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第39話 訓練場へ
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「本日よりソフィア様の精霊力の訓練に勤めさせていただきます、モーリスです。よろしくお願い致します」
深々と頭を下げたまま言うモーリスに、アランが補足する。
「確か昨日、顔合わせはしたと聞いている。モーリスは俺の秘書にして精霊魔法においてはかなりの使い手、そして教え方もうまい。きっと、望んだ結果に導いてくれるだろう」
「な、なるほど……」
見立て通りやはり、かなり優秀な方のようだ。
半ば恐縮した気持ちでモーリスに向き合い、ソフィアは言う。
「こちらこそよろしくお願い致し……よろしくね、モーリス」
「はい。必ずや、ソフィア様を一流の精霊魔法の使い手にして差し上げましょう」
胸に手を当てて、モーリスは自信に満ちた笑顔を浮かべた。
その様子を満足げな様子で見ていたアランが口を開く。
「では、早速出発するか」
「出発?」
「ここで訓練をしてもいいのだが、もっと広くてかつ、周りに何もない場所の方が適していると思ってな」
瞬間、アランの体が淡い光に包まれた。
「わっ……」
ソフィアの目を瞑る間もなく、アランの身体は一瞬にしてその形を変えていった。
そして……。
◇◇◇
「わあああああああああーーーーっっ……!!」
白竜モードで飛行するアランの背の上で、ソフィアは興奮気味に声を上げた。
青い空、燦々と輝く太陽、流れ行く地上の景色。
涼しく心地良い風が全身を包み込む。
「ソフィア様、あまりはしゃいでいては落ちてしまいますよ」
「ああっ、ごめんクラリス、気をつけるわ」
お付きとして同行するクラリスに嗜められ良い子座りに戻るソフィアだったが、ワクワクは止まらない。
風の精霊の加護を受けている上に巨大なアランの背中からはそうそう落ちることはないだろうが、万が一を心配するクラリスであった。
アランと空を飛ぶのは、嫁ぐ際にフェルミからエルメルに移動する時以来、二度目のこと。
鳥のように空を飛ぶというこの時間はとても開放的で、清々しくて、ずっとそうしていたいくらい楽しいひとときだった。
「空の旅がお好きで?」
「うん、すっごくっ」
落ち着いた様子のモーリスの問いに、ソフィアは元気よく答える。
「ずっとずっと、子供の頃から夢見てたの。自由に空を飛べたらなって」
「その気持ちはわかります。誰しも一度は、抱く夢ですからね」
そう言うモーリスのふさふさそうな尻尾がもふりと動く。
ついついその様に視線がいってしまうソフィア。
「ソフィア様、如何なさいました?」
「あっ、ううん、なんでもないわ! そうね。私の場合、実家であまり自由が無かったから……」
一瞬、目を伏せたソフィアだったがすぐに双眸を輝かせて。
「でも、今はとっても楽しいわ!」
「なるほど」
にこりと、モーリスが笑顔を浮かべる。
「それは、とても素敵なことですね」
「うん! ありがとう、モーリス」
ソフィアのお礼にモーリスは一瞬、怪訝そうに目を細める。
しかしすぐに笑顔に戻った。
終始優しそうでニコニコしているモーリスに対し、ソフィアはすっかり警戒心を解いていた。
……一方のクラリスは、モーリスをジト目で眺めていた。
深々と頭を下げたまま言うモーリスに、アランが補足する。
「確か昨日、顔合わせはしたと聞いている。モーリスは俺の秘書にして精霊魔法においてはかなりの使い手、そして教え方もうまい。きっと、望んだ結果に導いてくれるだろう」
「な、なるほど……」
見立て通りやはり、かなり優秀な方のようだ。
半ば恐縮した気持ちでモーリスに向き合い、ソフィアは言う。
「こちらこそよろしくお願い致し……よろしくね、モーリス」
「はい。必ずや、ソフィア様を一流の精霊魔法の使い手にして差し上げましょう」
胸に手を当てて、モーリスは自信に満ちた笑顔を浮かべた。
その様子を満足げな様子で見ていたアランが口を開く。
「では、早速出発するか」
「出発?」
「ここで訓練をしてもいいのだが、もっと広くてかつ、周りに何もない場所の方が適していると思ってな」
瞬間、アランの体が淡い光に包まれた。
「わっ……」
ソフィアの目を瞑る間もなく、アランの身体は一瞬にしてその形を変えていった。
そして……。
◇◇◇
「わあああああああああーーーーっっ……!!」
白竜モードで飛行するアランの背の上で、ソフィアは興奮気味に声を上げた。
青い空、燦々と輝く太陽、流れ行く地上の景色。
涼しく心地良い風が全身を包み込む。
「ソフィア様、あまりはしゃいでいては落ちてしまいますよ」
「ああっ、ごめんクラリス、気をつけるわ」
お付きとして同行するクラリスに嗜められ良い子座りに戻るソフィアだったが、ワクワクは止まらない。
風の精霊の加護を受けている上に巨大なアランの背中からはそうそう落ちることはないだろうが、万が一を心配するクラリスであった。
アランと空を飛ぶのは、嫁ぐ際にフェルミからエルメルに移動する時以来、二度目のこと。
鳥のように空を飛ぶというこの時間はとても開放的で、清々しくて、ずっとそうしていたいくらい楽しいひとときだった。
「空の旅がお好きで?」
「うん、すっごくっ」
落ち着いた様子のモーリスの問いに、ソフィアは元気よく答える。
「ずっとずっと、子供の頃から夢見てたの。自由に空を飛べたらなって」
「その気持ちはわかります。誰しも一度は、抱く夢ですからね」
そう言うモーリスのふさふさそうな尻尾がもふりと動く。
ついついその様に視線がいってしまうソフィア。
「ソフィア様、如何なさいました?」
「あっ、ううん、なんでもないわ! そうね。私の場合、実家であまり自由が無かったから……」
一瞬、目を伏せたソフィアだったがすぐに双眸を輝かせて。
「でも、今はとっても楽しいわ!」
「なるほど」
にこりと、モーリスが笑顔を浮かべる。
「それは、とても素敵なことですね」
「うん! ありがとう、モーリス」
ソフィアのお礼にモーリスは一瞬、怪訝そうに目を細める。
しかしすぐに笑顔に戻った。
終始優しそうでニコニコしているモーリスに対し、ソフィアはすっかり警戒心を解いていた。
……一方のクラリスは、モーリスをジト目で眺めていた。
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