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day3 デート
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僕は、朝から洋服を選んでいた。
「なんや、珍しく。早起きしとる思ったらファションショーか?」
ベッドの上に、次々置いてる服を指差して晴兄が笑った。
「ノックぐらいせーや。」
恥ずかしくて、火がでそうだった。
「お洒落して、デートか?」
「そんなとこや」
「じゃあ、小遣いやるわ」
そう言って晴兄は、三万を握らせてきた。
「こんないらんけど」
「女の子に恥かかせたアカンで。青(しょう)が、初めてのデートやから。たくさん、もっとかな!」
そう言って、晴兄は笑った。
「後、服。それとそれの方がラブホテル入りやすいで」
「な、な、何ゆうてんねん」
「じゃあ、仕事行ってくるわ」
「きいつけて」
晴兄は、そう言うと家を出ていった。
これとこれなら、大人に見えるんかー。
って、何を鵜呑みにしてるねん。
サマーニットと麻のパンツをはいた。
さあ、行こうかな
財布に三万円をいれて、家を出る。
「君は、優秀だね」
パステルブルーのワンピースをきた、柚が待っていた。
「めっちゃ、かわいいやん」
「そっちも、イケメンだよ」
大学生には、見えなくても…。
高校生には、見えなくもないかな
「ちゃんとパンツは、はいてるよ」
その言葉に、顔から火が出そうになる。
「当たり前な事、ゆうな。行くで」
僕の言葉に、柚は手を握ってきた。
「せっかく恋人ごっこするなら、これぐらいしないとね」
「せやな」
「映画見に行こうよ」
そう言われて、歩き出す。
「なんの映画?」
「死にたい気持ちが消えました。生きていてよかったと思えました。そんな謳い文句が並んだ映画だよ。」
「なんや、それ?」
「ハルマキ主演の、ある愛に触(ふ)れた日ってやつ知らないの?」
「あー。CMで流れとったわ」
春宮牧人(はるみやまきと)通称ハルマキ。
イケメン俳優。
彼が出る作品は、絶対に大ヒットを飛ばす。
そんな彼が、人生を変える役に出会えたと語っていたのがこの作品
映画館の前のポスターを見ながら、柚が話す。
「ほら、ここに書いてるでしょ?」
「ホンマやな」
[生と死の狭間で、あなたは何を思いますか?明日で生きる事をやめようと思った朔(サク)は、明日人生が終わる美菜(ミナ)に出会った。]
どうして、柚がこの映画を見ようと思ったのかわからなかった。
とめて欲しかったのだろうか?
「ポップコーンとジュース、セットにする?」
「何でもかまへんよ」
「じゃあ、このペアセットで。君は、何飲む?」
「コーラ」
「じゃあ、私はオレンジジュース」
お金を払った。
「チケット買うてくるわ」
「トイレ行ってくる」
僕は、ポップコーンセット片手にチケットを買った。
買い終わったと、同時に柚がやってきた。
「始まるから行こう。トイレ大丈夫?」
「大丈夫」
僕と柚は、歩いた。
上映が始まる、柚は開始10分で泣き出した。
僕の胸には、何一つ刺さらずに映画は終わった。
「君は、冷たいね」
ゴミ箱に捨てながら、柚が言った。
「悪かったな」
「でも、死にたい気持ちが消えるのは嘘だったね」
柚は、笑った。
「僕には、台詞が難しかったんかもな」
そう言って僕は、トレーを重ねた。
「確かに、生きることは誰よりも気高く尊いものだ。なんてハテナマークが流れる台詞が多かったよね」
そう言いながらも、柚はパンフレットを見ていた。
「買(こ)うたるよ」
「ありがとう。私ね、みのじゅんが大好きなんだよ。何だか、君に似てる」
美乃里潤(みのりじゅん)通称みのじゅん。
主役級イケメンには選ばれないけれど、脇役には、すごく勿体ない程のイケメンだ。
「はい」
「ありがとう。みのじゅんの台詞に始まってすぐに泣いちゃったんだよ。」
柚は、パンフレットを抱き締めている。
それで、泣いたのか…。
みのじゅんの台詞。
『自ら死のうとするなんて君は贅沢で欲張りな人間だ。彼女は、明日(あす)にはこの世界から消えてしまうと言うのに…。自らを自らで消し去る人間の愚かさには、ほとほと呆れ果るよ。そんな人間に、彼女の生きたい理由など見つけれるはずはないさ』
彼女の事を愛しているけれど、友人として傍にいる彼が、朔に言った言葉だった。
僕と柚も、贅沢で欲張りな人間なのだ。
「なんや、珍しく。早起きしとる思ったらファションショーか?」
ベッドの上に、次々置いてる服を指差して晴兄が笑った。
「ノックぐらいせーや。」
恥ずかしくて、火がでそうだった。
「お洒落して、デートか?」
「そんなとこや」
「じゃあ、小遣いやるわ」
そう言って晴兄は、三万を握らせてきた。
「こんないらんけど」
「女の子に恥かかせたアカンで。青(しょう)が、初めてのデートやから。たくさん、もっとかな!」
そう言って、晴兄は笑った。
「後、服。それとそれの方がラブホテル入りやすいで」
「な、な、何ゆうてんねん」
「じゃあ、仕事行ってくるわ」
「きいつけて」
晴兄は、そう言うと家を出ていった。
これとこれなら、大人に見えるんかー。
って、何を鵜呑みにしてるねん。
サマーニットと麻のパンツをはいた。
さあ、行こうかな
財布に三万円をいれて、家を出る。
「君は、優秀だね」
パステルブルーのワンピースをきた、柚が待っていた。
「めっちゃ、かわいいやん」
「そっちも、イケメンだよ」
大学生には、見えなくても…。
高校生には、見えなくもないかな
「ちゃんとパンツは、はいてるよ」
その言葉に、顔から火が出そうになる。
「当たり前な事、ゆうな。行くで」
僕の言葉に、柚は手を握ってきた。
「せっかく恋人ごっこするなら、これぐらいしないとね」
「せやな」
「映画見に行こうよ」
そう言われて、歩き出す。
「なんの映画?」
「死にたい気持ちが消えました。生きていてよかったと思えました。そんな謳い文句が並んだ映画だよ。」
「なんや、それ?」
「ハルマキ主演の、ある愛に触(ふ)れた日ってやつ知らないの?」
「あー。CMで流れとったわ」
春宮牧人(はるみやまきと)通称ハルマキ。
イケメン俳優。
彼が出る作品は、絶対に大ヒットを飛ばす。
そんな彼が、人生を変える役に出会えたと語っていたのがこの作品
映画館の前のポスターを見ながら、柚が話す。
「ほら、ここに書いてるでしょ?」
「ホンマやな」
[生と死の狭間で、あなたは何を思いますか?明日で生きる事をやめようと思った朔(サク)は、明日人生が終わる美菜(ミナ)に出会った。]
どうして、柚がこの映画を見ようと思ったのかわからなかった。
とめて欲しかったのだろうか?
「ポップコーンとジュース、セットにする?」
「何でもかまへんよ」
「じゃあ、このペアセットで。君は、何飲む?」
「コーラ」
「じゃあ、私はオレンジジュース」
お金を払った。
「チケット買うてくるわ」
「トイレ行ってくる」
僕は、ポップコーンセット片手にチケットを買った。
買い終わったと、同時に柚がやってきた。
「始まるから行こう。トイレ大丈夫?」
「大丈夫」
僕と柚は、歩いた。
上映が始まる、柚は開始10分で泣き出した。
僕の胸には、何一つ刺さらずに映画は終わった。
「君は、冷たいね」
ゴミ箱に捨てながら、柚が言った。
「悪かったな」
「でも、死にたい気持ちが消えるのは嘘だったね」
柚は、笑った。
「僕には、台詞が難しかったんかもな」
そう言って僕は、トレーを重ねた。
「確かに、生きることは誰よりも気高く尊いものだ。なんてハテナマークが流れる台詞が多かったよね」
そう言いながらも、柚はパンフレットを見ていた。
「買(こ)うたるよ」
「ありがとう。私ね、みのじゅんが大好きなんだよ。何だか、君に似てる」
美乃里潤(みのりじゅん)通称みのじゅん。
主役級イケメンには選ばれないけれど、脇役には、すごく勿体ない程のイケメンだ。
「はい」
「ありがとう。みのじゅんの台詞に始まってすぐに泣いちゃったんだよ。」
柚は、パンフレットを抱き締めている。
それで、泣いたのか…。
みのじゅんの台詞。
『自ら死のうとするなんて君は贅沢で欲張りな人間だ。彼女は、明日(あす)にはこの世界から消えてしまうと言うのに…。自らを自らで消し去る人間の愚かさには、ほとほと呆れ果るよ。そんな人間に、彼女の生きたい理由など見つけれるはずはないさ』
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