5 / 30
幼少期
7歳
しおりを挟む
初めての顔合わせから王子たちは2日と空けずにリリアを訪ねるようになった。初対面の次の日から1週間ほど寝込んだことも原因の1つかも知れない。実際、失ってしまうのではないかと気が気ではなかったらしい。
2人が訪ねてきてもリリアはほとんどベットから出ることができなかったので、他愛もない話をラレルも含めて4人で話すことが定番となっていた。
「「リリア」」
今日もラレルが王子たちを連れてリリアの部屋に入ってきた。
「いらっしゃい!ガレン、リリック」
「リリアは体調はどう?」
「大丈夫よ。ありがとう」
「そうだ!そろそろ選んでくれても良いんだよ」
「もう、やめてっていってるのに」
親しくなった4人は気心が知れた良い関係を築いていた。会う度にガレンがリリアにアタックして、ラレルが止めるという一連の流れは親たちからみたら微笑ましい光景だろう。
「リリアが困ってるから今日はその辺にしとけ」
「ちっ、妹のことになると厳しいな」ガレンはラレルのガードが固すぎて発展しないのが悩ましかった。いつか出し抜いてやろうと決め、今日も同じやり取り。
「ほっとけ」
「はいはい」
「ふふふ、今日は何する?体調が良いからお散歩なんてどうかしら?」
「今日はいい天気だし、そうしようか」
「無理はするなよ」
「分かってる」
リリアたちは家の庭に出ていった。
「気持ちいい~」
「久しぶりの外出じゃないか?」
「最近体調崩し気味だったから……えへへ、もう大丈夫だからね!」
「やっぱ戻らないか?」
「嫌、せっかく出られたのに……」
「うっ、よし、辛くなったら言えよ」
「うん!」
「ほんとリリアに弱いよな」
「だって、あんな顔は反則だろ」
ガレンはリリアにとことん甘かった。
「花壇の前でお茶にしましょ」そう言うとメイドにお茶の準備をさせる。
メイドたちはテキパキとお茶の準備するので、花壇に着く頃にはお茶会が始められる。
「私がいれるわ」
「リリアが!?」
「何よ!私上手いんだから」
「ふふ、お願いするよ」
「はい!」
リリアはベットの上にいることが多かったので、知識は凄いし、大抵のことは上手にできた。
「うまい」
「上手だね」
「ふふ、でしょ」
「リリアは何をやらしても上手にだからね」
「ありがと、お兄様」
「「くぅ、反則だって」」
「ガレン、リリック!お外のお話が聞きたい!」
「そうだね。今日は何から話そうか……」
リリアの世界は家の敷地だけだったので、王子たちや、兄から聞く話はどれも目新しく、ワクワクした。興奮し過ぎて寝込むこともあったが……。
「……私もいつか」
「……リリア」
「大丈夫よ!12歳になったら学園に通って楽しく遊ぶんだから」
「そうだね。僕たちも楽しみだよ」
ガレンとラレルはあと2年で学園の初等部に入学予定だ。リリアが入学するまでにしっかりとした地盤をつくっておこうと考えている。リリアはきっと注目の的だろうな、と少し寂しく感じたのは内緒だ。リリアが悲しむことは望まない。
楽しい時間はあっという間に過ぎ、お茶会はお開きになった。
「またお話聞かせてね」
「もちろん」
「じゃあね」
リリアは王子たちを見送った。リリアは王子たちを通して外の世界を見ていた。
「楽しみ……」リリアには明確な時期が分かっているので、期待が膨らむばかだ。
リリアの1日は穏やかに過ぎていった。
「ガレンって……」
ガレンが気になり始め、深く考えすぎたあまり熱を出してしまったのは秘密の話。
(王宮)
「ただいま戻りました」
「お帰りなさい。どう?リリアとは順調かしら?」
「母上、そ、それは」
「ふふふ、楽しい時間を過ごせたようで何よりだわ」
「母上、父上お話があります」
「あらあら、どうしたの改まって」
「私、俺はリリアと婚約したいと思っています」
「……それは手応えがあったってことかしら?」
「それは……。つきましてはアルバートにお話を通していただきたく」
「ふむ、思いきった決断だな。だが、あちら次第だぞ。分かっているのか?」
「もちろんです」
「よかろう、こちらから話をしておく」
「ありがとうございます」
ガレンはリリアと婚約が近いのではと嬉しくなった。
ガレンがリリアに告白するのはまた今度。
2人が訪ねてきてもリリアはほとんどベットから出ることができなかったので、他愛もない話をラレルも含めて4人で話すことが定番となっていた。
「「リリア」」
今日もラレルが王子たちを連れてリリアの部屋に入ってきた。
「いらっしゃい!ガレン、リリック」
「リリアは体調はどう?」
「大丈夫よ。ありがとう」
「そうだ!そろそろ選んでくれても良いんだよ」
「もう、やめてっていってるのに」
親しくなった4人は気心が知れた良い関係を築いていた。会う度にガレンがリリアにアタックして、ラレルが止めるという一連の流れは親たちからみたら微笑ましい光景だろう。
「リリアが困ってるから今日はその辺にしとけ」
「ちっ、妹のことになると厳しいな」ガレンはラレルのガードが固すぎて発展しないのが悩ましかった。いつか出し抜いてやろうと決め、今日も同じやり取り。
「ほっとけ」
「はいはい」
「ふふふ、今日は何する?体調が良いからお散歩なんてどうかしら?」
「今日はいい天気だし、そうしようか」
「無理はするなよ」
「分かってる」
リリアたちは家の庭に出ていった。
「気持ちいい~」
「久しぶりの外出じゃないか?」
「最近体調崩し気味だったから……えへへ、もう大丈夫だからね!」
「やっぱ戻らないか?」
「嫌、せっかく出られたのに……」
「うっ、よし、辛くなったら言えよ」
「うん!」
「ほんとリリアに弱いよな」
「だって、あんな顔は反則だろ」
ガレンはリリアにとことん甘かった。
「花壇の前でお茶にしましょ」そう言うとメイドにお茶の準備をさせる。
メイドたちはテキパキとお茶の準備するので、花壇に着く頃にはお茶会が始められる。
「私がいれるわ」
「リリアが!?」
「何よ!私上手いんだから」
「ふふ、お願いするよ」
「はい!」
リリアはベットの上にいることが多かったので、知識は凄いし、大抵のことは上手にできた。
「うまい」
「上手だね」
「ふふ、でしょ」
「リリアは何をやらしても上手にだからね」
「ありがと、お兄様」
「「くぅ、反則だって」」
「ガレン、リリック!お外のお話が聞きたい!」
「そうだね。今日は何から話そうか……」
リリアの世界は家の敷地だけだったので、王子たちや、兄から聞く話はどれも目新しく、ワクワクした。興奮し過ぎて寝込むこともあったが……。
「……私もいつか」
「……リリア」
「大丈夫よ!12歳になったら学園に通って楽しく遊ぶんだから」
「そうだね。僕たちも楽しみだよ」
ガレンとラレルはあと2年で学園の初等部に入学予定だ。リリアが入学するまでにしっかりとした地盤をつくっておこうと考えている。リリアはきっと注目の的だろうな、と少し寂しく感じたのは内緒だ。リリアが悲しむことは望まない。
楽しい時間はあっという間に過ぎ、お茶会はお開きになった。
「またお話聞かせてね」
「もちろん」
「じゃあね」
リリアは王子たちを見送った。リリアは王子たちを通して外の世界を見ていた。
「楽しみ……」リリアには明確な時期が分かっているので、期待が膨らむばかだ。
リリアの1日は穏やかに過ぎていった。
「ガレンって……」
ガレンが気になり始め、深く考えすぎたあまり熱を出してしまったのは秘密の話。
(王宮)
「ただいま戻りました」
「お帰りなさい。どう?リリアとは順調かしら?」
「母上、そ、それは」
「ふふふ、楽しい時間を過ごせたようで何よりだわ」
「母上、父上お話があります」
「あらあら、どうしたの改まって」
「私、俺はリリアと婚約したいと思っています」
「……それは手応えがあったってことかしら?」
「それは……。つきましてはアルバートにお話を通していただきたく」
「ふむ、思いきった決断だな。だが、あちら次第だぞ。分かっているのか?」
「もちろんです」
「よかろう、こちらから話をしておく」
「ありがとうございます」
ガレンはリリアと婚約が近いのではと嬉しくなった。
ガレンがリリアに告白するのはまた今度。
32
あなたにおすすめの小説
腹違いの妹にすべてを奪われた薄幸の令嬢が、義理の母に殴られた瞬間、前世のインテリヤクザなおっさんがぶちギレた場合。
灯乃
ファンタジー
十二歳のときに母が病で亡くなった途端、父は後妻と一歳年下の妹を新たな『家族』として迎え入れた。
彼らの築く『家族』の輪から弾き出されたアニエスは、ある日義母の私室に呼び出され――。
タイトル通りのおっさんコメディーです。
なぜ、私に関係あるのかしら?
シエル
ファンタジー
「初めまして、アシュフォード公爵家一女、セシリア・アシュフォードと申します」
彼女は、つい先日までこの国の王太子殿下の婚約者だった。
そして今日、このトレヴァント辺境伯家へと嫁いできた。
「…レオンハルト・トレヴァントだ」
非道にも自らの実妹を長年にわたり虐げ、婚約者以外の男との不適切な関係を理由に、王太子妃に不適格とされ、貴族学院の卒業式で婚約破棄を宣告された。
そして、新たな婚約者として、その妹が王太子本人から指名されたのだった。
「私は君と夫婦になるつもりはないし、辺境伯夫人として扱うこともない」
この判断によって、どうなるかなども考えずに…
※ 中世ヨーロッパ風の世界観です。
※ ご都合主義ですので、ご了承下さい、
※ 画像はAIにて作成しております
余命半年の僕は、君を英雄にするために「裏切り者」の汚名を着る
深渡 ケイ
ファンタジー
魔力を持たない少年アルトは、ある日、残酷な未来を知ってしまう。 最愛の幼馴染であり「勇者」であるレナが、半年後に味方の裏切りによって惨殺される未来を。
未来を変える代償として、半年で全身が石化して死ぬ呪いを受けたアルトは、残された命をかけた孤独な決断を下す。
「僕が最悪の裏切り者となって、彼女を救う礎になろう」
卓越した頭脳で、冷徹な「悪の参謀」を演じるアルト。彼の真意を知らないレナは、彼を軽蔑し、やがて憎悪の刃を向ける。 石化していく体に走る激痛と、愛する人に憎まれる絶望。それでも彼は、仮面の下で血の涙を流しながら、彼女を英雄にするための完璧なシナリオを紡ぎ続ける。
これは、誰よりも彼女の幸せを願った少年が、世界一の嫌われ者として死んでいく、至高の献身の物語。
幼馴染みの婚約者が「学生時代は愛する恋人と過ごさせてくれ」と言ってきたので、秒で婚約解消を宣言した令嬢の前世が、社畜のおっさんだった件。
灯乃
ファンタジー
子爵家の総領娘である令嬢の前に、巨乳美少女と腕を組んだ婚約者がやってきた。
曰く、「学生時代くらいは、心から愛する恋人と自由に過ごしたい。それくらい、黙って許容しろ」と。
婚約者を甘やかし過ぎていたことに気付いた彼女は、その場で婚約解消を宣言する。
前半はたぶん普通の令嬢もの、後半はおっさんコメディーです。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
処刑された王女、時間を巻き戻して復讐を誓う
yukataka
ファンタジー
断頭台で首を刎ねられた王女セリーヌは、女神の加護により処刑の一年前へと時間を巻き戻された。信じていた者たちに裏切られ、民衆に石を投げられた記憶を胸に、彼女は証拠を集め、法を武器に、陰謀の網を逆手に取る。復讐か、赦しか——その選択が、リオネール王国の未来を決める。
これは、王弟の陰謀で処刑された王女が、一年前へと時間を巻き戻され、証拠と同盟と知略で玉座と尊厳を奪還する復讐と再生の物語です。彼女は二度と誰も失わないために、正義を手続きとして示し、赦すか裁くかの決断を自らの手で下します。舞台は剣と魔法の王国リオネール。法と証拠、裁判と契約が逆転の核となり、感情と理性の葛藤を経て、王女は新たな国の夜明けへと歩を進めます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる