なろう110000PV☆不純異性行為～月と星が交わる場所へ～あの時の二人を救ってくれたのは紛れもなくこの愛でした～【皆月凛、星村拓夢編】

凛の最後の話

こんなん続けてたら…

「こんなん続けてたら、死ぬな」

龍ちゃんは、そう言って洗面所で固くタオルを絞ってる。

「そうだね」

私のそこに温かいタオルをつけてくれる。

「二回もしたから、痛かっただろ？ごめんな」

タオルの温もりと龍ちゃんの優しさに涙が流れてくる。
 
「もうすぐ、四十(しじゅう)だもんね」 

「四十(しじゅう)からがいいって聞くけどな！女も男も脂がのって」

「そうかな？死ぬかもって考えるようになるでしょ？セックスしただけで」

「そうだな」

龍ちゃんは、タオルを綺麗に洗ってる私は、下着を履く。

「龍ちゃん」

「何？」

「本当は、知ってる事沢山あるんじゃないの？」

モコモコのウェアを着ながら話す。鏡越しに龍ちゃんと目が合った。

「知ってたとして、それが何になるんだ？」

龍ちゃんは、そう言ってタオルを洗い終える。

ピー、ピー

洗濯乾燥機が、ちょうど止まった。

「裏切られてるとか信じられないとか嫌いだとか…」

「それは、凛の価値観だよな？」

龍ちゃんは、手を洗ってる。私は、洗濯機から洗濯物を取り出して龍ちゃんの洗濯物を入れた。

「凛」

龍ちゃんは、洗濯物を入れ終わった私の手を掴んだ。

「何？」

「俺は、凛にたいして裏切られたとか信じられないとか嫌いだとか思ってないよ！」

龍ちゃんは、そう言いながら私を自分の元に引き寄せる。

「俺ね、凛とずっと一緒にいるにはどうしようかな？って考えたんだ」

「うん」

「もし、今の凛にとって一緒にいたい誰かがいるならそれは仕方ない事だと思った。その人となら、子供を考えなくてよくて息が出来るなら仕方ない事だと思ってる。それによって、凛が俺といたくないって言うなら頑張って受け入れるしかないのかなって思った。でも、俺なりに考えたんだよ。俺は、未来の赤ちゃんと凛のどっちが欲しいんだろうって…。向こうに居て考えた。それで、俺の答えは出たんだ。凛が欲しいって！いろんな事を言う人は沢山いる。だけど、子供が親より長生きだって保証もないだろ？それに、子供がいる人生が全てじゃないだろ？欲しいけど…。手に入らないものだってあるんだって！何言ってるかわかんないんだけど…。兎に角、俺は凛と死ぬまで一緒にいたいって思ってる。で、二人で生きてくのに凛が遠回りしたい時間が必要だったり、忘れる相手が必要なんだとしたら…。俺は、それを最低だとは思わない。だって、人生は一度きりなんだから…。凛にとって、幸せな気持ちになれるのが一番だろ？長々とわけわからん事、話したわ」

そう言って、龍ちゃんは私の背中を優しく擦ってくれる。