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亜香里の帰宅
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亜香里は、どこかスッキリしたようで帰ると言った。
洋「送ってきます」
萩原「気を付けてな」
的井「いつでも、遊びにおいで」
れん「またね」
亜香里「うん、バイバイ」
そう言って、店を出た。
亜香里が、俺の腕に腕を絡ませてきた。
洋「スッキリした顔してる」
亜香里「うん、スッキリした。今、私、家にいるだけだからそれに囚われてたのかもね。」
洋「女の人ってそうなんじゃないか?誰だってお母さんになってみたいと思うんじゃない?」
亜香里「お母さんから話聞いた時も、こないだ先生に言われた時も、女としてダメって言われた気がしてた。子供を産むことが全てではないって頭で思っても心は追いつかなくて。だって、子供以外に私には何が残るのかなって思ったんだよね。」
そう言うと亜香里の目に涙が溜まってきた。
亜香里「でも、さっき話を聞いてそうじゃない生き方を持ってる人がいるのがわかった。私は、幸せになりたいだけで…。ドラマや映画で、理想の家族を見せられたせいで自分の幸せがそれって植え付けられただけなのかなって思ったりした。」
俺は、亜香里を見つめる。
亜香里「その標準にあてはまらない私は、ダメなんだって思ってたのかな。」
向島との時も苦しんだ亜香里を、俺と居ても苦しめてる自分が許せなかった。
亜香里「洋、何回そんな気持ちになったらいいのかな?」
洋「亜香里は、ダメじゃないよ。」
それしか言えない自分が情けない。
亜香里「でもね、みんな普通に子供がいて結婚できるんだよ。私は、子供の望みはほとんどないんだよ。」
洋「俺は、亜香里といたいんだよ。」
望んでるのは、誰よりも亜香里なんだ。
向島の時もそうだった。
愛する人の子供が欲しい、当たり前の感情。
それを叶えられなくて、苦しくて自分を傷つけるしかなくて…。
亜香里「この先も、洋に何回聞くかわからないよ。」
洋「いいよ、いくらでも聞いて」
亜香里「子供産めなくていいの?」
洋「いいよ。」
亜香里「ずっと二人でいいの?」
洋「いいよ。」
俺の言葉に、亜香里は涙を流してる。
俺と亜香里は、駅前についた。
洋「そこで、ちょっと話そうか?」
俺は、人に邪魔にならない場所に亜香里と行った。
亜香里「自分が許せないのかもね。子供を産めない人間の自分が」
洋「それも、何かの影響を受けてるんだよ。女の人は、子供を産んで育てる。それが、当たり前ってどっかで刷り込まれただけなのかもしれないよ。」
亜香里「でも、それにずっと苦しめられるんだよね。」
洋「そうだね。それは、しんどいよね。」
俺は、亜香里の頭を撫でる。
亜香里「時々、生きていたくなくなる。病院で、子連れの人見たり、妊婦さん見たりしたら、私には一生縁がないと思って涙が止まらなくなる。」
俺は、亜香里を抱き締めてあげる事しか出来ない。
亜香里にかけてあげれる言葉がない俺は、無力な人間だ。
亜香里「洋は、こんな私でもいいの?」
洋「いいよ」
俺は、さらに亜香里を抱き締めた。
亜香里「洋と一緒に生きていきたい。ダメかな?」
洋「ううん。俺も亜香里と生きていきたいよ。」
亜香里「一緒に、幸せ探してくれる?」
洋「一緒に、幸せ探すよ。」
亜香里は、俺から離れた。
亜香里「もう、大丈夫だよ」
そう言って、笑ってくれた。
洋「わかった」
亜香里「またね」
洋「うん、また」
駅前で、亜香里と別れた。
亜香里が、見えなくなるまで見ていた。
店に戻ろう。
萩原さんが、言ってたように俺は幸せにできるタイプの人間ではない。
簡単に、口に出してたんだろうな
二人にとっての幸せを見つける事が、正解なんだと思った。
俺と亜香里にとっての幸せ。
亜香里が、生きたいって思ってくれる未来(あす)を探す事が、亜香里にとっての幸せに繋がるのかもしれない。
洋「送ってきます」
萩原「気を付けてな」
的井「いつでも、遊びにおいで」
れん「またね」
亜香里「うん、バイバイ」
そう言って、店を出た。
亜香里が、俺の腕に腕を絡ませてきた。
洋「スッキリした顔してる」
亜香里「うん、スッキリした。今、私、家にいるだけだからそれに囚われてたのかもね。」
洋「女の人ってそうなんじゃないか?誰だってお母さんになってみたいと思うんじゃない?」
亜香里「お母さんから話聞いた時も、こないだ先生に言われた時も、女としてダメって言われた気がしてた。子供を産むことが全てではないって頭で思っても心は追いつかなくて。だって、子供以外に私には何が残るのかなって思ったんだよね。」
そう言うと亜香里の目に涙が溜まってきた。
亜香里「でも、さっき話を聞いてそうじゃない生き方を持ってる人がいるのがわかった。私は、幸せになりたいだけで…。ドラマや映画で、理想の家族を見せられたせいで自分の幸せがそれって植え付けられただけなのかなって思ったりした。」
俺は、亜香里を見つめる。
亜香里「その標準にあてはまらない私は、ダメなんだって思ってたのかな。」
向島との時も苦しんだ亜香里を、俺と居ても苦しめてる自分が許せなかった。
亜香里「洋、何回そんな気持ちになったらいいのかな?」
洋「亜香里は、ダメじゃないよ。」
それしか言えない自分が情けない。
亜香里「でもね、みんな普通に子供がいて結婚できるんだよ。私は、子供の望みはほとんどないんだよ。」
洋「俺は、亜香里といたいんだよ。」
望んでるのは、誰よりも亜香里なんだ。
向島の時もそうだった。
愛する人の子供が欲しい、当たり前の感情。
それを叶えられなくて、苦しくて自分を傷つけるしかなくて…。
亜香里「この先も、洋に何回聞くかわからないよ。」
洋「いいよ、いくらでも聞いて」
亜香里「子供産めなくていいの?」
洋「いいよ。」
亜香里「ずっと二人でいいの?」
洋「いいよ。」
俺の言葉に、亜香里は涙を流してる。
俺と亜香里は、駅前についた。
洋「そこで、ちょっと話そうか?」
俺は、人に邪魔にならない場所に亜香里と行った。
亜香里「自分が許せないのかもね。子供を産めない人間の自分が」
洋「それも、何かの影響を受けてるんだよ。女の人は、子供を産んで育てる。それが、当たり前ってどっかで刷り込まれただけなのかもしれないよ。」
亜香里「でも、それにずっと苦しめられるんだよね。」
洋「そうだね。それは、しんどいよね。」
俺は、亜香里の頭を撫でる。
亜香里「時々、生きていたくなくなる。病院で、子連れの人見たり、妊婦さん見たりしたら、私には一生縁がないと思って涙が止まらなくなる。」
俺は、亜香里を抱き締めてあげる事しか出来ない。
亜香里にかけてあげれる言葉がない俺は、無力な人間だ。
亜香里「洋は、こんな私でもいいの?」
洋「いいよ」
俺は、さらに亜香里を抱き締めた。
亜香里「洋と一緒に生きていきたい。ダメかな?」
洋「ううん。俺も亜香里と生きていきたいよ。」
亜香里「一緒に、幸せ探してくれる?」
洋「一緒に、幸せ探すよ。」
亜香里は、俺から離れた。
亜香里「もう、大丈夫だよ」
そう言って、笑ってくれた。
洋「わかった」
亜香里「またね」
洋「うん、また」
駅前で、亜香里と別れた。
亜香里が、見えなくなるまで見ていた。
店に戻ろう。
萩原さんが、言ってたように俺は幸せにできるタイプの人間ではない。
簡単に、口に出してたんだろうな
二人にとっての幸せを見つける事が、正解なんだと思った。
俺と亜香里にとっての幸せ。
亜香里が、生きたいって思ってくれる未来(あす)を探す事が、亜香里にとっての幸せに繋がるのかもしれない。
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