なろう110000PV☆不純異性行為～月と星が交わる場所へ～あの時の二人を救ってくれたのは紛れもなくこの愛でした～【皆月凛、星村拓夢編】

凛の話９

消えたい…

どうしてかな？さっきの、チラシのせいかな？今、無性に消えたい。消えたくて、消えたくて堪らない。

【結婚して、子供いない人生とか歩いてる人って何が楽しくて生きてんのかな？】

「うっ…」

私は、その文章を見た瞬間洗面所に行ってしまった。

「オェー」

吐き気が止まらない。震えが止まらない。
あの子は、白坂雪(しらさかゆき)…。

友人のSNSを見た瞬間に雪が出てくるとは思わなかった。

雪と雪乃は、雪雪(ゆきゆき)コンビで仲良くしていた。しかし、5年前みんなで飲みに行った時だった。雪は、出来ちゃった婚で結婚をした。旦那さんは、お金もある人だって話していた。自慢話を散々しまくって、最後に私達にこう言ったのだった。

「結婚して、子供いない人生を生きてる人って何が楽しくて生きてんのかな？離婚する方がマシだよね！私なら、死んでる」

その言葉に、全員固まった。まだ、子供がいなかった雪乃は雪に「あんたみたいなやつがいるから、駄目なんだよ」と言った。雪は、凄く怒った。そして、最後には泣き出して「私、何も悪くないのにー」って言ったのだった。昔から、そんな子だったと雪乃は言っていた。私は、雪との関わりのない人生だったから…。5年前の彼女の言葉は、衝撃で、帰宅してから何度も嘔吐をしてガタガタと震えた。龍ちゃんは、震えがおさまるまで私をずっと抱き締めてくれて、「凛は、生きてていいんだよ」そう言って背中を擦ってくれた。

一人の時に、彼女のSNSを見ると思わなかった。でも、何故？

私は、恐る恐るさっきのを目を細目ながら見る。雪乃が何かをしたと見える。私は、震えながらコメントを開く。

【私も子供出来たら思ったー！生きる意味ないよねー】

同じ人種の生き物だった。私は、すぐにホームボタンを連打する。息出来なくなりそう。

雪と雪乃は、同じ人種の生き物だった。嘘でしょ？

「はぁー、ふぅー」

落ち着かせるけど、うまくいかない。龍ちゃん、龍ちゃん。

スマホを持つ手が、震えてるから、スマホがガタガタ揺れる。

プルルルー

掛けちゃ駄目なのに、龍ちゃんに掛けちゃった。

『お掛けになった電話をて…』

仕事中に決まってるから…。どうしよう、どうしよう、どうしよう。

消えたいの、消えたいの。無性に消えたいの。

助けて、助けて、助けて。

今、誰かの声を聞きたい。そうしなきゃ！そうしなきゃ！

震える指で、電話を鳴らす。プルルル、プルルルやっぱり出ないよね。

もう、いいや！

落ち着こう、大丈夫だから…。

リリリンー

「はい、もしもし」

私は、この電話に救われた。