に
今夜8時に来るよう、青山のホテルに
誘われた。
ホテルに来れば会場に案内すると
言われ、会場案内図を渡された。
高三最後の夏休み。家業を継ぐ僕を
早くも社会人扱いする両親。
僕は嬉しくて夕食後、バイクに乗り、
東京へ飛ばして行った。
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
死ぬほど嫌いな上司と付き合いました
三宅スズ
BL
社会人3年目の皆川涼介(みながわりょうすけ)25歳。
皆川涼介の上司、瀧本樹(たきもといつき)28歳。
涼介はとにかく樹のことが苦手だし、嫌いだし、話すのも嫌だし、絶対に自分とは釣り合わないと思っていたが‥‥
上司×部下BL
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる