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新しい未来へ~互いを救ってくれた愛と共に…。~【凛と拓夢の話3】

次は、必要ない…【凛】

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私も、お砂糖とミルクをいれる。

「次は、必要ないかな」

私の言葉に理沙ちゃんは、「わかるよ」って言ってくれる。

「何かね。龍ちゃんと拓夢がいれば、それだけでいい気がしたの」

私は、紅茶をかき混ぜる。

「凛ちゃんは、もうすぐ出口が見えそうなんだね……」

理沙ちゃんは、そう言って切ない顔を浮かべた。

「まっつんさんにプロポーズされたんだよね?」

私がそう言うと理沙ちゃんは、首を縦に振った。

「駄目なの?結婚」

私の言葉に理沙ちゃんは、泣いていた。

「優太と理沙の事、記事になるかもって」

「どんな記事?」

「未成年に淫行してたとか何とかって…」

「そんなの関係ないじゃない。今だって付き合ってて、もう未成年じゃないんだから」

理沙ちゃんは、私の言葉に泣きながら見つめてくる。

「世間はね。そんなの関係ないんだよ」

「また、世間…」

私は、そう言って紅茶のカップを覗き込んだ。

「凛ちゃんとたくむんも許されないもんね。同じだよ」

理沙ちゃんは、そう言って消えそうな顔で笑っていた。

「許すとか許さないとか、世間に決められたくないね…」

「そうだね。でも、そういう仕事だから」

理沙ちゃんは、そう言ってケーキを食べる。

「凛ちゃんも食べて」

「ありがとう。いただくね」

私もケーキを食べた。

「たくさん泣いて、たくさん考えたんだけどね。理沙、優太ともう一度別れる事になった」

「えっ?別れるって」

「今度は、前と違って本当に別れたの」

そう言って、理沙ちゃんは紅茶を飲んだ。

「そんな…」

「何で、凛ちゃんがそんな悲しい顔するの?」

「だって…」

私は、涙がポロポロ止められなかった。

「泣かないでよ」

「だって…」

私にとって、理沙ちゃんとまっつんさんは大好きな二人だった。私と拓夢の気持ちを理解してくれて応援してくれて…。

「泣くぐらいなら、手伝って」

そう言われて、私は理沙ちゃんにスマホを見せられた。

「何を?」

「知らなかった?SNOWROSEのPVに出てる女の人って誰?って噂になってるんだよ」

そう言われて、私は理沙ちゃんのスマホの画面を見つめる。

【SNOWROSEの拓夢とPVで並んでる人が綺麗すぎる】

【前から、PVを手伝ってたSARIは知ってるけど、もう一人は謎】

「理沙ちゃんって、さりって言うの?」

「そうだよ!さりで仕事してる」

「へー」

私の言葉に理沙ちゃんは、私を見つめる。

「へーじゃないよ!凛ちゃんも一緒に働こうよ」

「PVの撮影って事?」

「そうそう!駄目?」

「私は……。おばさんだし…」

「そんなの関係ない!龍次郎さんに聞いてOKだったらやろうよ」

そう言って、理沙ちゃんはニコニコ笑っている。

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