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何も聞かずに断る訳にも行かず、とりあえず話だけを聞く事にした。
ベイルは嬉しそうに内容を話し始めたが、その内容は予想してたより、全く無理難題ではなかった。
頼みとはベイルの父親と会って欲しいとの内容であった。
断る理由もなく、了承すると、そのまま連れていかれた。
連れていかれた先は堅固な威圧感の溢れる門構えの屋敷であった。
しかも、ここは政都滞在用の屋敷らしく、本邸は別の地にあるらしい。
案内されるがまま、立派な一室へ通された。
そこでベイルは父親を呼んで来ると、席を外した。
しばらくすると、ドアが開き、立派な髭を生やした痩身の男性が入ってきた。
だが、見た目とは違い、その全身から発されるモノはまるでナイフを首筋にでも当てられたかの様な気がした。
立ち上がろうとしたが、それよりも早くその男性が言葉を発した。
「どうぞ、そのままで。」
その男性は目の前の椅子に腰掛けると、座位のままとは言え、頭を下げた。
だが、その意味が分からずに困惑してると。
「知らずとは言え、モナスでの無礼を許して欲しい。」
その言葉で覚えがなく、更に困っていると。
「急にこの様な事、言っても分からぬか。実はな……」
その続きの話に思わず言葉を失った。
フェルメールからの追っ手の中に何度か依頼されたこの家のメンバーが居たらしい。
そして、ベイルの家はこの国の暗部を代々継いでいる家系らしい。
何度か失敗した時に家長であったベイルの父が報酬に見合わないと、手を引いたらしい。
もし、その判断が無ければ、もしかしたらミナリスでも命を狙われていたかもしれないと考えると、背中がゾクゾクとしていた。
だが、ベイルの父も手を引いて、良かったと思ったらしい。
反乱軍の情報は掴んでいたが、下手を動けば、国の混乱を拡大化させる危険性があったので簡単には動けなかったらしい。
その点でも感謝してるとの事であった。
「あっ、まだ名乗ってなかったな。ベイルの父でオーウェンだ。」
オーウェンは手を差し出し、握手を求めてきた。
だが、隣にいた虎丸がとんでもない一言を言った。
「ねぇ、もしかして…握手して、その件終わりにしようとしてる?」
虎丸の口を塞ごうとしたが、既に遅かった。
オーウェンの表情が少し強ばった。
「…そんなつもりはないが………では、どうすればいい?」
虎丸は無邪気な笑顔で。
「そうだな………じゃあ、こういうのはどう?」
虎丸の口から出たのは意外な提案であった。
だが、その提案は更にオーウェンの表情を険しくするには充分であった。
「それは……余りにも過剰な要求では?……リョー殿はどうお考えに?」
急にこちらに振られたが、虎丸の提案を飲ませる言葉は何となく思いついていた。
「確かに過剰な要求かもしれませんね。」
その言葉に少しオーウェンは安心していた。
「ちゃんと分かってくれておるよな。」
「しかし、それはこの国に来たばかりの立場であればの話です。」
その言葉にオーウェンは鋭い眼光をこちらに向けた。
「イグランド候の次期当主が狙われたのに、それに対して動かぬと?」
その言葉と同時にドアは開き。
「親父の負けだよ。確かに言う通り、イグランド候を暗殺されかけて、何もしなかったら、当家の立場がない。同じ次期当主として、約束する………今後、万が一サガン家と何かあれば、当家は無条件でそなたにつく。」
だが、その言葉にオーウェンはベイルを睨みつけた。
一瞬、たじろぎかけたが、ベイルは目を逸らさずにオーウェンを真っ直ぐ見た後、視線を別の所に向け。
「………当主様もそれで宜しいですか?」
ベイルの視線の先には知らぬ間に立っていた小柄な老父が。
「まぁ、サガンに身の程を教えてやるのも良いな。それにその男と縁を繋いでおくのは損ではないな。」
オーウェンはその言葉に溜め息をつきながら。
「そう仰るなら、その条件は飲む。それで水に流して貰えるのだな。」
再び、オーウェンはリョーの方に手を出して来た。
リョーはその手を両手で掴み、握手を交わした。
ベイルは嬉しそうに内容を話し始めたが、その内容は予想してたより、全く無理難題ではなかった。
頼みとはベイルの父親と会って欲しいとの内容であった。
断る理由もなく、了承すると、そのまま連れていかれた。
連れていかれた先は堅固な威圧感の溢れる門構えの屋敷であった。
しかも、ここは政都滞在用の屋敷らしく、本邸は別の地にあるらしい。
案内されるがまま、立派な一室へ通された。
そこでベイルは父親を呼んで来ると、席を外した。
しばらくすると、ドアが開き、立派な髭を生やした痩身の男性が入ってきた。
だが、見た目とは違い、その全身から発されるモノはまるでナイフを首筋にでも当てられたかの様な気がした。
立ち上がろうとしたが、それよりも早くその男性が言葉を発した。
「どうぞ、そのままで。」
その男性は目の前の椅子に腰掛けると、座位のままとは言え、頭を下げた。
だが、その意味が分からずに困惑してると。
「知らずとは言え、モナスでの無礼を許して欲しい。」
その言葉で覚えがなく、更に困っていると。
「急にこの様な事、言っても分からぬか。実はな……」
その続きの話に思わず言葉を失った。
フェルメールからの追っ手の中に何度か依頼されたこの家のメンバーが居たらしい。
そして、ベイルの家はこの国の暗部を代々継いでいる家系らしい。
何度か失敗した時に家長であったベイルの父が報酬に見合わないと、手を引いたらしい。
もし、その判断が無ければ、もしかしたらミナリスでも命を狙われていたかもしれないと考えると、背中がゾクゾクとしていた。
だが、ベイルの父も手を引いて、良かったと思ったらしい。
反乱軍の情報は掴んでいたが、下手を動けば、国の混乱を拡大化させる危険性があったので簡単には動けなかったらしい。
その点でも感謝してるとの事であった。
「あっ、まだ名乗ってなかったな。ベイルの父でオーウェンだ。」
オーウェンは手を差し出し、握手を求めてきた。
だが、隣にいた虎丸がとんでもない一言を言った。
「ねぇ、もしかして…握手して、その件終わりにしようとしてる?」
虎丸の口を塞ごうとしたが、既に遅かった。
オーウェンの表情が少し強ばった。
「…そんなつもりはないが………では、どうすればいい?」
虎丸は無邪気な笑顔で。
「そうだな………じゃあ、こういうのはどう?」
虎丸の口から出たのは意外な提案であった。
だが、その提案は更にオーウェンの表情を険しくするには充分であった。
「それは……余りにも過剰な要求では?……リョー殿はどうお考えに?」
急にこちらに振られたが、虎丸の提案を飲ませる言葉は何となく思いついていた。
「確かに過剰な要求かもしれませんね。」
その言葉に少しオーウェンは安心していた。
「ちゃんと分かってくれておるよな。」
「しかし、それはこの国に来たばかりの立場であればの話です。」
その言葉にオーウェンは鋭い眼光をこちらに向けた。
「イグランド候の次期当主が狙われたのに、それに対して動かぬと?」
その言葉と同時にドアは開き。
「親父の負けだよ。確かに言う通り、イグランド候を暗殺されかけて、何もしなかったら、当家の立場がない。同じ次期当主として、約束する………今後、万が一サガン家と何かあれば、当家は無条件でそなたにつく。」
だが、その言葉にオーウェンはベイルを睨みつけた。
一瞬、たじろぎかけたが、ベイルは目を逸らさずにオーウェンを真っ直ぐ見た後、視線を別の所に向け。
「………当主様もそれで宜しいですか?」
ベイルの視線の先には知らぬ間に立っていた小柄な老父が。
「まぁ、サガンに身の程を教えてやるのも良いな。それにその男と縁を繋いでおくのは損ではないな。」
オーウェンはその言葉に溜め息をつきながら。
「そう仰るなら、その条件は飲む。それで水に流して貰えるのだな。」
再び、オーウェンはリョーの方に手を出して来た。
リョーはその手を両手で掴み、握手を交わした。
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