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エピローグ【凛の話2】

結婚してるのを知った怒り

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「それから、あんたをつけた。そしたら、あんた結婚してるじゃない」

そう言って、彼女は私を睨み付ける。

「許せなかった。幸せそうに笑ってて、許せなかった。だから、私。龍ちゃんに何もかも話したの」

彼女は、私を見下ろして嘲笑う。

「龍ちゃんね、何て言ったと思う?」

おかしくて、堪らないみたいにケラケラと笑い出した。

「気持ち悪いって言ったんだよ!あんたの事」

「嘘!龍ちゃんが、そんな事言うはずない」

私は、思わず立ち上がっていた。

「また、私をぶつつもり?」

「嘘よ!龍ちゃんは、そんな事言わない」

私が、立ち上がった瞬間。理沙ちゃんは、誰かに連絡をしに行った。

「本当よ!皆月龍次郎は、こう言った。「子供も産めない人間なのに、不倫なんかして、本当気持ち悪い。抱いたって妊娠しないのわかってやる男も男だよな」ってハッキリと私に言ったの」

「嘘よ!そんな酷い嘘、何でつくのよ!龍ちゃんは、そんな事言わない」

私は、彼女の腕を掴んだ。

「証拠が欲しいんだろ?離せよ、ババア」

彼女は、そう言って私の腕を振りほどくとスマホを見つめる。彼女の操作したスマホから、声がする。

【子供も産めない人間なのに、不倫なんかして、本当気持ち悪い。抱いたって妊娠しないのわかってやる男も男だよな…】

それは、紛れもなく大好きな聞いた事のある声だった。

「龍ちゃん……」

私は、その場所に膝から崩れ落ちる。

「そんなの細工したんでしょ?簡単に作れる」

理沙ちゃんは、そう言って怒っている。私は、もう怒る気力も沸かなかった。

「細工なわけないから…。そんな手のこんだ事なんかしないから」

彼女は、私が不幸になるのが可笑しいようだった。

「ってかさ、あんた!子供産めないようなポンコツ人間のくせにさ!よく、凛と不倫するよね?」

「凛ちゃんを傷つけないで」

理沙ちゃんが、そう言ってる声がする。

「はあ?あんたに関係ないし…。これは、私とこいつの話なの!わかるかな?」

「ふざけないで!凛ちゃんの旦那さんは、そんな事言わない」

「言ったの!ハッキリと私に言ったの!それに、龍ちゃんは、私とキスだってしてくれたんだから!」

「ふざけないで!そんな事するわけないでしょ?」

「証拠だってあるのよ!見たい?」

「ふざけるな!見るわけない。そんな嘘の写真見るわけないでしょ」

理沙ちゃんは、そう言って彼女に怒っている。キス?気持ち悪い?頭の中で、グルグルと回っていく。思考が追いつかない。私は、今日、龍ちゃんといつものように、ご飯を食べるつもりだった。
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