モブな転移勇者♂がもらった剣にはチートな史上最強元魔王♀が封印されている

光命

文字の大きさ
67 / 136

第66話 ゾルダの異変 ~アグリサイド~

しおりを挟む
「次は……
 ヘルハウンドの群れだそうだ。
 作物が食い荒らされるらしい」

ギルドからの情報に目を通し、ゾルダたちに伝える。

「っ……
 なんだ犬っころか。
 そう大したことないのぅ」

なんだか一瞬ゾルダが顔を歪めた気がしたけど……
もう一回確認すると、いつものゾルダの顔だった。
見間違いだろうか……
マリーもいつも通りベッタリで特に何かある感じはしていないようだ。
俺の勘違いならいいんだけどね。

その後、俺たちはヘルハウンドがいると思われる森へと足を運んだ。
ゾルダの魔力探知を頼りに群れの位置を把握する。

「群れが分散し始めたようじゃ。
 ワシらを囲って追い詰める気かのぅ」

「それなら、俺たちはどうする?
 俺たちも散らばって、それぞれ個別に戦っていくか?」

囲われて一度に相手するより、個々を倒す方がよっぽど安全だ。
そうゾルダに提案はしたものの……

「いや、ワザとワシらを囲わせる。
 一斉に襲い掛かってきたところで、ワシが一網打尽にしてくれるわ」

と言って一向に俺の話を聞かない。
輪をかけて

「素晴らしい作戦ですわ。
 さすがねえさま」

とマリーがゾルダを後押しするから余計にだ。

ただ俺はちょっと気になっていた。
さっきのローパーの時もそうだし、スパイダーの時もそうだ。
なんかゾルダの気持ちが上ずるというか力み過ぎというか……
いつも以上にパワーが出ている気がして、心配になる。
ザコと言う割には火力がデカいのである。
二日酔いの所為とかならいいんだけど……

「犬っころたちがだいぶ範囲を狭めてきたのぅ
 こちらを追い詰めておるつもりじゃろうが……」

ゾルダはニヤニヤしながら、ヘルハウンドの気配を追っている。
あの顔を見ていると、普段と変わらない。
俺の取り越し苦労で済むならいいんだけど……

そうこうするうちに、ヘルハウンドの群れが俺たちを周りにわんさかと集まり始めた。
八方塞がりの状態に取り囲んできた。

「ゾルダ、大丈夫か?
 逃げる隙間もないぐらい囲まれちゃったけど……」

「案ずるな。
 問題ないのぅ。
 犬っころたち、追い詰められていることも知らずにのこのこと出てきおった」

ゾルダはそう言うとより一層笑顔になっていく。

「さてと、そろそろ頃合いかのぅ。
 これで全部のようじゃな」

ヘルハウンドの群れがすべて現れたところで、ゾルダがしかけていく。

闇の雷ダークネスサンダー

空が瞬く間に暗くなり、真っ黒い雲に覆われる。
そこから稲光が無数にヘルハウンドの群れに落ちてくる。

「キャン……」

あちこちでヘルハウンドの悲鳴に近い鳴き声が聞こえてくる。
そしてあっという間に黒焦げである。

「相変わらずエグい力……」

ゾルダの力はどれだけ強いのかと思う。
これだけ多くのヘルハウンド相手でもなんと言うこともないのだから。

「ふぅ……
 これで終わりかのぅ……」

今まで見たこともないような大きなため息をするゾルダ。

「なぁ、ゾルダ。
 ちょっと無理し過ぎじゃないか?」

「ねえさま!
 なんだかとてもお疲れのようです」

マリーもさすがにわかったのか心配そうに見ている。

「大丈夫じゃ!
 まだ少しだけ酒が残っているだけじゃ。
 そう心配することではない……」

捲し立てて話すゾルダだが、いつものような余裕の笑顔が少ないような気がした。

「次が最後じゃな。
 行くぞ」

そう言うとゾルダは次の場所に向かい始めた。
俺はマリーに小声で

「次は俺たちで倒そう」

と伝えた。

「ええ。明らかにねえさまはおかしいですわ。
 無理をなさらないように、マリーでなんとかしますわ」

マリーもゾルダを気遣って、次は率先して行くことを決意しているようだった。

「次はどこじゃ。
 何が相手じゃ」

ゾルダは何故かイラつき始めていた。
たぶん思うように体が動かないのだろう。

「次はラドンだな。
 今度は俺とマリーで……」

と言い始めたところで、ゾルダが険しい顔でこちらを向いた。

「ワシがやるから手を出すな。
 わかったか、おぬし。
 マリーもじゃぞ」

その気迫に俺とマリーは圧倒されて何も言い返せなかった。

しばらく歩くとラドンが生息する森へと到着した。
果樹が群生する森で独特の甘い匂いが漂っていた。

ここまで歩いてきて、ゾルダの様子が明らかにおかしくなっている。
息は荒く、顔色も悪い。
汗も大量に出ている。
これでは戦うのは厳しいだろうとゾルダに聞くものの

「何度言わせるのじゃ。
 ワシがやると言ったらやるのじゃ」

と頑なだった。
何をそんなに拘っているのか、俺にはわからなかった。

少しでも負担をかけないようにと、ゾルダの替わりにマリーが気配探知を行っていた。
早く終わらせようと思い、全力で探してもらった。
そして、ラドンがいる林の奥に到達した。

「キシャーーーー」

ラドンもローパーと似つかわしくも感じるうにゃうにゃした頭が無数にある蛇だった。
マリーはそれを見て顔が青ざめていた。
ただ、ゾルダの様子がおかしいことがわかっていたので、気丈に振る舞っていた。

「ね……ねえさまが……もし何かあったら……マリーがや……やりますわ」

そのラドンを目の前にゾルダは

「ふぅ…………」

大きなため息をついた。

「お前が最後じゃな。
 ワシを楽しませてくれよ」

言葉はいつも通りに余裕がある口ぶりだったが……
肩で息をしている状態だった。

闇の……ブラック……フレイム

黒炎をラドンに向かって放つゾルダ。
しかし、いつもより力がない。
なんとかラドンに当たるも、致命傷を負わせるほどではなかった。

「ちぃっ……
 効かんかのぅ……」

その後もいくつかブラックフレイムを放つが、状況は変わらなかった。

「やはりいつもねえさまではないですわ」

マリーはそう言うとゾルダの前に入り

「ねえさま!
 あとはマリーに任せてくださいますか。
 いいえ、任せてください」

意を決した言葉をゾルダに言うとラドンに立ち向かっていた。

「……悪いのぅ……」

力の無い声のゾルダが一言言うと、すっと剣の中に入っていった。
心配で振り返るマリーだが、ラドンも襲い掛かってきたため、そちらに集中し始めた。

「ねえさまと約束したんだから、マリーは絶対にお前を倒す。
 そんなうにゃうにゃなんか気持ち悪くないんだから」

数多の頭がひっきりなしに襲い掛かってくるが、マリーも魔法で応戦する。

「フレイムストーム!」

炎の渦がラドンの頭に当たっては燃えていく。
しかしラドンはひるまずに無数の頭で噛みつきにくるのだった。

「もういい加減にしていただきたいわ」

たぶんいつものマリーならもっと楽に仕留めることが出来たのだろうが……
やっぱり苦手な相手だけに苦戦を強いられていた。
それでも、元四天王である。

「ねえさまの技、使わせていただきますわ。
 闇の炎ブラックフレイム!」

最後はゾルダ譲りの貫禄のある一発でラドンを倒すことが出来た。
そしてホッと一息をついたマリーだったが、慌てて俺のところに寄ってきた。

「ねえさまは?
 どこに行きましたの?」

「どうやら剣に入ったみたいだけど……
 あまり反応がないんだ」

俺はマリーが戦っている間、なんとか剣の中のゾルダに話しかけてみていた。

「ゾルダ!
 大丈夫か?」

「……あ……案ずるな」

かすかに反応があったものの、その後は反応がなくなっていた。

「ねえさまはどうなってしまうの?」

マリーは心配そうに剣を眺めていた。

「俺にもわからない……
 ただ、最後に『案ずるな』と言っていたことを信じるしかないかな」

ゾルダのことは心配ではあるものの、打つ手が見つからない。
まずはゆっくりと休ませてあげるしかないのかもしれない。

「いったん、討伐は終わったし、街に戻ろう」

ゾルダが入った剣を大事に抱えるマリーとともに街への帰路に向かった。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

神々の間では異世界転移がブームらしいです。

はぐれメタボ
ファンタジー
第1部《漆黒の少女》 楠木 優香は神様によって異世界に送られる事になった。 理由は『最近流行ってるから』 数々のチートを手にした優香は、ユウと名を変えて、薬師兼冒険者として異世界で生きる事を決める。 優しくて単純な少女の異世界冒険譚。 第2部 《精霊の紋章》 ユウの冒険の裏で、田舎の少年エリオは多くの仲間と共に、世界の命運を掛けた戦いに身を投じて行く事になる。 それは、英雄に憧れた少年の英雄譚。 第3部 《交錯する戦場》 各国が手を結び結成された人類連合と邪神を奉じる魔王に率いられた魔族軍による戦争が始まった。 人間と魔族、様々な意思と策謀が交錯する群像劇。 第4部 《新たなる神話》 戦争が終結し、邪神の討伐を残すのみとなった。 連合からの依頼を受けたユウは、援軍を率いて勇者の後を追い邪神の神殿を目指す。 それは、この世界で最も新しい神話。

転生したら『塔』の主になった。ポイントでガチャ回してフロア増やしたら、いつの間にか世界最強のダンジョンになってた

季未
ファンタジー
【書き溜めがなくなるまで高頻度更新!♡٩( 'ω' )و】 気がつくとダンジョンコア(石)になっていた。 手持ちの資源はわずか。迫りくる野生の魔物やコアを狙う冒険者たち。 頼れるのは怪しげな「魔物ガチャ」だけ!? 傷ついた少女・リナを保護したことをきっかけにダンジョンは急速に進化を始める。 罠を張り巡らせた塔を建築し、資源を集め、強力な魔物をガチャで召喚! 人間と魔族、どこの勢力にも属さない独立した「最強のダンジョン」が今、産声を上げる!

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

異世界でぼっち生活をしてたら幼女×2を拾ったので養うことにした【改稿版】

きたーの(旧名:せんせい)
ファンタジー
自身のクラスが勇者召喚として呼ばれたのに乗り遅れてお亡くなりになってしまった主人公。 その瞬間を偶然にも神が見ていたことでほぼ不老不死に近い能力を貰い異世界へ! 約2万年の時を、ぼっちで過ごしていたある日、いつも通り森を闊歩していると2人の子供(幼女)に遭遇し、そこから主人公の物語が始まって行く……。 ――― 当作品は過去作品の改稿版です。情景描写等を厚くしております。 なお、投稿規約に基づき既存作品に関しては非公開としておりますためご理解のほどよろしくお願いいたします。

真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます

難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』" ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。 社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー…… ……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!? ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。 「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」 「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族! 「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」 かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、 竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。 「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」 人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、 やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。 ——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、 「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。 世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、 最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕! ※小説家になろう様にも掲載しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

元構造解析研究者の異世界冒険譚

犬社護
ファンタジー
主人公は持水薫、女30歳、独身。趣味はあらゆる物質の立体構造を調べ眺めること、構造解析研究者であったが、地震で後輩を庇い命を落とす。魂となった彼女は女神と出会い、話をした結果、後輩を助けたこともあってスキル2つを持ってすぐに転生することになった。転生先は、地球からはるか遠く離れた惑星ガーランド、エルディア王国のある貴族の娘であった。前世の記憶を持ったまま、持水薫改めシャーロット・エルバランは誕生した。転生の際に選んだスキルは『構造解析』と『構造編集』。2つのスキルと持ち前の知能の高さを生かし、順調な異世界生活を送っていたが、とある女の子と出会った事で、人生が激変することになる。 果たして、シャーロットは新たな人生を生き抜くことが出来るのだろうか? ………………… 7歳序盤まではほのぼのとした話が続きますが、7歳中盤から未開の地へ転移されます。転移以降、物語はスローペースで進んでいきます。読者によっては、早くこの先を知りたいのに、話が進まないよと思う方もおられるかもしれません。のんびりした気持ちで読んで頂けると嬉しいです。 ………………… 主人公シャーロットは、チートスキルを持っていますが、最弱スタートです。

処理中です...