1 / 1
ショートケーキ
しおりを挟む
ショートケーキがひとつある。君はそれを食べていい。ただ一つルールがある。
たった一つのイチゴ、それを食べたらもうおしまいだ。それ以上、どれだけ残ってようとケーキを食べてはいけない。ただそれだけだ。
大抵の人は皆、最後の最後でイチゴを食べるだろう。楽しみに取っておいて、最後にその甘酸っぱさを楽しむのだろう。
たまに変わった人が、ケーキがまだ残っているのにイチゴを食べる。胃もたれしちゃったとか、もう飽きちゃったとか、どうしてもイチゴをすぐ食べたかったとか、そんなんでついイチゴを食べてしまう。
当然、それ以上ケーキを食べることは出来ない。彼らはどんな気持ちでイチゴを食べたのだろう。もったいないななんて、思ったりしたのだろうか。それとも、いらないものはいらないとすっぱり割り切っていたんだろうか。
線路の前で、縄の輪の下で、摩天楼の上で、イチゴにフォークを伸ばすんだ。僕はケーキをちまちま食べながら、そんなニュースを耳にする。
いつか僕がケーキを食べる日、ケーキは残っているのだろうか。どんな気持ちで食べるのだろうか。甘酸っぱくて、美味しければいいな。
たった一つのイチゴ、それを食べたらもうおしまいだ。それ以上、どれだけ残ってようとケーキを食べてはいけない。ただそれだけだ。
大抵の人は皆、最後の最後でイチゴを食べるだろう。楽しみに取っておいて、最後にその甘酸っぱさを楽しむのだろう。
たまに変わった人が、ケーキがまだ残っているのにイチゴを食べる。胃もたれしちゃったとか、もう飽きちゃったとか、どうしてもイチゴをすぐ食べたかったとか、そんなんでついイチゴを食べてしまう。
当然、それ以上ケーキを食べることは出来ない。彼らはどんな気持ちでイチゴを食べたのだろう。もったいないななんて、思ったりしたのだろうか。それとも、いらないものはいらないとすっぱり割り切っていたんだろうか。
線路の前で、縄の輪の下で、摩天楼の上で、イチゴにフォークを伸ばすんだ。僕はケーキをちまちま食べながら、そんなニュースを耳にする。
いつか僕がケーキを食べる日、ケーキは残っているのだろうか。どんな気持ちで食べるのだろうか。甘酸っぱくて、美味しければいいな。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
0
この作品の感想を投稿する
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる