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エピローグ【凛の話2】
ドラマと電話
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「もう、ナナちゃん何で素直にならないのよー」
主人公のナナちゃんは、愛する彼に好きって言えなくて喧嘩ばかりしちゃう。漫画をドラマにした話だった。
プルルル、プルルー
家の電話が鳴って、私は立ち上がった。
「はい、もしもし」
『皆月さんのお宅でしょうか?』
「はい」
『皆月龍次郎さんは、ご在宅でしょうか?』
「仕事です。用件伝えておきますが…」
『いえ、結構です。また、夕方。連絡させていただきます』
「そうですか、わかりました」
プー、プー。女の人の声がしていた。
龍ちゃんに用事って誰なのだろうか…。
私は、ソファーに戻ると今見終わったドラマを消した。
何か、疲れちゃった。少しだけ…。私は、目を閉じた。
◆
◆
◆
プルル、プルルー
家の電話が鳴る音で、目が覚めた。何?私は、起き上がって電話に出る。
「はい、もしもし」
『あの、電力会社の調査を…』
「結構です」
私は、イライラして電話を切った。これで、起こされたらいい目覚めではない。とぼとぼと歩いてスマホを取る。
【凛ちゃん、大丈夫?】
理沙ちゃんから、メッセージがきていた。
【大丈夫だよ】
私は、そう返事をした。
ブブッ
【明日には、わかるから!だから、心配しないで】
【わかってる】
【龍次郎さんは、浮気なんかしてないから】
【ありがとう】
理沙ちゃんは、仕事中なのだろう…。既読がつかなくなった。時刻は、12時半を回っていた。私は、ソファーのコーヒーカップを取ってダイニングのトレーにのっけてキッチンに行く。お皿を片付けてから、カレーを作り始める。今日の分を食べても、三日はカレーかな。
シチューやカレーを作ると三日間かけて消費する。少量だと何だか美味しくない気がして、私は大きな鍋に具材をゴロゴロと入れて作るのが好きだった。じゃが芋、人参、玉ねぎ、牛肉を鍋に入れて火にかける。炒めたりする方が美味しいけど、私は直接煮込むのが好きだった。最終日は、ご飯とカレーをよく混ぜてチーズをタップリかけて、カレードリアにして食べるのが私達のお約束だった。私は、五合のご飯を炊飯器にセットして置いた。30分後、炊飯のスイッチを押すためだった。パプリカを細長く切って耐熱皿にのせる。醤油と酢を少量かけてラップをして30秒レンジでチンする。それが冷めたらちぎったレタスの上において、パプリカのサラダの出来上がりだ。龍ちゃんが、食べる頃には冷えていて丁度いいはず。
「あー、いい匂いしてきた」
グツグツと鍋の音がしてくる。私は、鍋を見つめていた。どれだけ作ったかなー。龍ちゃんが、これが好きって言ったら作った。レシピもノートに書いてる。どこの調味料を使ってるとか、細かく書いてる。どちらかが、先にいなくなった時の為に…。美味しいって言ったものは、忘れないようにしたかったから…。
主人公のナナちゃんは、愛する彼に好きって言えなくて喧嘩ばかりしちゃう。漫画をドラマにした話だった。
プルルル、プルルー
家の電話が鳴って、私は立ち上がった。
「はい、もしもし」
『皆月さんのお宅でしょうか?』
「はい」
『皆月龍次郎さんは、ご在宅でしょうか?』
「仕事です。用件伝えておきますが…」
『いえ、結構です。また、夕方。連絡させていただきます』
「そうですか、わかりました」
プー、プー。女の人の声がしていた。
龍ちゃんに用事って誰なのだろうか…。
私は、ソファーに戻ると今見終わったドラマを消した。
何か、疲れちゃった。少しだけ…。私は、目を閉じた。
◆
◆
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プルル、プルルー
家の電話が鳴る音で、目が覚めた。何?私は、起き上がって電話に出る。
「はい、もしもし」
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「結構です」
私は、イライラして電話を切った。これで、起こされたらいい目覚めではない。とぼとぼと歩いてスマホを取る。
【凛ちゃん、大丈夫?】
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【大丈夫だよ】
私は、そう返事をした。
ブブッ
【明日には、わかるから!だから、心配しないで】
【わかってる】
【龍次郎さんは、浮気なんかしてないから】
【ありがとう】
理沙ちゃんは、仕事中なのだろう…。既読がつかなくなった。時刻は、12時半を回っていた。私は、ソファーのコーヒーカップを取ってダイニングのトレーにのっけてキッチンに行く。お皿を片付けてから、カレーを作り始める。今日の分を食べても、三日はカレーかな。
シチューやカレーを作ると三日間かけて消費する。少量だと何だか美味しくない気がして、私は大きな鍋に具材をゴロゴロと入れて作るのが好きだった。じゃが芋、人参、玉ねぎ、牛肉を鍋に入れて火にかける。炒めたりする方が美味しいけど、私は直接煮込むのが好きだった。最終日は、ご飯とカレーをよく混ぜてチーズをタップリかけて、カレードリアにして食べるのが私達のお約束だった。私は、五合のご飯を炊飯器にセットして置いた。30分後、炊飯のスイッチを押すためだった。パプリカを細長く切って耐熱皿にのせる。醤油と酢を少量かけてラップをして30秒レンジでチンする。それが冷めたらちぎったレタスの上において、パプリカのサラダの出来上がりだ。龍ちゃんが、食べる頃には冷えていて丁度いいはず。
「あー、いい匂いしてきた」
グツグツと鍋の音がしてくる。私は、鍋を見つめていた。どれだけ作ったかなー。龍ちゃんが、これが好きって言ったら作った。レシピもノートに書いてる。どこの調味料を使ってるとか、細かく書いてる。どちらかが、先にいなくなった時の為に…。美味しいって言ったものは、忘れないようにしたかったから…。
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