転生したら、HEROになれるはず

反乱？

撒き餌

３人に他の心当たりを聞いてみたが、大勢居る為に搾り切れないとの事であった。
特にこれもいった手がかりとなる情報を得る事は出来なかったが、実情を知れただけでも良かった。
裏で暗躍してる男を捕まえれば、この反乱騒動は解決しそうであった。
その男の尻尾を捕まえる事が一番、厄介なんだが……。
「あっちの方の確認に行くか……。」
ルドラが掴んできた情報はもう一つあった。
その情報についてはクルルが試練と闘ってる間に大体は掴んでいた。
どうして、関わりたくないと思う相手と縁があるのだろう。
その男が最近、ある兵士と頻繁に会っているのも確認した。
その人物とルドラが調べてきた噂の男が同一人物である事も確認済みである。
ベナンと会っているという証拠はなかった。
村を出て、トラントへ向かいながら。
「食いついたみたいだな。」
リョーは前を向いたまま、呟いた。
ベナンについて、嗅ぎ回れば……もしかしたら、敵が動いてくれるかなって。
案の定、村からずっと後をつけて来る一団があった。
村から少し離れた所でその一団は襲ってきた。
姿を現した一団は賊崩れだろうなって感じであった。
そして、お決まりの様なセリフを口にした。
「お前ら、誰の依頼だ？命が惜しかったら、これ以上探ろうとかするな……いいな。」
前から思ってた事なんだが、相手に姿を見せて、こんな行為は愚行にしか過ぎないだろ。
どう見ても、大した情報は持ってないんだろうなって思いながら、ずっとこちらを見てるもう一つの視線を感じていた。
多分、コイツらはこちらの実力を調べる試金石なんだろうな。
手加減をしながら、倒すと視線の主は何処かへ消えてしまった。
ボスらしき男を捕まえ、聞いてみたが、やはり詳しい事は何も知らなかった。
ただ声を掛けられて、ベナンという男の事を聞き回るモノを村の外で襲えばいいと言われたらしい。
流石に怪しいので、断ろうとしたらしいが、目の前に差し出された袋のカネに目が眩んだらしい。
だから、その声を掛けてきた人物の事も知らないらしい。
これ以上、何も知らないのは間違いないだろう。
これで動いてくれたら、有難いのだが……。
とりあえずトラントヘ戻った。
やはりこちらの思惑通りに動いてくれるはずもなく、何も変わらぬまま、１日が過ぎようとしていた。
新しい情報がないか、調べる事にした。
だが、その選択は間違っていた。