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興味本意

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俺とれんは、一週間ぶりに向島の家にきた。

ピンポーン

向島「はい、今開けるわ」

俺達をモニター越しに見て、向島が門を開けた。

洋「行こっか」

れんの手を強く握って、階段を上がる。

ガチャと玄関が開く。

拜島さんと思ったら、向島だった。

向島「よく、手繋いで歩けんな。」

開けた瞬間言われた。

れんが手を離そうとする。俺は、さらに強く握る。

洋「向島には、関係ないだろ。」

そう言った、俺を無視してれんの方にいく。

向島「本当は、誰にでもドキドキすんだろ?」

そう言ってれんの顔を覗く。

洋「やめろよ。」俺は、れんを向島から引き離す。

れんは、うつむいてる。俺は、さらに手を強く握る。

向島「まぁ、いいや。上がれよ」

そう言って俺達を、あげた。

洋「拜島さんは?」

向島「ちょっと今でてる。親父に呼ばれて」

洋「そう。」

れんは、ずっと黙ってる。

俺達は、リビングに向かう。

向島「まだ、沙織だけきてないから」

亜香里と会うのも久々だった。

向島が、リビングを開ける。

向島「亜香里は、沙織が来るまで降りてこないってさ。」

何か誰もいなくて、ホッとした。

向島「やっぱり、お前達そういう関係だったんだな。」

俺とれんを指差していう。興味本意の眼差し、吐き気がする。

れんは、ずっと黙ってる。

洋「それなら、住む話はなくなるな」

俺の言葉に向島が笑った。

向島「それは、関係ないよ。洋とれんが付き合ってようと、一緒に住むのには関係ない。亜香里と俺は、二階メインで住むわけだし。拜島とれんと洋は一階の三部屋で住んでもらって。沙織は、二階にきてもらう。予定にしてるから」

勝手にペラペラプランを話す。

洋「亜香里と沙織大丈夫なのか?」

向島「大丈夫だろ。何かあったかしんないけどさ。ドラマで喧嘩したって言ってたしな」

亜香里は、向島に何も言えないんだな。れんの話、亜香里は本心なのか?

ピンポーン。インターホンがなった。

向島「ちょっと出るわ」

そう言って、向島が出ていった。

洋「ごめん。痛かったな。」

向島が出ていった瞬間、れんの手を離した。

れん「ごめんね。ずっと黙ってて」

洋「全然、気にすんなよ。」

れん「さっきまで、楽しかったから。壊れてくみたいで怖かった。」

洋「大丈夫だよ。あいつに何か壊されないから。」

俺は、れんの頭を撫でた。

れん「ごめん。こないだの事が離れなくて僕うまく話せない。」

洋「大丈夫だよ。黙って座ってたらいいよ。終わったら、すぐに帰ろう。」

れん「うん。」

あの日のれんに似てる。

「向島に会いたくないんだよ」って叫んだれんに似てる。

ごめんな。うまく守ってあげれなくて

ごめんな。辛い思いさせて

俺は、そっとれんの手を握る。

れんも、ゆっくり握ってくれた。

ガチャって、扉が開いた。

「二人とも、きていたんですね。」
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