天邪鬼と真正直

邪悪

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12話・やっと

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やっと言えた。
俺が思ってること、考えてることをこいつに。
嬉しいかったんだ。うん、ただ
は、離れてくれないかな?

空「んふふ...海人ぉ...」

ギュッ

っとしばらくこのままなんだ
叱ったら泣きそうな顔で見返してくるから出来ないんだよ...。
まぁ、そんなことは置いといてこいつに渡したいものがある。

海人「おい...これ...」
といって買ってきたアクセサリーを渡す
それなりには値段はしたが、喜んでくれるだろうか。

空「...ん...え?私に?」
と驚いた表情で俺を見てくる

海人「...そうだよ...」
ったくいかにも『まさか、あの海人がプレゼント!?』みたいな顔してるなこいつ...馬鹿にしてるのか?

空「めっちゃ嬉しいよ!ありがとう!」
と涙している
おい、泣くほどか?
なんか泣かせたみたいに思われるじゃないか...。
まぁ周りには誰もいないんだがな...。

空「...私もあるよ!プレゼント!」 
なんと...プレゼントだとぉ?
これ以上に嬉しいものはないだろう...。
ありがたや、ありがたや

空「...これ、なんか海人と被っちゃったけど...ごめん。」
いやいや、被ったからって怒りはしねぇよ!
むしろ嬉しいよ...同じものを付けてペアルック...。
悪くねぇがこの前空にペアルックを
批判しちまったよ...。

海人「別に大丈夫だ、一緒につければいいだろ。」
あ、また言ったよ俺
自爆行為だからそれ、分からないのかなぁ俺は...。

空「え、だってこの前ペアルックはやだとか言ってなかった?」

やっぱり聞いてきた...こいつ馬鹿のくせに記憶力はいいらしい。

海人「あ、いやぁ...ぺ、ペアルックでもいいだろ...別に...」  
と次の言葉をいう前に 

空「『別にお前がしたいならそれでいい』でしょ?全く...素直じゃないなぁ...」 
お前が素直すぎるんだよ...まぁ、俺は並の人より素直じゃないか...。 

くそ、もっともなこと言いやがって。

海人「...だまれ、帰るぞ...」

空「ねー怒らないでよぉー」
といってちょこちょこついてくる空

空「...帰るって私の家?」

海人「...そうだ...せっかくだから送ってやるよ」
まぁ、彼氏になったんだからな。それくらいはしてやらんと。

空「...まさか...家に行っていやらしいこと...」
と、もじもじしながら言う
馬鹿かお前
しねぇわ!

海人「俺らはまだ高校生だ...立場をわきまえろ...」
としっかりお叱りをする

まぁ、こいつとならしたくない訳では無いが...

空「...え?じゃあ高校卒業したらね?」
あぁ、墓穴を掘ってしまった...。

海人「...。」スタスタ
早歩きになる

空「...って早い!早い!待って!」


やっと言えて今は楽しいです...。

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