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第14話 恋愛? 友達の妹って難しいよね。(白目)
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「どういう事だ?」
「妹に恋梨武太の人生を語ってやったら『武太さんとは私が付き合うしかないわ。悲しい程恋愛経験がない者同士、傷を舐め合うしかないよ。もうこれは付き合っていると言っても過言ではない程似た者同士だし。』って言ってたぞ。」
「勝手に俺の人生を語るな。」
にしても、妹の口真似か? 驚くほどキモイな。
あと、お前の妹ってちょっと病んでない?
「俺という兄がいるせいで妹には悲しい思いばかりさせていたんだ。ここで一肌脱がなくては兄ではない!」
こいつ、自分のせいで妹が誰とも付き合えない自覚はあったんだな……。
俺に押し付けるのはやめて頂きたいが。
「俺の妹は最高だぞ? 顔は可愛いしおっぱいは張りがあって柔らかいしな。」
「……何で柔らかいとか知ってんだよ。」
「寝ている時に度々揉ませてもらっている。」
キモっ!
こいつマジでキモっ!!
「妹はそれ知ってんのか?」
「知る筈ないだろう。もし知られたら手をへし折られる。」
お前の手なんかへし折られちまえ。
「そういう事するのはやめてやれよ。普通に犯罪だぞ。」
「勿論だ。これから妹は恋梨と付き合っていくわけだしな。」
「付き合わねぇって。」
「もう遅いぞ?」
何を言って……。
「お兄ちゃん? こちらの人が武太先輩なの?」
「おう、そうだぞ。莉々伊の彼氏となる恋梨武太だ。」
「やっぱり。初めまして、斎藤莉々伊です。キモ過ぎる兄と友達になってくれてありがとうございます。」
いつの間に現れたのか、突然錬蔵の背後から顔を覗かせた人物が俺に挨拶をしてきた。
錬蔵の妹とは思えない程礼儀正しい。
そして確かに美少女だ。
「あ、あぁ……よろしく?」
「ふつつか者ですが、どうぞ末永くよろしくお願い致します。」
「え?」
「流石は莉々伊だな。ちゃんと挨拶出来て偉いぞ!」
「結婚するんだからこのくらいは当然でしょ。」
結婚しねぇよ。
付き合うって段階をすっ飛ばしてんじゃん。
「というわけだ。俺は零子ちゃんと結婚するから恋梨には妹を是非任せたい。」
「お前が零子ちゃんと結婚するのは勝手だが、俺の相手をお前が決めるなよ。」
「武太先輩、私では不満ですか?」
涙を滲ませ、俺を見上げてくる美少女。
非常に断りにくい。
「不満って言うか……。」
俺が悪い事してるみたいな気になるから、先ずはその表情をやめて頂きたい。
「分かりました。お兄ちゃんが邪魔なんですね? 待ってて下さい。今処分してきますから。」
そう言って莉々伊ちゃんは錬蔵の首を掴んでズルズルと引き摺ると、あろうことか教室に備え付けてある机に無理矢理押し込め始めた。
「いだだだだぁぁぁ!!」
「我慢して。お兄ちゃんが邪魔だからしまっておかないと。」
「やめでぐれぇぇ! 入んない! そんなとこ絶対入んないから!」
彼女は兄の悲鳴などお構いなしに、机に頭を無理矢理グイグイと押し込もうと頑張っている。
「あっ、ちょっと入った。」
え?
「ぎゃぁぁぁぁ!」
「お兄ちゃん静かにして。」
ドン引きだよ。
錬蔵の妹、怖すぎるだろう。
「あの、もうやめてあげた方が良い気がするんだけど……。」
いくら錬蔵がキモいとは言え、見ていて可哀想になってしまった俺は思わず声を掛けていた。
「そうですか? もう少し頑張ればもっと入りそうなんですけど。」
やめろよ。机に人間が入るわけねぇだろ。それでも押し込めようとするその発想が怖いわ。
しかももう少しで入りそうって、強引にやった為に机が広がって入りそうになっているのか錬蔵が変形して入りそうなのか聞いてみた……くはないな。うん。
「可哀想だからやめてくれ。」
「分かりました。」
そう言って兄への虐待をやめる莉々伊ちゃん。
「良かったねお兄ちゃん。武太先輩優しい人だからお兄ちゃんが存在していても良いんだって。」
「あ、ありがどうございまず。」
流石に錬蔵の存在を消去して欲しいとは思ってもねぇよ。
とんでもない妹だ。
成る程。突然こんな事を仕出かす人物ならば、寝ている莉々伊ちゃんの胸を兄が揉んでいる事など知ってしまえば、手をへし折られるのは間違いないだろう。
むしろ、手をへし折られるだけで済むかどうかさえも怪しい。
俺にも慈悲の心はある。
錬蔵が寝ている莉々伊ちゃんの胸を度々揉んでいる事は内緒にしておこう。
「恋梨、ありがとう。お前のお蔭で俺は助かったぞ。」
「……どういたしまして。」
えらい目にあったという雰囲気で礼を言う彼は、やはり懐が深い人物であるのだと思った。
「お兄ちゃんってば大袈裟だよ。多少頭の形が変形しそうになったからって大声出してさ。」
「莉々伊ちゃん、お兄ちゃん死んじゃうかもしれなかったんだけど?」
「ちゃんとお葬式出すから大丈夫だよ。安心して良いよ?」
何一つ安心出来る要素がない。
待って? 処分ってマジで消すつもりだったの?
「お兄ちゃんがいると私が恋愛出来ないんだから、こうなるのも仕方ないよね?」
「莉々伊ちゃんってば冗談キツイんだから。」
あれ程の暴力を受けた錬蔵は朗らかに笑っているが、冗談には全く見えなかった。
錬蔵……ある意味良かったな。
お前の妹が恋愛出来ないのはお前だけが原因じゃないみたいだぞ?
「と言う事で、莉々伊ちゃんをよろしく頼む。ちょっとお転婆だが可愛い妹なんだ。」
さっきのアレをお転婆で済ますなよ。
「スマンが無理だ。」
「え? やっぱりお兄ちゃんが邪魔だからですか?」
莉々伊ちゃんは再び錬蔵の首を鷲掴みにして引き摺ろうとする。
「いや、そうじゃなくて。」
「そうじゃなくて?」
「俺自身が今は誰とも付き合う気が無いんだ。」
「妹に恋梨武太の人生を語ってやったら『武太さんとは私が付き合うしかないわ。悲しい程恋愛経験がない者同士、傷を舐め合うしかないよ。もうこれは付き合っていると言っても過言ではない程似た者同士だし。』って言ってたぞ。」
「勝手に俺の人生を語るな。」
にしても、妹の口真似か? 驚くほどキモイな。
あと、お前の妹ってちょっと病んでない?
「俺という兄がいるせいで妹には悲しい思いばかりさせていたんだ。ここで一肌脱がなくては兄ではない!」
こいつ、自分のせいで妹が誰とも付き合えない自覚はあったんだな……。
俺に押し付けるのはやめて頂きたいが。
「俺の妹は最高だぞ? 顔は可愛いしおっぱいは張りがあって柔らかいしな。」
「……何で柔らかいとか知ってんだよ。」
「寝ている時に度々揉ませてもらっている。」
キモっ!
こいつマジでキモっ!!
「妹はそれ知ってんのか?」
「知る筈ないだろう。もし知られたら手をへし折られる。」
お前の手なんかへし折られちまえ。
「そういう事するのはやめてやれよ。普通に犯罪だぞ。」
「勿論だ。これから妹は恋梨と付き合っていくわけだしな。」
「付き合わねぇって。」
「もう遅いぞ?」
何を言って……。
「お兄ちゃん? こちらの人が武太先輩なの?」
「おう、そうだぞ。莉々伊の彼氏となる恋梨武太だ。」
「やっぱり。初めまして、斎藤莉々伊です。キモ過ぎる兄と友達になってくれてありがとうございます。」
いつの間に現れたのか、突然錬蔵の背後から顔を覗かせた人物が俺に挨拶をしてきた。
錬蔵の妹とは思えない程礼儀正しい。
そして確かに美少女だ。
「あ、あぁ……よろしく?」
「ふつつか者ですが、どうぞ末永くよろしくお願い致します。」
「え?」
「流石は莉々伊だな。ちゃんと挨拶出来て偉いぞ!」
「結婚するんだからこのくらいは当然でしょ。」
結婚しねぇよ。
付き合うって段階をすっ飛ばしてんじゃん。
「というわけだ。俺は零子ちゃんと結婚するから恋梨には妹を是非任せたい。」
「お前が零子ちゃんと結婚するのは勝手だが、俺の相手をお前が決めるなよ。」
「武太先輩、私では不満ですか?」
涙を滲ませ、俺を見上げてくる美少女。
非常に断りにくい。
「不満って言うか……。」
俺が悪い事してるみたいな気になるから、先ずはその表情をやめて頂きたい。
「分かりました。お兄ちゃんが邪魔なんですね? 待ってて下さい。今処分してきますから。」
そう言って莉々伊ちゃんは錬蔵の首を掴んでズルズルと引き摺ると、あろうことか教室に備え付けてある机に無理矢理押し込め始めた。
「いだだだだぁぁぁ!!」
「我慢して。お兄ちゃんが邪魔だからしまっておかないと。」
「やめでぐれぇぇ! 入んない! そんなとこ絶対入んないから!」
彼女は兄の悲鳴などお構いなしに、机に頭を無理矢理グイグイと押し込もうと頑張っている。
「あっ、ちょっと入った。」
え?
「ぎゃぁぁぁぁ!」
「お兄ちゃん静かにして。」
ドン引きだよ。
錬蔵の妹、怖すぎるだろう。
「あの、もうやめてあげた方が良い気がするんだけど……。」
いくら錬蔵がキモいとは言え、見ていて可哀想になってしまった俺は思わず声を掛けていた。
「そうですか? もう少し頑張ればもっと入りそうなんですけど。」
やめろよ。机に人間が入るわけねぇだろ。それでも押し込めようとするその発想が怖いわ。
しかももう少しで入りそうって、強引にやった為に机が広がって入りそうになっているのか錬蔵が変形して入りそうなのか聞いてみた……くはないな。うん。
「可哀想だからやめてくれ。」
「分かりました。」
そう言って兄への虐待をやめる莉々伊ちゃん。
「良かったねお兄ちゃん。武太先輩優しい人だからお兄ちゃんが存在していても良いんだって。」
「あ、ありがどうございまず。」
流石に錬蔵の存在を消去して欲しいとは思ってもねぇよ。
とんでもない妹だ。
成る程。突然こんな事を仕出かす人物ならば、寝ている莉々伊ちゃんの胸を兄が揉んでいる事など知ってしまえば、手をへし折られるのは間違いないだろう。
むしろ、手をへし折られるだけで済むかどうかさえも怪しい。
俺にも慈悲の心はある。
錬蔵が寝ている莉々伊ちゃんの胸を度々揉んでいる事は内緒にしておこう。
「恋梨、ありがとう。お前のお蔭で俺は助かったぞ。」
「……どういたしまして。」
えらい目にあったという雰囲気で礼を言う彼は、やはり懐が深い人物であるのだと思った。
「お兄ちゃんってば大袈裟だよ。多少頭の形が変形しそうになったからって大声出してさ。」
「莉々伊ちゃん、お兄ちゃん死んじゃうかもしれなかったんだけど?」
「ちゃんとお葬式出すから大丈夫だよ。安心して良いよ?」
何一つ安心出来る要素がない。
待って? 処分ってマジで消すつもりだったの?
「お兄ちゃんがいると私が恋愛出来ないんだから、こうなるのも仕方ないよね?」
「莉々伊ちゃんってば冗談キツイんだから。」
あれ程の暴力を受けた錬蔵は朗らかに笑っているが、冗談には全く見えなかった。
錬蔵……ある意味良かったな。
お前の妹が恋愛出来ないのはお前だけが原因じゃないみたいだぞ?
「と言う事で、莉々伊ちゃんをよろしく頼む。ちょっとお転婆だが可愛い妹なんだ。」
さっきのアレをお転婆で済ますなよ。
「スマンが無理だ。」
「え? やっぱりお兄ちゃんが邪魔だからですか?」
莉々伊ちゃんは再び錬蔵の首を鷲掴みにして引き摺ろうとする。
「いや、そうじゃなくて。」
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