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エピローグ~月と星の交わる場所へ~【凛と拓夢の話2】
次に会う時は…【凛】
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掬ったお湯が全て湯船に落ちたのを確認して私は、シャワーを捻った。拓夢と出会ったのは、運命だったんだと思う。そして、別れるのも運命だったんだと思う。
シャワーのお湯が出たのを確認して髪の毛を洗う。拓夢と同じ香りがしていた髪の毛は、私の香りに変わっていく。さよならを言わなかったのは、拓夢を失いたくなかったからだよね。
私は、きっと誰よりもズルい。世間は、私を許さないと思う。それでも、龍ちゃんだけはいつだって許してくれた。私は、体を丁寧に洗った。もっと、拓夢と一緒に居たかった気持ちとここで終われてよかった気持ちが心の中に同居していて、これはきっとなくならないのがわかる。
シャワーで体を流してから、お風呂を出る。いつもの場所のバスタオルを取って体を拭く。下着を履いて、ロングTシャツを着て上がる。
「明日、洗濯しよう」
私は、キッチンに向かった。お水を飲む。
「龍ちゃん、お皿洗うのうまくなったね」
私は、お皿を見つめながらそう言った。
私は、龍ちゃんの良さに気づいてなかったんだね。洗面所に戻って、歯を磨いた。
「さてと、明日から私も主婦だね」
私は、そう言って寝室に向かった。パジャマを取り出して着替える。
「龍ちゃん」
私は、何事もなかったみたいに龍ちゃんの隣に寝転がった。
「うーん。ありがとう」
龍ちゃんは、寝言を言って私を抱き締めた。
「愛してるよ、凛」
その言葉に嬉しくて抱きついた。龍ちゃんがいれば何もいらないって思っていたのを私は長い間忘れてしまっていた。
「龍ちゃん、愛してる」
「もう、食べれないよ」
龍ちゃんは、よくわからない事を言って私をさらに引き寄せる。
暖かくて幸せ。もう、何も望まない。
だから、龍ちゃん。私とずっと生きていて
私は、ゆっくりと目を閉じた。
◆
◆
◆
目覚ましをかけ忘れたのに、私は、龍ちゃんが起きる前に目覚めていた。
「おはよう、龍ちゃん」
小さな声で呟いてから、私は起き上がった。洗面所に行って、うがいをして顔を洗ってルームウェアに着替えた。キッチンに戻って水を一杯飲んでから、冷蔵庫を開ける。
「卵とハム発見。お味噌と豆腐があるね。それとワカメにしよ」
私は、そう言いながら朝御飯を作る。お米炊かなきゃ、お弁当に間に合わないよね。
「おはよう」
「龍ちゃん、おはよう。お弁当は?」
「あぁ。お弁当は、今日は大丈夫」
「本当!じゃあ、お米炊かなくていいね」
「うん。食パン買ってるから」
「バター塗っとく?」
「よろしくー」
龍ちゃんは、そう言って洗面所に行った。あんな事があったのに、すぐに元に戻れるってやっぱり年数なのかな?
私は、食パンを二枚取り出してトーストで温める。
「味噌汁は、いらないね」
味噌汁の用意を冷蔵庫に戻した。
「スープぐらい必要だったかなー」
私は、買い置きをストックしている箱を探す。
「あった!カップで出来るの」
私は、ケトルにお水を入れてスイッチを押した。
「ハムエッグにしよう」
フライパンを取り出して、ハムエッグを作る。
「コーヒーいれようかな」
龍ちゃんは、シャキッとした顔で戻ってきた。
「うん、いれて」
「カフェオレにする?」
「うん、甘いのがいいかな」
「了解」
何もなかったみたいに今日が始まっていくんだね。
シャワーのお湯が出たのを確認して髪の毛を洗う。拓夢と同じ香りがしていた髪の毛は、私の香りに変わっていく。さよならを言わなかったのは、拓夢を失いたくなかったからだよね。
私は、きっと誰よりもズルい。世間は、私を許さないと思う。それでも、龍ちゃんだけはいつだって許してくれた。私は、体を丁寧に洗った。もっと、拓夢と一緒に居たかった気持ちとここで終われてよかった気持ちが心の中に同居していて、これはきっとなくならないのがわかる。
シャワーで体を流してから、お風呂を出る。いつもの場所のバスタオルを取って体を拭く。下着を履いて、ロングTシャツを着て上がる。
「明日、洗濯しよう」
私は、キッチンに向かった。お水を飲む。
「龍ちゃん、お皿洗うのうまくなったね」
私は、お皿を見つめながらそう言った。
私は、龍ちゃんの良さに気づいてなかったんだね。洗面所に戻って、歯を磨いた。
「さてと、明日から私も主婦だね」
私は、そう言って寝室に向かった。パジャマを取り出して着替える。
「龍ちゃん」
私は、何事もなかったみたいに龍ちゃんの隣に寝転がった。
「うーん。ありがとう」
龍ちゃんは、寝言を言って私を抱き締めた。
「愛してるよ、凛」
その言葉に嬉しくて抱きついた。龍ちゃんがいれば何もいらないって思っていたのを私は長い間忘れてしまっていた。
「龍ちゃん、愛してる」
「もう、食べれないよ」
龍ちゃんは、よくわからない事を言って私をさらに引き寄せる。
暖かくて幸せ。もう、何も望まない。
だから、龍ちゃん。私とずっと生きていて
私は、ゆっくりと目を閉じた。
◆
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目覚ましをかけ忘れたのに、私は、龍ちゃんが起きる前に目覚めていた。
「おはよう、龍ちゃん」
小さな声で呟いてから、私は起き上がった。洗面所に行って、うがいをして顔を洗ってルームウェアに着替えた。キッチンに戻って水を一杯飲んでから、冷蔵庫を開ける。
「卵とハム発見。お味噌と豆腐があるね。それとワカメにしよ」
私は、そう言いながら朝御飯を作る。お米炊かなきゃ、お弁当に間に合わないよね。
「おはよう」
「龍ちゃん、おはよう。お弁当は?」
「あぁ。お弁当は、今日は大丈夫」
「本当!じゃあ、お米炊かなくていいね」
「うん。食パン買ってるから」
「バター塗っとく?」
「よろしくー」
龍ちゃんは、そう言って洗面所に行った。あんな事があったのに、すぐに元に戻れるってやっぱり年数なのかな?
私は、食パンを二枚取り出してトーストで温める。
「味噌汁は、いらないね」
味噌汁の用意を冷蔵庫に戻した。
「スープぐらい必要だったかなー」
私は、買い置きをストックしている箱を探す。
「あった!カップで出来るの」
私は、ケトルにお水を入れてスイッチを押した。
「ハムエッグにしよう」
フライパンを取り出して、ハムエッグを作る。
「コーヒーいれようかな」
龍ちゃんは、シャキッとした顔で戻ってきた。
「うん、いれて」
「カフェオレにする?」
「うん、甘いのがいいかな」
「了解」
何もなかったみたいに今日が始まっていくんだね。
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