転生したら、HEROになれるはず

緋咲 ツバメ

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育成

想定

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とりあえずギルドに行って、適当な依頼を探し、それを済ませば…きっとレーラの気も済むだろう。
レーラの様子は大分、息も整っていたが、それでも鍛練の疲れは見えていた。
依頼はよくある魔物の数が増えて、少し危ないので数を減らしてほしいという系統のモノであった。
多分、コボルト二人でも難なくこなせる依頼である。
但し、欲張りすぎると何が出てくるか分からないとも言える依頼の種類であった。
このコボルト二人に関してはむしろ慎重なタイプなので、その点は心配はない。
問題なのは疲れてないふりをして、強がろうとしてる………レーラの方だった。
目的地周辺に向かいながら、レーラには何度も念を押した。
レーラは最後の方、少し面倒くさそうに返事していた。
目的地に近づいて行くと、草の影や木の上からこちらへ明らかな敵意を放つのを感じた。
それに応じて、こちらも臨戦態勢に入り、相手は基本は三人に任せ、少し引いた位置で見守る事にした。
予想通りと言うか、それ以上に安心をして見ていられる戦い方であった。
もしかして、予想より力をつけてきてるのかもしれない。
明日からの依頼を少しレベル上げるかと思いながら、考えていたリョーはコボルトの大きな声に驚いた。
「深追いはダメです。今回の依頼はあくまでも駆除であり、敵の巣を見つけに行くなんて有り得ません。」
案の定、レーラは深追いしようとしているらしい。
コボルト二人は必死にレーラを止めようとしていた。
「そんなに行きたいなら、行かせてやれ。お前ら二人はオレとギルドへ戻るぞ。」
コボルト二人は困惑の表情を浮かべて、リョーを見ていた。
「聞こえなかったか?戻るぞ。それともお前らも命令を無視するか?」
コボルト二人は耳を後ろに倒し、レーラの方を気にしていた。
レーラは二人から少し先に進んでいたが、そのやりとりが耳に入り。
「ごめん、勝手な行動したわ。戻りましょう。」
レーラはコボルト二人の元へ戻ってきた。
口数少なく、4人でギルドへ戻り、報告を済ませた。
レーラは少し疲れた様子であったが、いつもの様にコボルト達を含め、食事に誘った。
レーラは申し訳なさそうにそれを断った。
コボルト二人と食事に行ったが、先程の件があり、少し元気がなかった。
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