格闘ゲーマーの異世界転生 チートスキルの封印術~あれ?思ってたのとなんか違う~

tatamiya

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第5章 ギルド

第34話 飛び級

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 ちなみにジルバさんを鑑定したら年齢32歳♂と出た、まだ改造前だった。でもこれって改造後だったらどうなるんだろ、、、どうでもいいか。

「あらやだイズミちゃん、あたしをそんなにジロジロ見て、、でも仕事中だからダメよぉ」

 何がダメなんだか。心の中でツッコミ過ぎてイライラしてきたわぁ。

「それでね、ギルド証が出来るまでギルドの説明をするわねぇ。まずね、初回登録料として10000wen徴収、次年度からは依頼報酬のギルド手数料から引かれてるので、ギルド手数料が10000wen未満の人は別途差額を請求されるので気をつけてねぇ」

「あ、はい」

 お、仕事は真面目にするのね。

「イズミちゃんなら体で支払ってもいいわよぉ」

 真面目に仕事しろ。

「次にね、ギルドランク制度なんだけど、上からスペシャルのS、A~Fの階級があるの、普通初心者はFから始めるのだけれども、イズミちゃん達はスキルが充分備わってるのでCからでも問題なさそうね。ちなみに二人はソロで魔獣討伐したことあるぅ?」

 お、飛び級制度なんかあるのか。父さん達のパーティーが限りなくSに近いAランクだったらしいので俺も早くAには上がりたかったのでこれはありがたい。

「あります、フォレストウルフ10頭くらいなら、なんとか一人で討伐できますね」

「数が多いのは苦手やけど、単体で一番強そうやったんでブラッドベアーやったら倒したことあるで」

 おお、ブラッドベアーって体毛が鋼の様に硬くって俺じゃ倒すのに時間かかるんだよなぁ。以前、魔物の森で対峙したときは倒しきれなく、父さんがトドメを指した。いやぁ、あのままやってても俺が倒しただろうけどねぇ、いやホントに。

「あらやだセキアちゃんブラッドベアーってBランクモンスターよぉ、凄いわぁ」

「まぁ倒したんは倒したんやけど、こっちもかなりイカれたから、またヤるのはカンベンやなぁ」

「何がどうイカれたのか、よくわかんらないけど、まぁ倒したのねぇ」

 うん、セキアとの会話は抽象的なの多くて俺も時々よくわからない。

「でね、話を元に戻すのだけど、普通はFからコツコツ実力をつけてランクを上げてもらうんだけど、二人にはCから始めてもらってもいいかもぉ、なんだけどどうする?」

 普通はFからかぁ。ランクは上げたいけど普通の人と変わったことするのは微妙だな。

「イキナリCから始めるメリットって何なのでしょうか?」

「うーん、そうねぇ、単純に報酬が高い依頼を受けれるってことかしら。Fランク依頼の薬草採取だと1日5000wenに対し、Cのオーク討伐なら魔石買取含めて30000wenくらいになるわよぉ。それにギルド的にも実力者をそれに見合ったランクに置いて依頼を消費したいのよねぇ~」

 危険度も上がるだろうけど、Cになると報酬がかなり高いな。

「おお、報酬結構違うのですねぇ、セキアちゃん、Cランクからでいいかしらぁ~」

「うちはCからでかまわへんけど、、、イズミ口調移ってるで、、」

「あらやだ失敬~」

 ちょっとお金の話に意識いきすぎたかな。

「じゃぁ二人ともCランクからでいいわねぇ。それでね、はい今日からCって訳にもいかないので、試験としてちょっとしたギルド指名依頼を受けて欲しいのぉ」

 ランクアップには試験が付き物だよね。流石にスキルが高いからといっておいそれCにはしてくれないか。
 ギルド指名依頼ってのは文字通りギルドが冒険者を指名する、ってことかな。

「依頼の内容は?」

「簡潔に言うとゴブリン討伐なんたけど、リッツカルトから馬車で北西へ2日行った所にオークスって村があってぇ、その直ぐ近くにゴブリンが大量に出る通称ゴブリンの森があるのだけれど、そこでゴブリンを間引いて欲しいのぉ」

「ゴブリンですか、、間引くってことはそこそこの数を討伐するってことですよね?」

「そうね、村で5日間滞在してもらい、その間に最低30体、でも出来るだけ多く討伐して欲しいわぁ」

 1日6体か。ケープ村の近くの森にはゴブリン出なかったので討伐したことないんだけどイケるかな。

「セキアはゴブリンの討伐、やったことある?」

「いや、ないねん。イズミは?」

「俺も無いんだよなぁ、、、ジルバさん、ゴブリンって俺達でも討伐出来そうなんですよね?」

「イズミちゃんとセキアちゃんくらいのスキル持ちなら余裕よぉ~。でも、気を付けることといったら、群れを成してるのと武器を持ってることくらいかしらぁ。木の弓や木の槍、たまーに魔法を使う個体もいるわねぇ」

 ふむふむ、俺にとってはやり易そうな相手かな。

「わかりました、その試験、受けさせて頂きます。それで、そのオークス村へはいつ行けばよろしいです?」

「あぁん、試験受けてくれるのねぇ、助かるわぁ。ゴブリン討伐は人気ないので誰を向かわそうか考えてたのよねぇ。」

 人気ないのかよ!ゴブリンって魔石以外売れる素材なさそうだもんなぁ。

「それでね、試験なんだけど、明日の朝にオークス村へ向かう商人の馬車があるからそれに便乗させて貰って、向こうへ着いたら村長さんと会って色々聞いてね。交通費、村での滞在費はギルド持ちよぉ」

 お、太っ腹だわぁ。

「明日の朝にギルドに来てね。あ、それと、ギルド証が出来たみたいだわぁ」

 別の職員さんが奥から俺達のギルド証を持ってきてくれたみたいだ。

 ギルド証は首から紐で掛けるドッグタグみたいになっている。

「はい、これがギルド証、失くしたら又お金かかるので気をつけてねぇ」
 
 セキアには手渡し。俺には正面から首に掛けてこようとしたので、避けて避けてジルバさんの手からギルド証をぶん取り自分で首に掛ける。

「あぁん~、イズミちゃんのイケズ~」

 口を尖らせてみせているが、全然可愛くない。

「では、明日の朝、ギルドへ来ますね」

「えぇ、待ってるわねぇ」

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 ギルドを出た俺達は道具屋筋で旅に必用な物を購入し、宿屋へ戻った。まだ陽は高いが明日に備えゆっくりすることにした。

 お風呂に入り、食堂で食事を取ってると昨日いた冒険者風の男に声を掛けられる。

「よう、童貞の兄ちゃん、始めてのギルドどうだった?ギルドの洗礼はうけたか?」

 俺のアダ名、童貞の兄ちゃんに決定かよ!それよりもギルドの洗礼ってなんだ?

「ギルドの洗礼?」

「ああ、ギルドへ始めてくる若い男は必ずジルバさんの受付へ通すんだよ、それ見てニヤニヤするっていう」

「なんだよそれ、地味な洗礼だな!」

「だよなぁ、でもそれしないとあの人機嫌悪くなって色々めんどくさいんだよ、副支部長だしな」

「え、ジルバさん副支部長なんだ」

 仕事はちゃんとしてたけどあの人が副支部長で大丈夫なのか、リッツカルトの冒険者ギルドは!
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