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しおりを挟むこの後、もうちょっとお給金が増えて、部屋を外に借りた私の所に、
やっと強制帰国させたのに、猫になっていきなり戻ってきた皇太子さまと、
隣の空き部屋を借りるようになったムーアさんと、
ムーアさんのところに遊びに来た振りをして我が家に入り浸るようになった王太子様と
ついでに、スチル回収班を名乗るアヤシゲな公爵令嬢とで
恋のバトルっぽいお話は続いて行ったりするんだけど。
そのお話は、また別の話だから、次の機会に。
あ。公爵嫡男どこいったって思った人います?
それなんですけどね、聞いてくださいよ。
「ねえさまを悪の変態(スチル回収班の事と思われる)に引きずり込んだのはお前だな。
成敗してくれる、覚悟しろ!」
攻略対象にするにはちょっと難しいお年頃。5歳なんだってウィリアム君。
愛用の武器は木剣だったんだけど子供の力でも危ないので
エリゼ特製ハリセンだ。パンパン煩い。痛くないからいいけど。
「ねぇ、ちょっと。いくらなんでも圏外すぎるでしょうよ」
「うふ。私は、可愛いって正義だと思うの」
身内にもこの仕打ちか。恐ろしい。
キラキラさせながら返事したって、私からの言葉は変わらないからね?
このド変態が。
この世界は絶対に、乙女ゲームの世界なんかじゃないと思う。
特に『ゆうきりんりん☆魔法学園らぶぱ~てぃ』なんていう
ハズいタイトルのゲームだけは違うと思う。
こんなハズいタイトルのゲームのヒロインなんて
やりませんからね!
絶対だ。
応援ありがとうございます!
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