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どうなっている!
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バケツの汚水をかけてやったら何故かこちらがびしょ濡れになった。
水の滴る良い男だからか!?濡れたヒーナはとても煽情的で良かった、人目がなければ押し倒していたな。
それはともかく放課後デートが台無しになったぞ!
全部あのナディアが悪い!弁当を届ける簡単な仕事もこなせない無能が俺の嫁になるなど許すものか!
「くそ、大人しく水をかぶれば良いものを……」
城に戻ってから盛大なクシャミを連発して愚痴をたれていたら熱が出た。
おのれぇ!風邪などひいたことがないのにナディアのせいだ!
「目の前にいなくても忌々しい女だ」
グチュグチュと不快な音が鼻から聞こえる、喉からはピーピーと耳障りな高音がして眠れない。
「くっそ!ナディアのせいだ!ブフェックション!!」
寝込んで数日後、やっと学園に復帰できた。
俺の可愛いヒーナを探し園内を歩きまわった、さすがに病み上がりですぐ疲れてしまった。
丁度良い木陰をみつけて休むことにした。
初夏の爽やかな風が気持ち良くてつい転寝してしまう。
誰かの言い争う声にふと目が覚めた、いけない風邪をぶり返してしまうぞ。
頬を軽く叩いて起きた。
すると見覚えある人物が寝転んだ草陰から垣間見えた。
愛するヒーナがいた、すぐにでも駆け寄りたかったが男が一緒だ。
ヒーナの婚約者、フランシス・カーギル伯爵令息だ。
ふたりは婚約者同士だ、王子とはいえ間男の立場の俺が乱入しては外聞が悪い。
仕方なく様子を覗うことにした、ヒーナが害されるなら飛び出すつもりだ。
「非はキミにあるというのに婚約破棄を拒むとはどういうつもりだ!」
「だって困りますぅ、破棄したら慰謝料が発生するじゃないですかぁ。解消なら良いですよ。でも、フランもカッコイイしお金持ちだし悩んでるんですぅ」
なんと!俺との愛を結ぶために破棄したいと言ってなかったか?
王子の俺と両天秤にかけるなんて!そんな!
「キミは最低だな、その目は都合の良い世界しか映さないのかい?失礼する」
フランシスが肩を怒らせて去っていった。
「なによ。ちょっとお金持ちだからって。可愛い私と結婚できることに喜ぶべきだわ!やっぱり王子にしよう!ちょっと馬鹿だけど身分は申し分ないし、お金もそこそこあるでしょ」
鼻歌を奏でながらヒーナは校舎へと消えていく。
後頭部がガンガンする。凄いショックだ、最終的に俺が選ばれたがモヤモヤが晴れない。
「ヒーナ、俺はキミを選んで幸せになれるかい?」
やや薄曇りになった空は自分の心を反映したかのようだった。
水の滴る良い男だからか!?濡れたヒーナはとても煽情的で良かった、人目がなければ押し倒していたな。
それはともかく放課後デートが台無しになったぞ!
全部あのナディアが悪い!弁当を届ける簡単な仕事もこなせない無能が俺の嫁になるなど許すものか!
「くそ、大人しく水をかぶれば良いものを……」
城に戻ってから盛大なクシャミを連発して愚痴をたれていたら熱が出た。
おのれぇ!風邪などひいたことがないのにナディアのせいだ!
「目の前にいなくても忌々しい女だ」
グチュグチュと不快な音が鼻から聞こえる、喉からはピーピーと耳障りな高音がして眠れない。
「くっそ!ナディアのせいだ!ブフェックション!!」
寝込んで数日後、やっと学園に復帰できた。
俺の可愛いヒーナを探し園内を歩きまわった、さすがに病み上がりですぐ疲れてしまった。
丁度良い木陰をみつけて休むことにした。
初夏の爽やかな風が気持ち良くてつい転寝してしまう。
誰かの言い争う声にふと目が覚めた、いけない風邪をぶり返してしまうぞ。
頬を軽く叩いて起きた。
すると見覚えある人物が寝転んだ草陰から垣間見えた。
愛するヒーナがいた、すぐにでも駆け寄りたかったが男が一緒だ。
ヒーナの婚約者、フランシス・カーギル伯爵令息だ。
ふたりは婚約者同士だ、王子とはいえ間男の立場の俺が乱入しては外聞が悪い。
仕方なく様子を覗うことにした、ヒーナが害されるなら飛び出すつもりだ。
「非はキミにあるというのに婚約破棄を拒むとはどういうつもりだ!」
「だって困りますぅ、破棄したら慰謝料が発生するじゃないですかぁ。解消なら良いですよ。でも、フランもカッコイイしお金持ちだし悩んでるんですぅ」
なんと!俺との愛を結ぶために破棄したいと言ってなかったか?
王子の俺と両天秤にかけるなんて!そんな!
「キミは最低だな、その目は都合の良い世界しか映さないのかい?失礼する」
フランシスが肩を怒らせて去っていった。
「なによ。ちょっとお金持ちだからって。可愛い私と結婚できることに喜ぶべきだわ!やっぱり王子にしよう!ちょっと馬鹿だけど身分は申し分ないし、お金もそこそこあるでしょ」
鼻歌を奏でながらヒーナは校舎へと消えていく。
後頭部がガンガンする。凄いショックだ、最終的に俺が選ばれたがモヤモヤが晴れない。
「ヒーナ、俺はキミを選んで幸せになれるかい?」
やや薄曇りになった空は自分の心を反映したかのようだった。
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