愛し子

水姫

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始まり

ステータス

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11歳になったとき、リリアの体調は急激に悪くなった。ベットから出ることができず、寝込む日が多くなった。家族は交代で側に付き、祈る様に毎日を過ごした。そして、今日リリアは12歳を迎える。


「リリア今日という日を迎えられて嬉しく思うよ」

「リリアおめでとう」

「お父様、お母様、ありがとうございます」

「リリアおめでとう」

「ありがとう、お兄様」

「それじゃあ行こうか」

「はい」
これで心配も迷惑もかけないで済む…リリアは抑えきれない喜びを噛み締めていた。

そう、今日は長い間待っていたステータス開示の日だった。ステータスを見ることのできる協会は城の敷地内にあり、ガレンが出迎えてくれることになっていた。

「ガレン!会いたかったわ」

「俺もだよ、リリア…おめでとう」

「ありがとう!」

ガレンとリリアは久々の再会に歓喜し、
「お手をどうぞ」

「ふふ、ありがとう」

ガレンはリリアが馬車に乗りやすいように手を差し伸べた。リリアは初めての馬車で、初めての家の敷地外への外出だったのでドキドキしていた。

「リリア大丈夫そう?」

「うん、ありがとうガレン」

「親の前でいちゃつくのはよしてくれ」

一緒の馬車に乗っていたアルバートは苦笑いだった。

「もうすぐ到着です」

「ああ。どう?リリアあれがお城だよ」

そこには大きくて綺麗なお城があった。

「凄いです」

リリアのテンションは今までにないくらい高まっていった。
リリアたちが案内人に導かれ、協会についたとき、既に同い年の人たちが大勢集まっていた。

確か、身分の下の人からよね。

「平民の人たちからです。並んでください」

平民の子どもたちは一番多く、ゆうに100人は越えている。

「リリアは公爵家だから一番最後だね。まだまだかかりそうだし城の庭でお茶なんてどうだい?」

「素敵!お父様行ってきてもいいですか?」

「ああ、またあまり無茶をしないようにな」

「分かってます」

「じゃあ、行こうか」

「はい」 

リリアとガレンは城の庭で順番が来るのを会話を楽しみながら待っていると、メイドが呼びに来た。とうとうリリアの順番がきたのだ。ガレンと暫くの別れを告げ、リリアはメイドと教会に戻ってきた。

ステータスの受け取り方はとても簡単で、協会にある水晶に手をかざし光が収まるまで手を離さないでいると受け取れる。早い人なら数秒もあれば終わる。

「お手を」

「はい」

リリアは神様の愛し子がどのような結果をもたらすのか全く見当もつかなかったので、とてもドキドキしながら、水晶に手をかざした。すると、その光は収まることを知らず、およそ数分間に渡って輝き続けたのだ。歴をみないその長さに周囲はざわついていたが、リリアはその光に意識がいっていた為自分が他とは違うということには気付けなかった。

「……あの」

「あっ、これで終わりです。お疲れさまでした」

リリアの光に圧倒されて、放心状態になっていた神官たちはリリアの声と神官長の声にはっ、となり沸々と湧いてくる興奮を押さえきれなかった。

「リリア!」

「お父様、ガレン!とても綺麗でした」

「そう……だな」興奮の中満面の笑みのリリアはとても愛らしかった。思考を停止した頭はガレンの王のもとへ行くという提案で急速に働きだす。急いだ方がいい…。
「おい」

「お呼びでしょうか?」

「父上に連絡を、今から向かうと」

「分かりました。失礼いたします」

「あの……」

「行こうか、リリア」不安気なリリアを落ち着かせるように優しい笑顔で誘導する。

「えっと、はい」

まだ私自身ステータスを見れていないのだけれど……まぁ、大丈夫でしょ。

そしてリリアはガレンに連れられて王の執務室に向かう。

「リリア、ステータスはもう見たのか?」

「いいえ」

「……そうか。良ければ私たちに見せて欲しい。急がせてしまったが先に見なくて大丈夫か?」

「あの、私はどうなるのですか?何か問題でもあったのでしょうか?」執務室に近付くにつれてリリアの不安は大きくなっていった。事が事だったのでガレンたちはどう説明するか悩んだが、ありのままを伝えることにした。

「それはね、あんなに水晶が数分間も輝いていたことかなかったからなんだ」

「そう…なの」

「不安にさせちゃってごめんね。僕がいるから大丈夫だよ」

「うん、ありがとう」


……あとで神官たちを口止めしとかないと


そうこうしている間に執務室に到着した。



    
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