花は咲かず砕け散る・リメイク~友人キャラ逆襲計画~

枝垂れ桜

文字の大きさ
16 / 40
第1章 中学2年いじめ事件

第16話 計画を修正し過去を反省する

しおりを挟む
う~ん…霧島君の真の主人公となる計画があまりうまくいっていない……

なぜだ…見るからに、皐月と霧島君の距離が近づいていないのだ。いや、霧島君はいろいろ気にかけているんだよ?ほら、積極的に放課後とか誘っているのを見かけるんだけど…

ん~、皐月さんが惚れている兆候がみられないんだよね~。最近では、霧島君を避けている節も見受けられる。このままではまずい。このままでは俺の欲望をかなえることができない。最近は深刻な養分不足で、ただでさえ辛いというのに。

まあ、このようになっている理由に思い当たる節はあるのだが…

これは、事態のマンネリ化が原因と考えられる。ずっといじめにあっている状態では霧島君に対して信頼感を薄めてしまう要因になっているに違いない。

そろそろ、事態を大きく動かして新たな刺激を与える必要があるのだ。仕方ないことなのだ。決して、俺がこの変わらない状況に飽きてきたとか言う理由などではない。ないったらない。

じゃあ、いじめの解決編へと事態を移動させますか。さあ、ここが山場だぞ。がんばれ霧島君。

深夜に不気味な、いや、気持ち悪い笑い声を上げて企む人間が一人。

§

「ふぁああ~」

昨日の夜遅くまで起きていたせいか、全然疲れが取れず、いつにも増してあくびの数が多い。
しかし、人間の習慣とは恐ろしいもので、無意識下でもいつも通り自分の下駄箱から靴を取り出し履き替えていく。

そして教室に向かう途中の曲がり角、誰かにぶつかりそうになり驚く。

「オッと…」
「きゃっ!!!」

天候も悪く、低気圧であることも相まって、驚くことに関してもだるく感じてしまう。ぶつかりそうになった相手がケガを負っていないか心配になってみてみると、

「皐月か…大丈夫か?」
「あぁ…大丈夫だ…」
「…」
「すまない」

そう言って足早に歩き去っていった皐月をその場で見送る。
一か月前に見た皐月とは程遠い少しやつれかけて、生気がないご様子だった。最近めっきり近くで見る機会がなかったがどうやら、こちらも精神的に来ているらしい。

え?マジか…なんで皐月はこんなに参っているんだ?霧島クンは何してるんだよ。ちゃんと守ってやれよなあ…

予想外の出来事に亮は驚き、取り乱してしまう

霧島に任せっきりで全然皐月の事なんか頭になかったが…くそ!友人キャラのなり上がりのためには霧島君の自力がまだ足りてなかったか。

亮が頭に描いていた状況と現状が乖離していることに気付く。ほっとけば主人公の代わりにどんどん解決してくれると思っていたがどうやら間違っていたらしい。

するとまた前から、駆け足で駆け寄ってくる桜が見えた。そして亮の前で足を止めたと思うと、

「やあ、いきなりの質問ですまないが、英梨がどこに行ったか知らないか?」

ちょうどいい。こいつから状況を聞くか。どうせこっちのこともある程度知ってるんだ。

「ああ、知っているぞ」
「ほんとかい!? 英梨はどこに向かった?」
「………」
「どうしたんだい? ボクは早く英梨のとこr」
「焦っているな…」

桜の質問に答えず、会話の主導権を亮が握るために独特なペースで会話を進める。どっちかというと、桜を落ち着ける側面が大きいいが。

「何を言っているんだい? 今ボクは急いでいるんだ。質問に早く答えてくれないかな?」

よほど、焦っているらしい、いつも掴みどころの無い声で話す声色に焦りが浮かんでいる。

「皐月のところに行ってどうするんだ?」
「それは!!…」
「桜、このままいってもおまえは何もできなし、そもそも意味がない」
「…それでも、ほっとく訳にはいかない。」

なるほど、好転しない事態、解消しないいじめ、どんどん傷ついていく友人。いや親友。視野が狭くなっているな。
これでは努力しても空回りに終わってしまうことは目に見えている。視野狭窄というやつだな。最悪、桜までも潰れかねない…か……

「少し話さないか?」
「すまないが、そんな時間h」
「お前が行ったところで変わらない。うぬぼれるなよ、桜。お前ひとりで解決できるとは思わないことだ。」

原作でもその傾向があったが、桜なまじ才能があるため無意識のうちに一人でもの度とに対処する傾向がある。これでは、必ずいつか挫折してしまうことは目に見えている。
そして、その挫折する最初の出来事が原作ではこのいじめ事件であったというだけの話だった。ただそれだけの話。

せっかくだ、もう少し人を頼るようになって欲しいんだがなあ

「は、はい…」

そして桜は、なぜかしどろもどろにうなずいた。

§

「で、今はどんな状況になっているんだ?」

前に桜の闇落ちを防いだ場所である、プールサイド。1限開始のチャイムを聞き流しながら、質問を投げかける。
クソ!またあの科目の先生の授業じゃないか!

「うん、実は……」

そう言って、現状を話し始めてくれた。

まあ、簡潔にまとめるとするならば、一向に収束しない英梨への嫌がらせ。そして、なんと、守っていたはずの霧島君がそんな状況の中、英梨に告白をしたらしい。

元々バスケ部で交流があったと考えれば納得だが…

いや、空気とか、ムードを考えろよ!!!霧島!!!絶対にタイミングが違うだろうに!!!

守ってくれると思った人間もまさかの敵…というわけではないが。随分と扱いずらい立場になってしまった。

「君に霧島君のことについて、どういう人間か問うただろ?」
「ああそうだな…」
「彼は、いじめられている人間に対して追い打ちをかける、最低な自己中心的な人間だったよ。普通だと思っていたが、どうやら間違えていたらしい」

桜的に英梨を追い詰めたのは大きな減点ポイントであったようだ。人を感情的に批判するのは珍しいな

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

女子ばっかりの中で孤軍奮闘のユウトくん

菊宮える
恋愛
高校生ユウトが始めたバイト、そこは女子ばかりの一見ハーレム?な店だったが、その中身は男子の思い描くモノとはぜ~んぜん違っていた?? その違いは読んで頂ければ、だんだん判ってきちゃうかもですよ~(*^-^*)

彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。

遊。
青春
主人公、三澄悠太35才。 彼女にフラれ、現実にうんざりしていた彼は、事故にあって転生。 ……した先はまるで俺がこうだったら良かったと思っていた世界を絵に書いたような学生時代。 でも何故か俺をフッた筈の元カノ達も居て!? もう恋愛したくないリベンジ主人公❌そんな主人公がどこか気になる元カノ、他多数のドタバタラブコメディー! ちょっとずつちょっとずつの更新になります!(主に土日。) 略称はフラれろう(色とりどりのラブコメに精一杯の呪いを添えて、、笑)

隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする

夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】 主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。 そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。 「え?私たち、付き合ってますよね?」 なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。 「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。

罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語

ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。 だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。 それで終わるはずだった――なのに。 ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。 さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。 そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。 由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。 一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。 そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。 罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。 ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。 そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。 これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。

貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…

美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。 ※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。 ※イラストはAI生成です

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

処理中です...