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第20話 魔法文明の置き土産
しおりを挟む見た目が似ているだけってのだと、情報が少なすぎる。
解決策は無いのかと考え続けてはいるのだが分からない。
とにかく時間が欲しい。
「サリリへメッセージ。バリア的なものを張って時間を稼いでくれ。」
【10WPを消費して外道使いサリリへメッセージを送信しました。】
(空間魔法起動。自身を起点に半径5mの円空間を形成。外界との連続性を切断。)
「バリアぁぁ!」
彼女は魔物襲撃の丁度途切れ目を見計らい魔法を発動させた。
そうすると、サリリ達が居た場所は黒い球体に覆われ、魔物達はその中に入る事が出来ないでいる。
突如別ウインドウが出現し、黒い球体の中が見れるようになった。
どうやらサリリの魔法は指定した空間を切り取り、完全に外部から隔離する魔法だったようで、光さえ届かないのだろう。そのせいで指定した空間、つまり球体が黒く映るようだ。
「これで時間が稼げるな。」
「サリリちゃん凄いね。」
「うん。怖いところもあるけどね…。」
しかし、この後はどうしたものか……。
姿が似ているという事は、同一種族か?
久満子ちゃんのシロクマみたいに、種族一律で強くしている可能性もあるか……。
だが、仮にそうだとしても奴らは強すぎる。そもそも最初から一斉に襲い掛かってくれば良いだけの話だ。
何故そうしない?
「ねぇ見て!」
俺は一旦思考を中断する。
「魔物の数が増えなくなったよ!」
なに?
「確かに増えてないな……。」
もう打ち止めって事か?それなら尚更一気に襲ってこなかったのは不自然だ。
それともこれ以上襲ってこない理由がある?
ならばその理由とは?
ふと今まで気にも留めていなかった奴らの種族を確認する。
魔法生物“ゴーイングマイウェイWith you~いつまでもあなたと共に~”
「は?」
っざっけんな!!
歌のタイトルみたいな名前しやがって!
こんな訳わからんもんに苦戦してたのかよ……。
「なんか歌みたいだね…。」
流石は俺の彼女、感性が似ているじゃないか。略してサスカノ。
一旦落ち着こうじゃないか。
「こいつの詳細を教えてくれ。」
【魔法生物“ゴーイングマイウェイWith you~いつまでもあなたと共に~”の詳細】
魔法文明が生み出した生物兵器。初期は非常に弱く、その存在強度はたったの7。
その昔ペット用に開発された。生命には寿命というものがあり、通常の動物は人間よりも短命である事が多い。その問題点をクリアしようと生み出されたのが始まりである。
体積の30%が残っていれば、死を克服する為に強化された状態で再生され復活する。
極まれに再生時に突然変異する特性を持ち、そこに目を付けた研究者がその特性をより強化して造り出した生体兵器が魔法生物“ゴーイングマイウェイWith you~いつまでもあなたと共に~”である。
彼らは我が道を行く生物。基本的に制御がきかない。自分が決めた事は絶対に成し遂げる性格だ。一例として、一度襲い掛かった相手には、死と再生を繰り返して強くなりながら勝つまで何度も襲撃する等。前述の通り寿命はない。
開発者はオキノドク博士。命名した人物はその息子シゲラナイ。
シゲラナイは重度の中二病患者で、自分の知らない魔物を見つけては、勝手に命名して図鑑に記すという奇行を行っていた。もちろん既に名称のある魔物であっても……。
……。
「シゲラナイふざけんな!」
怒った。激おこぷんぷん丸だ。
「まって!良く見て。シゲラナイは名前を付けただけだよ。」
…。
「悪いのはオキノドク博士。」
「じゃあどっちもふざけんな!」
「う、うん。まぁ……。」
つまりこいつらが複数体、復活しては強くなって襲ってきていたのだ。
「とりあえず対策は分かった。」
「食べちゃえば良いんだね?」
彼女は勿論分かってるとでも言いたげな表情をしている。
何でだよ?!
そんなもん俺の魔王軍に食わせたくないわ!
あ、でも……確かに全部食べ切れば再生出来なく…なるのか?ホントかそれ?
いや、普通は再生出来ないように吹っ飛ばすとかだろ!?
「そうじゃなくて。跡形もなく吹き飛ばせば良いんじゃないか?」
「そっかぁ…。料理に使えるかなって思ったんだけど。」
ちょっと待て。
ホント待って欲しい。
さっきのカレーって何の肉使ったの?!
「……。ところでさっきのカレー美味しかったね。何のお肉だったの?」
俺は彼女を傷つけないようそれとなく聞いてみた。
「…?急にどうしたの?普通の黒毛和牛A5ランクのお肉だけど……。」
安心した。安心したけども、それは普通のお肉とは言わない。
やっぱ俺は彼女と感性が似てないようだ。
まあいい。
今は戦闘に勝利する事が大事だ。
「あの魔物の体を跡形もなく吹き飛ばせ。魔王軍へメッセージ送信。」
【30WPを消費して魔王軍三体へメッセージを送信しました。】
サリリの魔法が解除されると、魔王軍は再生されないよう、奴らを念入りに吹き飛ばしていく。
「何とかなったな…。」
「危ないところだったよね。」
【スイカ婆が降参しました。勝利報酬として500,000WPが与えられます。
あなたは創造神ランクが144になりました。おめでとうございます。
格上討伐報酬として10万上げる君を10個進呈します。】
「ありがとう!大五郎君の助っ人がいなかったら絶対勝てなかったよ。」
「どういたしまして。その為の助っ人だしね。」
「早速戦果を確認してみようか。」
「うん。ステータス!」
<仮想世界システム>
創造神彼女お貸しします:ランク144
WP:4,391,160P
同盟者 ああああ
購入
売却
環境設定
生命の存在強度
世界へ介入
履歴
対戦モード
生命体の数:12,291,560,217
強者リスト 一位 獣王シロクマ:存在強度1,821,522
二位 黒いシロクマ:存在強度1,008,987
三位 シロクマ将軍:存在強度781,032
四位 シロクマ6 :存在強度430,451
五位 シロクマ51:存在強度392,243
六位 シロクマ19:存在強度350,777
七位 シロクマ73:存在強度334,002
八位 シロクマ84:存在強度332,745
九位 シロクマ86:存在強度331,494
十位 シロクマ92:存在強度331,246
以下省略
アイテム 10万上げる君 10個
「凄いね!格上を倒すと一回でこんなに色々上がるんだ。」
「だね。ランク差100に勝てばもっと凄いよ。」
「よーし!10万上げる君を全部獣王シロクマにあげて!」
獣王はジャンヌの手から10万上げる君を貰って食べていた。
餌付けされとる……。
【10万上げる君を全て獣王シロクマへ使用し、存在強度を1,000,000強化しました。】
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