48 / 74
第三章 魔法と神力と神聖儀式
6 それは夫婦仲を取り持つこと 2
しおりを挟むダダフォンのおじちゃんとサーシャベルさんは目に見えて距離が近付いていた。そしてそんな2人を祝福するよな豪華なお料理が運ばれてきて、私達は和やかに食事をした。そして生クリームの様でいて、生クリームじゃないメメの実という果物から取れた、レモンとクランベリーを混ぜた様な味のもったりとしたクリーム状の物にビスケットを添えたデザートが出てきた頃だった。
「フロリア!」
「フロー!」
急に怒号が聞こえて、私は思わずメメクリームを吹き出した。
「あ、あるまーとしゃん?パパ?」
顔中をクリームまみれにした私は、あまりにも怒り心頭な2人の顔を見て、何故か逃げたいという本能に駆られた。慌てふためき落ちる様に椅子から降りると、サーシャベルさんとダダフォンのおじちゃんの背後に隠れた。
「まぁ、まぁ!フロリア様、如何なさったのです?あなたっ、」
「嬢ちゃん、どうした。アルとハリィと喧嘩でもしてんのか?」
2人は何事かと、フロリアの顔を見る。フロリアは目をまんまるにして、ビクビクしながらアルバート達から目が離せないでいた。
「おいっ!探したんだぞっ!何でロアを連れて行かない!」
「フローっ!もしもまた覚醒したらどうするんですか!貴女はまだ公になっていないのですよ?あぁっ、司令官!勝手に娘を連れ出さないで頂きたい!」
何で?何でここまで怒られるの?っていうか、私にだって自由な時間が欲しいんだけど……良い加減……パパやアルバートさん以外の人とも遊んだりしたいのに。
「おい、フロリア。来いっ!」
あまりの怒りに、アルバートはズカズカと近付くとフロリアの首元をぐっと掴んだ。その恐怖にフロリアはダダフォンの首元にしがみついて暴れ出した。
「やーーー!おじちゃんの所がいい!いや!まだ祝福してないからまだ行かない!」
「フロリアッ‼︎」
何故ここで私は怒られているんだろう?何をした?ただダダフォンのおじちゃんに連れられて食事をしに来ただけなのに。ラナさんとロアさんが付いてこなかったのはおじちゃんが2人で良いって言ったから。私が悪いの?
「司令官、今こいつは微妙なんです。王家の意見が割れたんですよ!貴方は出ないといけない会議をすっぽかして何をしているんですか!」
「……嬢ちゃんを連れ出したのは悪かった。俺の都合で振り回した、それは謝る。だが、俺が側に居るのに何故そこまで慌てる必要がある。言っておくがお前ら2人がかりで俺に勝てると思ってんのか?王家の意見が割れたからって俺から嬢ちゃんを奪えるとでも?」
「「……」」
泣きながらダダフォンにしがみつくフロリアを抱き上げると、サーシャベルに渡し、着替えさせてやってくれと言って部屋から出した。
「さ、フロリア様。お顔をお拭きしましょうね」
「うん。うえっ、うぇっ、怖いよアルバートさん」
「何かあったのかも知れませんね。大丈夫ですよ、ダダフォンはあぁ見えて子供好きですから、無理やりお父さんに返すなんて事しませんよ」
「……アルバートさんもハリィさんもパパ違う。ハリィさんはパパって呼ばせてくれるけど違うの」
「え?」
「フローに本当のパパとママいないの」
「まぁ……さ、取り敢えずお召し替え致しましょう?」
「ん」
サーシャベルのふくふくとした手を握り、フロリアは項垂れながらトボトボと足取り重く廊下を歩いた。
「司令官、王妃が動き出したんです」
「で?」
「で?じゃありませんよ!ヤーリスの毒皇女ベリエリィ様ですよ?ユミエールナの時同様に闇者を放ったんです!」
「で?俺がそいつらに遅れをとると?」
「分からないでしょう?いつ、どこでどう仕掛けられるかも、伯爵夫人にも手が回るかも知れないではありませんか!」
ハリィは声を荒げ、ダダフォンの胸ぐらに手を掛けた。しかし、ダダフォンはそれを捻り返し席を立つと魔力を放ち2人を突き放した。
「だから、それが何だって言うんだ。嬢ちゃんをあそこまでビビらせる理由になんのか?あ?オメェの子だと言うなら何故まず話を聞いてもらう姿勢を取らない!急に脅せば怖がるに決まってんじゃねぇか!」
「くっ……」
「そんなんだからアイツは未だに祝詞の一つも覚えて無いんじゃないのか?何でいつも大人の顔色伺ってんのかって思ったけどよ、お前らが嬢ちゃんの意見も聞かねぇならあぁなるわな?1人は押さえつける事しかしねぇ、親父だと吐かす奴は飴ばかり与えて依存させるよう仕向けてりゃ世話ねぇよな。誰でも親になれんだったら俺でも良いよな?お前らより強ぇんだしよ」
ダダフォンに睨まれ、怒りに火の付いていた2人は息を吐いた。
「司令官、私達にとってあの子は何よりも大切なんです。何処を探しても見つからず、ユミエールナお嬢様の二の舞になるかも知れないと恐れた私達の気持ちも分かって下さい」
「俺が居て、そんな事を2度も許すと思ってんのか」
「1度あれば不安にもなりますよ。司令官」
アルバートは目元を手で覆い溜息を吐いた。ユミエールナが襲われた時、護衛の名にダダフォンが連なっていた。当時ダダフォンはユミエールナの頼みで買い物に出ていて、襲われた時側には居らず、その事を彼は後悔していた。
「……2度はねぇよ」
「そうだと良いですが」
「着替えが終わったら嬢ちゃんの判断に任せろ。あのままじゃ怯えて2度と笑っちゃくれねぇかも知れねぇぞ」
「「……」」
2人は席に座ると、はぁ、と大きな溜息を零した。
ダダフォンはメメクリームをスプーンで掬うとパクリと口に入れ、食うか?とアルバート達に勧めた。しかし、2人は首を横に振ると水の入った水差しを取りグラスを空けた。
「フロリア様、生憎サイズが少し大きい物しか無く、お身体に合うドレスがございませんから、私と隣の仕立て屋に参りませんか?」
「……ん」
「では、トルソン様達に一言入れて参りますので、暫くお待ち下さいね?」
「行っちゃうの?」
フロリアはサーシャベルの腕を掴むと、腰にしがみついた。ぎゅうぎゅうとしがみつくフロリアを見て、サーシャベルはもしも娘がいたらこんな風に甘えてくれていたのだろうか?そして、ダダフォンに似た不器用な優しさを自分に向けるのだろうか。そんな事を考え、ぎゅっと胸が苦しくなった。
「大丈夫ですよ。ダダフォンがお二人を近付けさせたりしませんから」
「ごめんね、フロー我儘して」
「我儘?どこがですか?」
「だって、パパと帰ってたらサーシャベルさん、ダダフォンのおじちゃんとラブラブ出来たでしょ?」
「まっ!ふふっ、おませさんですこと。大人には大人の距離の詰め方と言う物がございますのよ?今の今ですぐに私達の距離が変わる事はございませんわ。心配して下さったのですね、優しいお嬢様だこと」
そうかな?それにしては結構イチャイチャしてたと思うんだけど。まぁ、2人には2人のやり方があるんだろうね。
サーシャベルはフロリアの頭を撫でながら「一緒に行きますか?」と聞いた。
「うん。パパにごめんする。これ以上嫌われたらフロー……誰もパパって呼べなくなっちゃう」
「……フロリア様」
「パパが聖を嫌いでも、フローは聖でもあるから……フローまで嫌われたら聖が可哀想」
「ヒジリィ?どなたですか?」
「もう1人のフローだよ。私の中にはフェリラーデで出来た私と、人間の私がいるの。でも、パパは人間の私は嫌いみたい……」
「良くわかりませんが、トルソン様が貴女様を娘にすると決めるのにはそれなりのご覚悟があった筈。簡単にフロリア様に関わる物を嫌ったりしませんわ」
「したの」
「え?」
「パパ困ってた。聖がパパを好きって思ってるのが分かったら……パパ嫌な顔してたの」
「……こんなに可愛いお嬢様を嫌がるなんて、そんな大人がいる事に驚きですわ。もしもトルソン様がフロリア様を手放すのでしてら、私の養女になられれば宜しいですわ。フロリア様はダダフォンがお嫌いですか?」
「んーん。好きだよ?面白いし」
「ふふっ、さようでございますか。ならばトルソン様が諦めて下さると良いですのに。私も娘が欲しかったんです」
「本当?フロー大分面倒くさいけど、ママになってくれる?」
「えぇ、トルソン様次第ですわね」
やった!万が一があればサーシャベルさんの家の子になろっ!ダダフォンのおじちゃん聖騎士辞めるって言ってたし、あ、でもサーシャベルさんと上手く行ったから辞めないのかな?ま、それでもアルバートさんの上司だし、文句は言わないよね?ダダフォンのおじちゃんが上司なら、私は上司の娘⁉︎くくくっ、使いっ走りしてやろ!
2人は手を繋ぎ、ニコニコと笑い合いながら部屋へと向かった。だが、扉を前にした時、フロリアはサーシャベルの腰に抱き付いて顔を隠した。
怖い。また怒られたらどうしよう?怒られたら理由も分からないけど、怒るって事は私がまた失敗したんだよね。パパさん困らせたのかな……どうら謝ったら正解?ダダフォンのおじちゃんを信用した事を謝ればいいのかな。
「失礼しますわ」
サーシャベルは扉を開けると、フロリアの背を押した。しかし、フロリアはぐいぐいと体を捩り背中に隠れてしまった。
「フロー……」
ハリィは立ち上がり、近付こうか、どうしようか迷っている。そんな2人にサーシャベルは声を掛けた。
「このままですと、ダダフォンがフロリア様の父上になってしまいますが、宜しいのですか?」
「……」
「はぁ。トルソン様、お嬢様に合うドレスが当店にはございませんので、お嬢様をお借りしても?隣の仕立て屋で既製品を幾つか見繕って参りますわ」
その言葉に、ハリィは慌てて声を上げた。
「わ、私がフローと行きます!フ、フロー?パパにお洋服を選ばせてくれませんか?貴女に似合う物を私が選びたいのです」
「……」
フロリアは、歩み寄るハリィの姿を見ても、以前の様に甘えてはいけないとぐっと堪えてサーシャベルのドレスに顔を埋めていた。
「フロー、説明させてください。何故私や師団長があんなに慌てていたのか。ちゃんと理由があるのです、先程は説明もなく怒ってしまって申し訳ありませんでした。お願いです、話を聞いて下さい」
「ぐすっ、ぐすっ。いいっ、聖の記憶が見せたパパの顔を思い出しちゃう。フロー、サーシャベルさんとお買い物行く」
その言葉に、ハリィはショックを受け口元を手で覆い愕然としていた。だが、サーシャベルは笑いながらしゃがんでフロリアの涙を拭う。
「ふふっ、今ここで嘘を吐くと私とダダフォンの様になってしまいますわよ?本当は何を言っても我儘になってしまいそうで、それがトルソン様に嫌われる原因になりそうで怖いのですよね?」
「ふえっ、えっ、だって。パパ、フローの事大好きって言ったのに、聖は嫌いって。えっ、えっ、聖もっ、私なのにっ。分かんないっ、フローは良くて、聖が駄目な理由、分かんないんだもん。何をっ、ヒック、言ってもっ、間違ってるみたいでっ、怖いんだもん!」
「フロー!そんな事無いんです、ヒジリィ様も私にとっては大切なんです!あの時、ヒジリィ様には……娘では無いのだと線引きされた様で、どうして良いか分からなかったんです。本当にそれだけなんです!嫌うだなんてある訳が無いではありませんか!」
暫く沈黙が続き、ハリィはフロリアに触れたいが触れられず、アルバートは面倒臭いとそっぽを向いた。ダダフォンはそんな彼等に耐えきれず席を立つと、フロリアを抱き上げた。
「嬢ちゃん、俺とカミさんとで服買いに行くか!まだ素直になれねぇんだろ。俺と居たら大抵の事は心配いらねぇよ?」
「ひっく、うん。パパ、フローちゃんとっ、うぇっ、ごめんするからっ、お買い物おじちゃんと行ってもいい?うっ、うぇっふぇぇぇ」
ハリィはこれ以上は追い詰めてしまいそうだと、眉を下げ困った様に笑い頷いた。
「今日は私と共にアルバートの屋敷に戻ってくれますか?」
「……うん」
「あなた、宜しいの?」
「良いんじゃねぇの?ガキ2人がませやがって、親の真似事なんか簡単にするからこうなるんだ。ちったぁ反省しろ!いくぞ、サーシャ」
「え、えぇ」
残された2人。アルバートはダダフォンの言葉に、お前に俺達の苦労の何が分かると憤ったが、ハリィはただ不安そうに3人の背中を見送った。
「さーて、何買うかねぇ。そうだ、隣と言わずにペセイマーケットにでも行くか?服も揃えられるし、面白れぇ出店もある。久しぶりに行かねぇか?サーシャ」
「あなた、浮かれないでくださいな。またトルソン様達を不安にさせたいの?」
「いいんだよ。これ位の灸を据えなきゃわかんねぇんだよ。あの馬鹿2人は!なー?嬢ちゃん」
「……」
シュンとして、ダダフォンの首にしがみついたまま、フロリアは首を振る。そしてぽつりと「お洋服買ったらお散歩したい」と言った。
「……なら、キングズガーデンに行くか。あそこには前聖女様の残した花があるんだ。見てみるか?」
「聖女?」
「あぁ。お前の生みの親が残した花だ。見ておいて損はねぇと思うぞ?」
「ねぇ、あなた。フロリア様のお母様は聖女だったのよね?」
「生みの親はそうらしいが、こいつ自身はフェリラーデ様の神魂の欠片と神力で出来てる。良い言い方じゃねぇが人間じゃねぇんだ」
人間ではない。自分が言うのと、他人に言われるとではその重さが違って聞こえ、フロリアはダダフォンの首元に回した腕に力を入れた。
「だがよ、人間でも、愛し子でも、神でも。お前はお前だ。悲しけりゃ泣くし、我儘も言うし、ガキみてぇに予測つかねぇし……他のガキと何ら変んねぇよ」
「ガキちがうもん。だってフローもう30歳なってるもん」
「は?」
「え?」
「聖は29歳で死んで、フェリラーデにその魂をこの体に入れられたから、今年で30歳」
「あはっ!はっ、あはははは!はっ、ひぃーー!」
「あなたっ!」
「何で笑うの?」
「30にもなってわかんねぇかねぇ?」
「何が?」
「あいつらの気持ち。あいつらは本気で嬢ちゃんを守り抜くつもりだ。だが、持てる手札の少なさにもがいてもいる。今日だって、きっと陛下から嬢ちゃんを寄越せと言われたに違いない。それを突っぱねるにはどうするかって、相当に考えた筈だぞ?だってなぁ、アルバートの側に居るより陛下の側の方がうんと生活は楽になるし、何よりハカナームト神といつでも会える」
「何で国王さんの側なら会えるの?」
「神との契約があるからだ」
「どんな契約?」
「なんだ、何にもしらねぇんだな」
「ん」
「神との対話を、陛下の許可があればいつでも出来る。と、まぁそんな契約だ。神との対話を許されてるのは民を統べる者、つまり陛下だけだが、お前が望めば陛下はいつでもそれを許すだろうよ」
それを聞いても、フロリアはハリィとアルバートの側よりも良いとは思えなかった。彼等が自分の為に、払わなくても良い犠牲を払おうとしているのは分かっていた。だが、抑えようの無い「不要となる」事への不安と何も知らないという劣等感でフロリアは押し潰されそうになっていた。
「なら捨ててくれればよかったのに」
「本当にそう思うか?」
「フローは聖女になるのもフェリラーデになる事も望んで無い。ただ普通にのんびり生活がしたいだけ」
ダダフォンはフロリアを降ろすと、その顔をじっと見た。
「なら、俺の娘になるか?3人で旅をしながら生きて行かねぇか。俺は良い父親になれねぇかも知れねぇが、お前の話はいつだってちゃんと聞く」
「あなたっ!待って!」
「いや、良い機会だ。俺達には子供がいねぇし、俺は聖騎士を辞める覚悟をしてた。なぁ、フロリア。俺をお前の親父にしてくんねぇか?」
しゃがみ込み、膝に肘を乗せて頬杖をつくダダフォンは優しく笑う。そして頸に手を当てるとぐっと抱き寄せた。
「……ダダフォンのおじちゃんが私を見つけてくれたら良かったのに。そしたらフェリラーデの事、知らずに生きていけたのに」
「もう遅ぇか?」
「分かんない。でも、聖女さんは死ぬ覚悟で産んでくれた。それには訳があった筈で、フローが好き勝手に生きたら……きっと困る人が出る。それがパパだったら、アルバートさんだったら、ダダフォンのおじちゃんだったら……サーシャベルさんだったら。後悔してもしきれない」
本当は、ダダフォンのおじちゃんがパパなら一番幸せになれると思う。無駄に恋愛感情を煽られる事も無い、男臭い顔だし、私の面倒臭い所を面白がって邪険にはしない。何よりきっと色んな事を隠さず教えてくれて、色んな所に連れて行ってくれるだろう。きっと楽しい。
分かってる。
それでもやっぱりパパさんが良い。側に居てキスをほっぺにしてくれて嬉しいと思うのも、抱っこしてもらってゆらゆらしてもらいながら眠れるのもパパさんだから。アルバートさんやダダフォンのおじちゃんの抱っこじゃ眠れない。大好きなアプーのクッキーのお店を知ってるのはパパさんだけ。それに、それに…あの笑顔が大好きだから側に居たい。
「パパが好きなの」
「……結が緩かったのかねぇ。仕方ねぇな、そればっかりは」
「んーん。多分、もっと強くなる」
「?」
「おじちゃんとサーシャベルさんと私はこれからもっと、沢山仲良くなるよ。だって私がそうしたいから!」
抱きついて、私は精一杯の力で抱きしめる。この前はふざけたおじちゃんだなんて思ってごめんね?サーシャベルさんが何で碌に会えもしないのに夫婦で居続けたいのか分かる気がした。
「そっか。よしっ、んじゃっ、もっと仲良くなりに出掛けるか!」
「うんっ!おじちゃん肩車!」
「まかしとけっ!」
「ちょっと、2人とも!良い加減になさいませ、ここは貴族街ですのよ?」
「だってよ。嬢ちゃんどうする?」
フロリアは身体を曲げてダダフォンと見つめあった。そしてその目に籠る感情が同じ事に気が付くと、ぷっと吹き出した。
「「きにすんな‼︎」」
0
あなたにおすすめの小説
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
異世界に召喚されたけど、聖女じゃないから用はない? それじゃあ、好き勝手させてもらいます!
明衣令央
ファンタジー
糸井織絵は、ある日、オブルリヒト王国が行った聖女召喚の儀に巻き込まれ、異世界ルリアルークへと飛ばされてしまう。
一緒に召喚された、若く美しい女が聖女――織絵は召喚の儀に巻き込まれた年増の豚女として不遇な扱いを受けたが、元スマホケースのハリネズミのぬいぐるみであるサーチートと共に、オブルリヒト王女ユリアナに保護され、聖女の力を開花させる。
だが、オブルリヒト王国の王子ジュニアスは、追い出した織絵にも聖女の可能性があるとして、織絵を連れ戻しに来た。
そして、異世界転移状態から正式に異世界転生した織絵は、若く美しい姿へと生まれ変わる。
この物語は、聖女召喚の儀に巻き込まれ、異世界転移後、新たに転生した一人の元おばさんの聖女が、相棒の元スマホケースのハリネズミと楽しく無双していく、恋と冒険の物語。
2022.9.7 話が少し進みましたので、内容紹介を変更しました。その都度変更していきます。
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
転生皇女セラフィナ
秋月真鳥
恋愛
公爵家のメイド・クラリッサは、幼い主君アルベルトを庇って十五歳で命を落とした。
目覚めたとき、彼女は皇女セラフィナとして生まれ変わっていた——死の、わずか翌日に。
赤ん坊の身体に十五歳の記憶を持ったまま、セラフィナは新しい人生を歩み始める。
皇帝に溺愛され、優しい母に抱かれ、兄に慈しまれる日々。
前世で冷遇されていた彼女にとって、家族の愛は眩しすぎるほどだった。
しかし、セラフィナの心は前世の主・アルベルトへの想いに揺れ続ける。
一歳のお披露目で再会した彼は、痩せ細り、クラリッサの死を今も引きずっていた。
「わたしは生涯結婚もしなければ子どもを持つこともない。わたしにはそんな幸福は許されない」
そう語るアルベルトの姿に、セラフィナは決意する。
言葉も満足に話せない。自由に動くこともできない。前世の記憶を明かすこともできない。
それでも、彼を救いたい。彼に幸せになってほしい。
転生した皇女が、小さな身体で挑む、長い長い物語が始まる。
※ノベルアップ+、小説家になろうでも掲載しています。
で、お前が彼女に嫌がらせをしている理由を聞かせてもらおうか?
Debby
恋愛
ヴェルトが友人からの手紙を手に辺境伯令嬢であるレィディアンスの元を訪れたのは、その手紙に「詳細は彼女に聞け」と書いてあったからだ。
簡単にいうと、手紙の内容は「学園で問題を起こした平民──エボニーを妻として引き取ってくれ」というものだった。
一方その話を聞いてしまった伯爵令嬢のオリーブは動揺していた。
ヴェルトとは静かに愛を育んできた。そんな自分を差し置いて、言われるがまま平民を妻に迎えてしまうのだろうか。
そんなオリーブの気持ちを知るはずもないエボニーは、辺境伯邸で行儀見習いをすることになる。
オリーブは何とかしてヴェルトを取り戻そうと画策し、そのことを咎められてしまう。もう後は無い。
オリーブが最後の望みをかけてヴェルトに自分を選んで欲しいと懇願する中、レィディアンスが静かに口を開いた。
「で、そろそろお前が彼女に嫌がらせをしている理由を聞かせてもらおうか」
「はい?」
ヴェルトは自分が何を言われたのか全く理解が出来なかった。
*--*--*
覗いてくださりありがとうございます。(* ᴗ ᴗ)⁾⁾
★全31話7時19時更新で、全話予約投稿済みです。
★★「このお話だけ読んでいただいてもOKです!」という前提のもと↓↓↓
このお話は独立した一つのお話ですが、「で。」シリーズのサイドストーリーでもあり、第一弾「で、私がその方に嫌がらせをする理由をお聞かせいただいても?」の「エボニーその後」でもあります(あるいは「最終話」のその後)。
第一弾「で、私がその方に嫌がらせをする理由をお聞かせいただいても?」
第二弾「で、あなたが私に嫌がらせをする理由を伺っても?」
第三弾「で、あなたが彼に嫌がらせをする理由をお話しいただいても?」
どれも女性向けHOTランキングに入り、特に第二弾はHOT一位になることが出来ました!(*´▽`人)アリガトウ
もしよかったら宜しくお願いしますね!
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる