Overwhelming

でるた

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崩壊

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「もはや打つ手はございません」

鎧を身につけた男がこう告げる。

「北壁1万、南壁2万。その他主要な外壁にこの国の全勢力を注ぎ込みましたが魔王軍の勢いは止まる気配はありません。」

「あの魔王マーグルが直々に戦地へ赴くとは誰が予想できたことか…」

「もしこの国を無事に脱出できたとて、魔王軍の幹部に殺されるでしょう」

「マーグルにこの国最後の英雄、勇者カーンを殺された時点で我が国の敗北は決定していたのだ….」

「もはや死を待つのみですな…」




王都ジャグラム。この地エルグザードの中心国であり、魔王軍侵略に伴い残された人類最後の砦である。

だが今まさに侵略の計画者、魔王マーグル本人にジャグラムは崩壊目前のところまで追い詰められていたのだ。

魔王を倒すため、古来より受け継がれ日召喚の儀は成功。
他の世界より転生された勇者カーンは魔王との一戦で敗北。頼みの綱でさえも粉々に砕け散ってしまったのである。


魔王軍の脅威はマーグルだけでない。
配下の中で最も優れた4体の幹部により、王都と魔王軍の戦力差は大きく引き剥がされることとなっていた。


もはやこの世界の全人類が魔王軍の敗北を認めざる追えなくなった。

ただ一人を除いては。



「急報。北壁陥落。魔王軍幹部が配下を率いてこちらに向かってきています。」

「あぁ。この国は終わりじゃ……」

「再び急報。陥落された北壁の方角から役1000と思われる騎馬隊が接近中。姿などからして人間だと思われます。」


「そんな軍隊を挙兵した覚えないぞ」

「ただ、今1000ほどの兵がこちらにきたとて状況を打開できるとは思えません。」

「あの軍には悪いが無駄死にだ…」


その時、野太い笛の音がこの国一帯を覆い囲んだ。笛の音が響き渡った直後、大きな男の声が聞こえた。


「我が名は典韋。この戦の将をうちに来たものなり。」
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