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不運
俺は、何をしたいのだろうか?
勤めている会社を後にして、駅に向かいながら考える。
幼い頃、無邪気に「立派な大人になりたい」と考えていた時を思い出す。
あの時は何も知らなかった、大人になる事がどういう事なのか、働く両親を見てお金を自由に使えて、好きな物を買う事ができるのが大人だと思っていたのだ。
なんと愚かだっただろうか、電車の窓で今の自分を見て思う
(なんてヒドイ顔だ)
ストレスからか顔はやつれていき、睡眠不足の為に目の下には隈が浮かぶ、これがかつて自分がなりたいと思った「立派な大人」なのだろうか、時間は既に0時を回った。
(家まであと少しだ)
家に着き、睡眠を取れば、また地獄の一日が始まる。
そう思っていた。
(なんだあれは・・・?)
帰り道の途中、公園のベンチに座ったり、立ったり忙しなく動き回る人影がある。
(声、掛けた方がいいだろうか)
俺は、まだ困っている人を放置する程腐った人間ではない、よく見れば女性の様だし尚更だ。
「すいません、何かお困りですか?」
俺は勇気を出し声を掛けた。女性はビクッとしたと思ったら、そのまま逃げるように走って行こうとした。
「待って!」
俺は何も考えず女性の手を掴んでしまった。その瞬間、最近のニュースを思い出した。
(これじゃ俺は不審者そのものじゃないか!)
直ぐに手を離そうとしたが、もう遅かった。
「キャー!」
女性が大声を挙げたのだ、俺は自分の未来を憂う間もなく、近所の住人に囲まれ気がつくと警察に引き渡されたのだった。
その後は警察に連れて行かれ事情を説明している内に意識を失った。
次に目が覚めたのは病院のベッドの上だった。
「ここは?病院?」
「そうだ!時間!」
直ぐに時計を確認すると、朝の10時だった。
「まずい!」
俺は急いで会社に連絡をした。
「申し訳御座いません!今すぐ出社致します!」
だが、電話口からは信じられない言葉が放たれた。
「もう出社していただかなくて結構です」
「え、」
「ですから、貴方はクビになりましたので、出社していただかなくて大丈夫です」
俺は呆然としてしまった。
「り、理由は?」
「は?貴方の行動は把握しております。まさか我が社に不審者がいたとは」
そこからの話は覚えていない、俺はたった一夜で職を失ったショックで病院のベッドの上で様々な思いが湧き上がり静かに涙を流した。
「なんで俺が・・・」
俺は悪い事をしただろうか?
人助けをしようとしただけだったはずなのに、
(あぁ、人生が憎い)
俺は看護師の人が見回りに来るまで泣き続けていた。
勤めている会社を後にして、駅に向かいながら考える。
幼い頃、無邪気に「立派な大人になりたい」と考えていた時を思い出す。
あの時は何も知らなかった、大人になる事がどういう事なのか、働く両親を見てお金を自由に使えて、好きな物を買う事ができるのが大人だと思っていたのだ。
なんと愚かだっただろうか、電車の窓で今の自分を見て思う
(なんてヒドイ顔だ)
ストレスからか顔はやつれていき、睡眠不足の為に目の下には隈が浮かぶ、これがかつて自分がなりたいと思った「立派な大人」なのだろうか、時間は既に0時を回った。
(家まであと少しだ)
家に着き、睡眠を取れば、また地獄の一日が始まる。
そう思っていた。
(なんだあれは・・・?)
帰り道の途中、公園のベンチに座ったり、立ったり忙しなく動き回る人影がある。
(声、掛けた方がいいだろうか)
俺は、まだ困っている人を放置する程腐った人間ではない、よく見れば女性の様だし尚更だ。
「すいません、何かお困りですか?」
俺は勇気を出し声を掛けた。女性はビクッとしたと思ったら、そのまま逃げるように走って行こうとした。
「待って!」
俺は何も考えず女性の手を掴んでしまった。その瞬間、最近のニュースを思い出した。
(これじゃ俺は不審者そのものじゃないか!)
直ぐに手を離そうとしたが、もう遅かった。
「キャー!」
女性が大声を挙げたのだ、俺は自分の未来を憂う間もなく、近所の住人に囲まれ気がつくと警察に引き渡されたのだった。
その後は警察に連れて行かれ事情を説明している内に意識を失った。
次に目が覚めたのは病院のベッドの上だった。
「ここは?病院?」
「そうだ!時間!」
直ぐに時計を確認すると、朝の10時だった。
「まずい!」
俺は急いで会社に連絡をした。
「申し訳御座いません!今すぐ出社致します!」
だが、電話口からは信じられない言葉が放たれた。
「もう出社していただかなくて結構です」
「え、」
「ですから、貴方はクビになりましたので、出社していただかなくて大丈夫です」
俺は呆然としてしまった。
「り、理由は?」
「は?貴方の行動は把握しております。まさか我が社に不審者がいたとは」
そこからの話は覚えていない、俺はたった一夜で職を失ったショックで病院のベッドの上で様々な思いが湧き上がり静かに涙を流した。
「なんで俺が・・・」
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