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新世代
叙勲
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今回の戦の論功行賞が正式に発表された、領地配分に関しては、意外な事に戦功を称えられ新たな獲得地の全ては伯爵領に組み込まれた。完全に最前線の運営と防衛を押し付けられた形であった、抗議したくとも没収ならともかく、非常に厄介なところを突いてきたような形であった。
自らも本隊の指揮を執りながら戦功著しき者に気前よく報酬を分配する王、そういった宣伝効果を狙った側面も多分にあった。
戦功を認められ騎士叙勲を受けたアストリッドとゲルトラウデにしても、家を継ぐ形での女性の叙勲は稀にあったが、戦功による叙勲は極めて稀であったため、今回の戦で戦功を上げながら領土の分配に与らなかった、テオドールへの配慮からその愛人を叙勲し機嫌を取ったという噂を招いていた、もはや悪名に関しては慣れ切っていたのでどうにでもなれといった、投げやり気味の気分であった。
それでもバランスが悪いことから準男爵家から男爵家への昇格もなされ叙勲を受けていた、貴族の中には始めてテオドールの姿を見る者もおり、噂で語られる姿とのあまりの乖離に思わず失笑を漏らす者も多々いた。
伯爵邸で行われた内々の祝いでは二人ともかなり上機嫌であった、ゲルトラウデにすれば元々奴隷の子として、まっとうに認知もして貰えなかった自分が正式に騎士叙勲を受ける事となったのは考えられないような僥倖であった、しかも元の家名など忌まわしく名乗りたくもないと思っていた所をキルマイヤーの家名を名乗ることを許されたのも彼女の気分を高揚させる一旦となっていた。
アストリッドとしても、特に伯爵旗下の兵達から惜しみない称賛を受けていた、カディス攻略戦において彼女の働きは目を見張るものがあり、その働きに命を救われた者も多数いた、戦闘に関してだけは極めて頼りになるだけに、何故もう少し平常時にまともではないのだろうか?そんな事を考えさせられてしまう。
騎士叙勲にはヨナタンなどは若干だが嫉妬めいた感情もわいていた、騎士家に生まれながら三男であり、家を継げなかった自分にとって騎士叙勲は夢でもあったからである。その夢を手にした者を見ると、諦めたはずの想いが少しまた頭をもたげてくるのを感じる。
村人達はよく理解できていなかったが、とにかく騎士叙勲+男爵昇格でとにかくめでたいと言って喜んでいた。
「イゾルデ様ちょっとお聞きしたいのですがよろしいでしょうか?」
アラベラがイゾルデを捕まえてなにやら聞き出そうとし始めていた。
「ん?何かな?」
「男爵家に昇進されると、どんないいことがあるんでしょうか?みなよく分からないみたいでちょっとお聞きしたくなったんですよ」
アラベラについてきた村人達も頷き同意を示す、みなで色々話していたのだが、誰もよく分かっていないという結論しか出ず、分かりそうな人物に聞くのがいいのであろうが、聞きづらい、そういう時愛想のいいアラベラはなにかと重宝した。
「ああ、特にいい事はないな」
キッパリと言い切るイゾルデに『ないのかよ!』と皆が心中でつっ込みを入れたが、拍子抜けしたような皆の表情を見ながら、続けた。
「まず爵位の上下で王家からの報酬が決まるのだが、それはあくまで宮廷貴族のケースであって、領地を持つ諸侯貴族の場合、爵位の上下は名誉以外の意味はないな」
あきらかに皆の顔につまらなそうな失望感が浮かんだ、もっといいことがあるのかと期待していただけに拍子抜けしてしまった感じであった。
「じゃあ、ゲルトラウデなんかも名誉だけなのかな?」
興味本位から出たであろう質問に対し、少し笑みを浮かべながら否定する。
「いや、それは意味があるぞ、王様から騎士叙勲を受ける場合、王様の直接の家来になるという事なので直接王様から給金が支給される、だから定額の支給が騎士称号を剥奪されない限り一生貰える事になるな」
おお、スゲーと、あちこちで声が上がるが、その金額が微々たるもので、その金額だけでは一家を養なうなど到底困難なことであることまでは夢がなさすぎるので言わなかった。
「じゃあ、あの二人の子供なんかも継ぐ形で騎士としてやっていけるのか、いいなぁ」
「いや、それはない、騎士叙勲には二通りあってな、一つは世襲騎士、一つは一代騎士だ、世襲騎士は基本的に長子などの継承者へと継承されていく、しかし一代騎士はその叙勲を受けた人物のみしか騎士を名乗れないんだ、もっともさらに手柄を立てる事によって世襲騎士として認められるケースも稀にはあるがな」
「世知辛ぇ」などの声があちこちでおきるが、世襲騎士の家でもエレーナの実家などは極めて困窮しており、名門貴族であったイゾルデの家でも家を継げない三女の扱いなどかなり微妙なものであった。ほんとうに世知辛い、そう思わずにはいられなかった。
「ってことは傭兵から、領主貴族になったジギスムント様ってどんな感じなんだろう?」
「奇跡だな」
言い切れた、そんな超がつくレアケースなど参考にまったくならず、真似をしようとしても100%失敗することが目に見えていた、もし仮に成功するとしたらいくつもの奇跡が連続でおこってそれによって初めて成立するであろうことであった。それにしても、この3代はどいつもこいつも奇跡的な戦果を挙げる、今後なにをやらかすのか非常に楽しみでもあり、吟遊詩人の語る英雄譚を特等席で眺める事が出来る幸せを感じずにはいられなかった。
微妙に重い空気だった、ヒルデガルドの私室にて、パーティーを終えたユリアーヌスとヒルデガルドとゲルトラウデが三人で軽く杯を重ねていた。
「まずは、叙勲おめでとう」
「ありがとうございます」
ゲルトラウデには二人の真意が読めていなかった、『愛妾である』と宣言した事に起因しているのであろうかとは思っていたが、彼女は自分の潔白を知っていた。それとも疑っているのであろうか?そんな事を考えていた。
「身の振り方って人によって多い人もいるし、ほとんどない人もいると思うのよね、あなたの場合、テオドールの愛人、王様の愛人、いい人を夫に迎える、どこかに輿入れする、このあたりが無難なところであるけど、どうする?遠慮はいらないわよ、どの選択肢でも応援する事を誓ってもいいわよ」
ストレートに聞いてきた、選択肢としては、どの選択肢でも一般的に見てかなりいい条件と言えたはずである、特に王様の愛人なんて望んでも叶わないルートであると言えた。しかし彼女には王族というものに父エンゲルベルトの影響からどうしても胡散臭い気がしていた。実質一択であったが、二人の手前即答できないでいるというのが本心であった。
「テオドールってことかしら?私達に遠慮する必要はないわよ、それにね戦場までついていくあなたが側にいれば余所で変な女に引っ掛かる可能性もなくなるでしょ、どっかの戦場に行くたびに戦利品っていって女を拾ってこられたらたまったもんじゃないのよね」
半分以上本心であった、そして、最善策が厳しいとなると次善策で行くのがベストであろうとの判断であった、ゲルトラウデは公平な観点で見て可愛らしい容貌をしていたが、村で一番か?と問われれば皆、否と回答するであろう。
直接見たわけではないが、伽の相手として村長から提供されそうになった女性はたぶん機嫌を損ねないようにするための、村一番の美女だったのであろう、そういう相手を提供され、気に入って持ち帰るような事が起きる可能性は十分に考えられた。そうなるくらいなら、戦地などでは、彼女に相手をさせた方が全然ましであろう、本人も満更ではない事は傍目にも分っていた。
「私は以前兵士達の・・・」
「知ってる、それでもいいって言ってるのよ、テオドール見てればあんたのこと気に入ってるのバレバレよね、私やユリアーヌスに気を遣ってるんでしょうけどね、それでいて結構なんかあると余所の女に色目を遣うんだからさぁ」
ゲルトラウデの言葉を途中で遮り、冗談っぽい内容に切り替える事で無理やり話題を曲げていた。もっともテオドールがこの話を聞いたら言い訳じみた感想もあったろう、禁欲的な生活が続けばどうしても女性を目で追ってしまうような側面が顔を出す事もあった、そこまで聖人君子のようにはいられないという、至極人間的な理由からではあるので、二人も本気で責めるつもりなどは皆無であったのだが。
「まあ、王都にいるうちにちょっと考えてごらんなさい、無理強いする気はないからね」
この晩はこれでお開きとなったが、翌日朝食が済むと「戦略について話があります」とテオドールを私室に誘い込みそのままベットに押し倒してしまった。彼女なりの最善最速の力押しの策だった、跳ね返すこともできたがテオドールもそこまで熱心に来られると組み敷かれるままに最後まで関係を持ってしまっていた。
事の顛末は女の勘ですぐに二人も察知し『やっぱりあいつは油断も隙もあったもんじゃねぇ』と、その速攻に少し呆れいた。。
自らも本隊の指揮を執りながら戦功著しき者に気前よく報酬を分配する王、そういった宣伝効果を狙った側面も多分にあった。
戦功を認められ騎士叙勲を受けたアストリッドとゲルトラウデにしても、家を継ぐ形での女性の叙勲は稀にあったが、戦功による叙勲は極めて稀であったため、今回の戦で戦功を上げながら領土の分配に与らなかった、テオドールへの配慮からその愛人を叙勲し機嫌を取ったという噂を招いていた、もはや悪名に関しては慣れ切っていたのでどうにでもなれといった、投げやり気味の気分であった。
それでもバランスが悪いことから準男爵家から男爵家への昇格もなされ叙勲を受けていた、貴族の中には始めてテオドールの姿を見る者もおり、噂で語られる姿とのあまりの乖離に思わず失笑を漏らす者も多々いた。
伯爵邸で行われた内々の祝いでは二人ともかなり上機嫌であった、ゲルトラウデにすれば元々奴隷の子として、まっとうに認知もして貰えなかった自分が正式に騎士叙勲を受ける事となったのは考えられないような僥倖であった、しかも元の家名など忌まわしく名乗りたくもないと思っていた所をキルマイヤーの家名を名乗ることを許されたのも彼女の気分を高揚させる一旦となっていた。
アストリッドとしても、特に伯爵旗下の兵達から惜しみない称賛を受けていた、カディス攻略戦において彼女の働きは目を見張るものがあり、その働きに命を救われた者も多数いた、戦闘に関してだけは極めて頼りになるだけに、何故もう少し平常時にまともではないのだろうか?そんな事を考えさせられてしまう。
騎士叙勲にはヨナタンなどは若干だが嫉妬めいた感情もわいていた、騎士家に生まれながら三男であり、家を継げなかった自分にとって騎士叙勲は夢でもあったからである。その夢を手にした者を見ると、諦めたはずの想いが少しまた頭をもたげてくるのを感じる。
村人達はよく理解できていなかったが、とにかく騎士叙勲+男爵昇格でとにかくめでたいと言って喜んでいた。
「イゾルデ様ちょっとお聞きしたいのですがよろしいでしょうか?」
アラベラがイゾルデを捕まえてなにやら聞き出そうとし始めていた。
「ん?何かな?」
「男爵家に昇進されると、どんないいことがあるんでしょうか?みなよく分からないみたいでちょっとお聞きしたくなったんですよ」
アラベラについてきた村人達も頷き同意を示す、みなで色々話していたのだが、誰もよく分かっていないという結論しか出ず、分かりそうな人物に聞くのがいいのであろうが、聞きづらい、そういう時愛想のいいアラベラはなにかと重宝した。
「ああ、特にいい事はないな」
キッパリと言い切るイゾルデに『ないのかよ!』と皆が心中でつっ込みを入れたが、拍子抜けしたような皆の表情を見ながら、続けた。
「まず爵位の上下で王家からの報酬が決まるのだが、それはあくまで宮廷貴族のケースであって、領地を持つ諸侯貴族の場合、爵位の上下は名誉以外の意味はないな」
あきらかに皆の顔につまらなそうな失望感が浮かんだ、もっといいことがあるのかと期待していただけに拍子抜けしてしまった感じであった。
「じゃあ、ゲルトラウデなんかも名誉だけなのかな?」
興味本位から出たであろう質問に対し、少し笑みを浮かべながら否定する。
「いや、それは意味があるぞ、王様から騎士叙勲を受ける場合、王様の直接の家来になるという事なので直接王様から給金が支給される、だから定額の支給が騎士称号を剥奪されない限り一生貰える事になるな」
おお、スゲーと、あちこちで声が上がるが、その金額が微々たるもので、その金額だけでは一家を養なうなど到底困難なことであることまでは夢がなさすぎるので言わなかった。
「じゃあ、あの二人の子供なんかも継ぐ形で騎士としてやっていけるのか、いいなぁ」
「いや、それはない、騎士叙勲には二通りあってな、一つは世襲騎士、一つは一代騎士だ、世襲騎士は基本的に長子などの継承者へと継承されていく、しかし一代騎士はその叙勲を受けた人物のみしか騎士を名乗れないんだ、もっともさらに手柄を立てる事によって世襲騎士として認められるケースも稀にはあるがな」
「世知辛ぇ」などの声があちこちでおきるが、世襲騎士の家でもエレーナの実家などは極めて困窮しており、名門貴族であったイゾルデの家でも家を継げない三女の扱いなどかなり微妙なものであった。ほんとうに世知辛い、そう思わずにはいられなかった。
「ってことは傭兵から、領主貴族になったジギスムント様ってどんな感じなんだろう?」
「奇跡だな」
言い切れた、そんな超がつくレアケースなど参考にまったくならず、真似をしようとしても100%失敗することが目に見えていた、もし仮に成功するとしたらいくつもの奇跡が連続でおこってそれによって初めて成立するであろうことであった。それにしても、この3代はどいつもこいつも奇跡的な戦果を挙げる、今後なにをやらかすのか非常に楽しみでもあり、吟遊詩人の語る英雄譚を特等席で眺める事が出来る幸せを感じずにはいられなかった。
微妙に重い空気だった、ヒルデガルドの私室にて、パーティーを終えたユリアーヌスとヒルデガルドとゲルトラウデが三人で軽く杯を重ねていた。
「まずは、叙勲おめでとう」
「ありがとうございます」
ゲルトラウデには二人の真意が読めていなかった、『愛妾である』と宣言した事に起因しているのであろうかとは思っていたが、彼女は自分の潔白を知っていた。それとも疑っているのであろうか?そんな事を考えていた。
「身の振り方って人によって多い人もいるし、ほとんどない人もいると思うのよね、あなたの場合、テオドールの愛人、王様の愛人、いい人を夫に迎える、どこかに輿入れする、このあたりが無難なところであるけど、どうする?遠慮はいらないわよ、どの選択肢でも応援する事を誓ってもいいわよ」
ストレートに聞いてきた、選択肢としては、どの選択肢でも一般的に見てかなりいい条件と言えたはずである、特に王様の愛人なんて望んでも叶わないルートであると言えた。しかし彼女には王族というものに父エンゲルベルトの影響からどうしても胡散臭い気がしていた。実質一択であったが、二人の手前即答できないでいるというのが本心であった。
「テオドールってことかしら?私達に遠慮する必要はないわよ、それにね戦場までついていくあなたが側にいれば余所で変な女に引っ掛かる可能性もなくなるでしょ、どっかの戦場に行くたびに戦利品っていって女を拾ってこられたらたまったもんじゃないのよね」
半分以上本心であった、そして、最善策が厳しいとなると次善策で行くのがベストであろうとの判断であった、ゲルトラウデは公平な観点で見て可愛らしい容貌をしていたが、村で一番か?と問われれば皆、否と回答するであろう。
直接見たわけではないが、伽の相手として村長から提供されそうになった女性はたぶん機嫌を損ねないようにするための、村一番の美女だったのであろう、そういう相手を提供され、気に入って持ち帰るような事が起きる可能性は十分に考えられた。そうなるくらいなら、戦地などでは、彼女に相手をさせた方が全然ましであろう、本人も満更ではない事は傍目にも分っていた。
「私は以前兵士達の・・・」
「知ってる、それでもいいって言ってるのよ、テオドール見てればあんたのこと気に入ってるのバレバレよね、私やユリアーヌスに気を遣ってるんでしょうけどね、それでいて結構なんかあると余所の女に色目を遣うんだからさぁ」
ゲルトラウデの言葉を途中で遮り、冗談っぽい内容に切り替える事で無理やり話題を曲げていた。もっともテオドールがこの話を聞いたら言い訳じみた感想もあったろう、禁欲的な生活が続けばどうしても女性を目で追ってしまうような側面が顔を出す事もあった、そこまで聖人君子のようにはいられないという、至極人間的な理由からではあるので、二人も本気で責めるつもりなどは皆無であったのだが。
「まあ、王都にいるうちにちょっと考えてごらんなさい、無理強いする気はないからね」
この晩はこれでお開きとなったが、翌日朝食が済むと「戦略について話があります」とテオドールを私室に誘い込みそのままベットに押し倒してしまった。彼女なりの最善最速の力押しの策だった、跳ね返すこともできたがテオドールもそこまで熱心に来られると組み敷かれるままに最後まで関係を持ってしまっていた。
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