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的井さんの過去
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的井さんは、俺に話始めた。
的井「俺はね、10歳の時に向島家に仕える事を聞かされたんだ。」そう言ってビールを飲んでる。
的井「弟には、自由に生きて欲しかったから…。両親に話を聞かされた時、すぐにやると言った。淳一は、一歳だった。母に抱かれて健気に生きる。俺は、淳一を守るお兄ちゃんになりたかった。強くてかっこいいお兄ちゃんになりたかった。」
そう言ってまた、ビールを飲んでる。
的井「生きていたら、洋と同じぐらいかな?」そう言って微笑んでくれる。
的井「皆さんに出会ったのは、13歳の時だった。仕える為の訓練でね。俺は、萩原さんが憧れでね。襲ってきた相手の刃物を取る訓練があってね。最初は偽物でするんだけど、だんだん難易度をあげていって実物を使い始めるんだ。」
洋「すごい事させますね。」
的井「そうだろ?でもさ、社長を守れないといけないわけだから…。当たり前の事だよな。うまく掴めなくて、腕に傷つくるんだけどさ。その度、俺は叫びまくるんだ。そしたらさ、萩原さんがかわれって言ってやるんだ。あの人は、強いよ。素手で謝って刃物を掴んだんだ。ポタポタ血がでても何も言わなかった。俺は、すごいと思った。この人について行こうって…。」そう言って笑う。
的井「拜島さんも、灰谷さんも、吉峯さん、東村さんも、一年、一年と訓練を積んで重ねていく度に別人みたいになっていくんだよ。俺は、全員を心から尊敬した。仕える時には、トップ5って言われるぐらいの人達になってた。」そう言ってみんなを見て笑ってる。
的井「淳一の話するはずが、あの人達になってたな。」
洋「家族以上の絆ですよね。」
的井「あぁ。あの訓練を一緒に受けた仲間は、みんなそうだよ。ここにいない人もみんな。」そう言って柔らかい笑顔を向ける。
洋「淳一さんの飛び降りた日は、皆さん何をしていたのですか?」
的井「あれは、社長が新しい側近を迎えた日だ。笹部って会わなかったか?」
洋「いえ、俺は会ってないです。」
的井「そうか、笹部がやってきた日だ。三岡の側近をやめて向島にきた。あの人がいなくなった事は三岡には大打撃だったはずだ。笹部を慕っていた30人が会社を去ったって聞いた。だから、三岡もうちもバタバタしていた。俺は、吉峯さんと春日井さんと一緒に笹部を調べるように社長に頼まれていた。三岡からきたスパイだって噂があったから。朝からずっと走り回っていた。」
洋「今もいるなら、スパイではなかったという事ですよね?」
的井「そうだな。笹部は、俺より2つ下だったけど化け物みたいなやつだと思う。たった、1ヶ月で社長の側近になった。」
洋「すごいですね。」
的井「あぁ、威圧的で、とにかく皆を見下していた。そんな中で笹部は、特に拜島さんが嫌いだった。坊っちゃんについてるだけの人間に給料を払う価値もないって。でも、社長は、拜島さんへの信頼が強くてね。そこも笹部は気に入らなかったんじゃないかと思ってる。トップ5と俺と春日井さんが抜けた今、笹部は必要な人間なのはすごくわかる。」
的井さんは、ビールをいっきに飲み干して
的井「俺は、笹部が来なければ、社長に命令されなければ、淳一を守れたんじゃないかって思ってしまったんだ。」
そう言った的井さんの目から涙が落ちる。
的井「これは、洋にしかはなさないけど。俺は、笹部を殺そうとした。」
洋「えっ?」
的井「淳一を亡くして、半年が経った頃だった。階段から突き落とそうとしたんだ。実際は踏みとどまったよ。拜島さんから電話がかかってきてやめた。拜島さん、何か気づいてたのかもな。」的井さんは、新しいビールを開けてる。
的井「拜島さんは、孤独だったはずだよ。俺達とは関わらず、坊っちゃんとひたすらに向き合ってきたわけだから…。運転手が辞めた時だけ呼ばれてさ。」
そう言って俺の顔をみた。
的井「まだ、話していい?」
洋「はい。」
そう聞いて、また的井さんは話し始める。
的井「俺はね、10歳の時に向島家に仕える事を聞かされたんだ。」そう言ってビールを飲んでる。
的井「弟には、自由に生きて欲しかったから…。両親に話を聞かされた時、すぐにやると言った。淳一は、一歳だった。母に抱かれて健気に生きる。俺は、淳一を守るお兄ちゃんになりたかった。強くてかっこいいお兄ちゃんになりたかった。」
そう言ってまた、ビールを飲んでる。
的井「生きていたら、洋と同じぐらいかな?」そう言って微笑んでくれる。
的井「皆さんに出会ったのは、13歳の時だった。仕える為の訓練でね。俺は、萩原さんが憧れでね。襲ってきた相手の刃物を取る訓練があってね。最初は偽物でするんだけど、だんだん難易度をあげていって実物を使い始めるんだ。」
洋「すごい事させますね。」
的井「そうだろ?でもさ、社長を守れないといけないわけだから…。当たり前の事だよな。うまく掴めなくて、腕に傷つくるんだけどさ。その度、俺は叫びまくるんだ。そしたらさ、萩原さんがかわれって言ってやるんだ。あの人は、強いよ。素手で謝って刃物を掴んだんだ。ポタポタ血がでても何も言わなかった。俺は、すごいと思った。この人について行こうって…。」そう言って笑う。
的井「拜島さんも、灰谷さんも、吉峯さん、東村さんも、一年、一年と訓練を積んで重ねていく度に別人みたいになっていくんだよ。俺は、全員を心から尊敬した。仕える時には、トップ5って言われるぐらいの人達になってた。」そう言ってみんなを見て笑ってる。
的井「淳一の話するはずが、あの人達になってたな。」
洋「家族以上の絆ですよね。」
的井「あぁ。あの訓練を一緒に受けた仲間は、みんなそうだよ。ここにいない人もみんな。」そう言って柔らかい笑顔を向ける。
洋「淳一さんの飛び降りた日は、皆さん何をしていたのですか?」
的井「あれは、社長が新しい側近を迎えた日だ。笹部って会わなかったか?」
洋「いえ、俺は会ってないです。」
的井「そうか、笹部がやってきた日だ。三岡の側近をやめて向島にきた。あの人がいなくなった事は三岡には大打撃だったはずだ。笹部を慕っていた30人が会社を去ったって聞いた。だから、三岡もうちもバタバタしていた。俺は、吉峯さんと春日井さんと一緒に笹部を調べるように社長に頼まれていた。三岡からきたスパイだって噂があったから。朝からずっと走り回っていた。」
洋「今もいるなら、スパイではなかったという事ですよね?」
的井「そうだな。笹部は、俺より2つ下だったけど化け物みたいなやつだと思う。たった、1ヶ月で社長の側近になった。」
洋「すごいですね。」
的井「あぁ、威圧的で、とにかく皆を見下していた。そんな中で笹部は、特に拜島さんが嫌いだった。坊っちゃんについてるだけの人間に給料を払う価値もないって。でも、社長は、拜島さんへの信頼が強くてね。そこも笹部は気に入らなかったんじゃないかと思ってる。トップ5と俺と春日井さんが抜けた今、笹部は必要な人間なのはすごくわかる。」
的井さんは、ビールをいっきに飲み干して
的井「俺は、笹部が来なければ、社長に命令されなければ、淳一を守れたんじゃないかって思ってしまったんだ。」
そう言った的井さんの目から涙が落ちる。
的井「これは、洋にしかはなさないけど。俺は、笹部を殺そうとした。」
洋「えっ?」
的井「淳一を亡くして、半年が経った頃だった。階段から突き落とそうとしたんだ。実際は踏みとどまったよ。拜島さんから電話がかかってきてやめた。拜島さん、何か気づいてたのかもな。」的井さんは、新しいビールを開けてる。
的井「拜島さんは、孤独だったはずだよ。俺達とは関わらず、坊っちゃんとひたすらに向き合ってきたわけだから…。運転手が辞めた時だけ呼ばれてさ。」
そう言って俺の顔をみた。
的井「まだ、話していい?」
洋「はい。」
そう聞いて、また的井さんは話し始める。
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