異世界イチャラブ冒険譚

りっち

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2章 強さを求めて1 3人の日々

063 種族差 (改)

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 いつものようにニーナとティムルと愛し合った後、前々から気になっていた事が頭をよぎった。休憩中は暇なので、せっかくだから今尋ねてみる事にしよう。


「前から聞こうと思ってたんだけどさ。この世界の種族とその特長について、改めて教えてくれない?」


 俺は人間族。ニーナは獣人族。そしてティムルはドワーフ族だ。他にはフラッタの竜人族、リーチェのエルフ族なんかがあるのは分かってる。

 そう言えばムーリさんの種族は知らないなぁ。


 ベッドの上でニーナとティムルのことを全身くまなく調査しても、見た目だけでなく感触や味まで確かめても、外見的な違いは個性の範囲に留まっている気がする。

 俺とニーナとティムルの3人が別の種族であるのは間違いないけれど、種族的な差は感じられない。


 ニーナとティムルの2人の中で最も差がある場所の感触をもみもみと確かめながら、改めて種族について教えてもらうことにする。


「人目を避けて隠れ住んでいる稀少種族がいないとは限らないから、あくまで一般に知られている範囲という前提で聞いてね?」


 俺の問いにザックリとした前置きを述べてから、ティムルが説明を開始してくれる。


「人間、獣人、ドワーフ、エルフ、竜人、魔人。この世界には現在この6つの種族が一緒に暮らしているわ」


 へぇ? 魔人族なんてものいるんだ。

 そして魔人族以外には既に遭遇していたようだ。結構網羅してたのね俺。


「人口比は人間と獣人がほぼ同数、次いでドワーフ、エルフ、竜人の順に減っていくと言われているわ。正確な数を調査したわけじゃないみたいだけど」


 ふむ。確かに人間族と獣人族は多そうだ。その辺にも普通に歩いてる感じだしな。

 ドワーフであるティムルも普通に生活しているけど、竜人族とエルフ族はそれぞれフラッタとリーチェにしか会ったことがない。ティムルの説明にも素直に頷けるな。


「魔人族はかなり少ないみたいで、本人たちもなるべく外部に知られないように生活してるみたいよ。交流はあるから居るのは間違いないんでしょうけど」


 ティムルでさえこの程度の知識しかないってことは、魔人族のことはほとんど知られていないみたいだ。
 そしてやっぱりフラッタって稀少種族だったのか。マルドック商会の1件はそんな稀少種族だからこそ起こった事件、か。

 少し後ろ向きな感情が湧いてくるのを、両手から伝わる柔らかい感触に集中することで押さえ込む。

 あれぇ? なんか柔らかい感触ばかりじゃないなぁ?


「人間は年がら年中発情するし、獣人はパートナーを見つけやすい事もあって人口が多めね。ドワーフは他種族との交流も盛んで、だからこそ異種族婚が珍しくないから人口が伸び悩んでいるの」

 
 人間さんが年がら年中発情してるのは、俺自身がこれでもかってほど証明しちゃってるな。ドワーフの異種族婚の多さも、ティムル自身が証明してしまったねぇ。もみもみ。


「エルフは他種族との交流を制限しているんだけど、その長命さからか種族的に性欲が薄い事で知られているわ。だから新しくエルフが誕生すると種族全体で祝福する風習があるそうね」


 確かにリーチェも言ってたね。新しい子の誕生を種族全体で祝うって。

 よくもまぁそんなエルフから、誕生記念の品を盗もうとか思えるもんだよ。


「そして竜人は他の種族と比べると少し短命で、その上子供がかなり出来にくい種族と言われているわ。短命と言っても私たちより1割程度平均寿命が短いって程度なんだけど、出産率の低さは問題になってるの」


 エルフと竜人の話は分かりやすいな。エルフは寿命が長く、竜人は竜ってくらいだし種族的に高性能なんだろう。命の危険がないからこそ出産率が低くなるわけだ。


 ……他の種族と比べて人間族さんの評価、もう少し何とかならなかったのかなぁ。


「魔人の事情は私もあまり知らないから、話を進めさせてもらうわね」


 王国中を行商したというティムルすら詳細を知らない魔人族。いつか会う事はあるんだろうか?


「各種族にはそれぞれ特技があってね。獣人族は獣化、竜人族は竜化、ドワーフは熱を目で見れるようになって、エルフは風や植物の声を聞くことが出来ると言われてるわ」


 獣化と竜化は以前耳にした覚えがあるけど、ドワーフは温度を可視化できるのね。サーモグラフィ的な?

 そしてエルフは植物や風の声を聞けるのか。
 そこだけ聞けば確かに調査向きの能力だけど……。リーチェのせいでエルフに変なイメージついてしまってるんだよなぁ。ポンコツ的な?


「魔人族は人によって特技の現れ方が違うみたいで、獣人や竜人のように魔獣化、魔竜化した例もあるらしいし、一時的に自身の魔力を爆発的に高めるなんてこともあるらしいわね」


 魔獣化とか魔竜化とかロマンみ溢れるぅ。そこまで色々な話が伝わっているということは、ティムルが言った通り生存している事は間違いないんだろうな、魔人族って。
 
 ……ってかティムル。人間族の特技は?


「人間族のダンにこんなことを言うのも気が引けるんだけど……、人間族の特技って分かってないのよね。諸説あるけど、根拠が示されてるものって1つも無くて」


 はぁ~……。これだから人間族さんはさぁ。もっと真面目に異世界やってよ。何か無いの? 超必殺技的な何かさぁ?


 くっそー。獣人や竜人みたいに先祖返りしてもサルになるだけか? 何か無いのか人間族さん。お前は年がら年中発情してるだけなのか?

 くそう、このやり場のない怒りを、手の中で大分固くなってきた場所にぶつけてやる。うりゃうりゃうりゃー。


 ……って、やっぱり発情してるだけじゃないかっ! 俺自身でこれ以上ないほどに証明しちゃってるよ!


「んっ……。ダン、私から1つ補足するね」


 悩ましい吐息を零しながら、ニーナが会話に参加してくる。


「獣人族は獣化に成功するまで、自分がなんの獣人なのかわからないの。だから私もまだ自分がなんの獣人なのか分かってないんだ。んんっ……! ちょっとダン、そんなに引っ張らないでぇ……」


 思わぬところで1つの謎が解けた。
 ニーナは自分でも何の獣人かわかってなかったのかぁ。くいくいっ。


「自分がなんの獣人か紹介してくる人は、んんっ、既に獣化に成功したって証なの。そしてそれは獣人としてとっても誇らしいことなんだって教わったの。あんっ! もう、引っ張らなきゃいいってわけじゃないってばぁ……!」


 人間族さんの種族特性の年中発情に従って、両手の動きを早めていく。
 でも好色家は2人もなれるんだから、人間族さんの特性が発情するだけだとは信じたくないところだ。


「んっ、ニーナちゃんもまだ獣化できないみたいだけど、私もこの年で未だに熱視が発現してなくてね。ドワーフの熱視は早い人だと10歳の頃には発現したりもするから、そういう意味でも私は落ち零れ扱いだったの」


 ティムルが落ち零れだなんてふざけてるよな。いくら落ちて零れても、その都度俺が掴んで引っ張り上げてやるからなっ。こんな風にっ。くいくいっ。


「お前が故郷の地に敬意を払わないから、故郷もお前に応えないんだって。あっ、んんっ……!」


 故郷の評価なんか気にするな。ティムルの想いには俺が全力で応えてやるから。

 むしろ過剰なくらい応えてやるから。もう充分って言われてもやめないから。


「人間族が本当にどうしようもない事は分かったけど、獣化や熱視? の発現条件とかは詳しく分かってないの?」

「こらぁ。引っかいちゃダメなのぉ。んんっ」


 ええ? だってニーナが引っ張っちゃダメって言ったんじゃん。かりかり。

 次第に乱れる呼吸を必死に押さえ込みながら、頑張って俺の質問に答えてくれるニーナ。


「ふ、うぅ……! 獣化は歴戦の強者にのみ許される能力だって、父さんが言ってたよ。父さんも母さんも獣化できてたから、んあぁっ! 2人とも本当に優秀な戦士だったんだと思う。はぁんっ……!」


 歴戦の強者にのみ許された能力。つまりは一定以上の経験値獲得で発現するのか?

 そう考えるとフラッタヤバいな。短命ってことだから見た目通りの年齢だろうに、もう竜化できるようになってるとは。いったいどれ程の魔物を狩ったんだろう?


「ああん、もうっ。玩具じゃないったらぁ。グリグリだめなのぉ……」


 甘い吐息を零しながらくすぐったそうに身を捩るティムル。

 ダメと言いながら一切抵抗しないんだから、玩具にされても仕方ないよねっ。


「ド、ドワーフの熱視は本当に人それぞれで、はぁんっ! はぁ……。比較的、鍛冶仕事を手伝う機会が多い子が早く目覚めているかも知れないわねっ、んんんんっ……! なんでぇ……。玩具にされるの嫌だったのにぃ……。なんでもっとして欲しくなっちゃうのぉ……?」


 もっとして欲しいというティムルに応えて指の動きを早めながら、彼女の説明してくれたことを考える。

 鍛冶仕事を手伝う機会が多い子供? 鍛冶屋なんかの子供が発現しやすいのなら、つまり熱視は遺伝する能力ってことか?


 ……いや、それとも単純に火と向き合う機会の多さ?

 焚き火や料理なんかじゃダメで、鍛冶仕事じゃないといけないって事は、火を使ってなにか工芸品を作る必要がある?


 ティムルが熱視とやらを習得できたらどうなるか。

 潜伏している魔物の体温などを可視化する事が出来れば、野外で奇襲される可能性がぐんと低くなるんじゃないかな。


 魔物にはもしかしたら例外もいるかも知れないけど、野生動物や人間は体温を隠すことは出来ないはずだ。仕事に使う能力だとすれば消耗もそれほど多くないはず。

 熱視を発現したら、サーモセンサー的な役割を試す価値は充分にあるね。


「んああっ。もう、考え事するなら手を止めっ、やぁんっ。ダメ、このままじゃダメっ、だめぇっ……!」


 考え事をする俺の耳に、甘く官能的なニーナの声が届けられる。最高のBGMだな、もっと聞きたい。もっと聴かせてニーナ。くりくりっ。


「はぁんっ! ティ、ティムル、反撃するよっ。ぁんっ!」

「ふうううっ。ダンが、ダンがその気なら、あああっ、こっちだって受けて立とうじゃっ……。あっあっあんっ、受けて立とうじゃ、んんんっ、ないのっ……!」


 ん? あれ、2人ともそんな怖い顔してどうしたの? いや笑顔なのは分かってるけど、なんか怖いんだよ?

 明日から遠征だから今晩は疲れを残さないようにっ……て、え、関係ない? 関係ないことなくない?
 悪いのは俺? え? 種族の話を教えてもらっただけじゃ? どうしてそんな素敵な笑顔で俺に覆い被さってくるのかな?

 お仕置き? え、ご褒美の間違いでは? 大好きな2人が積極的になってくれるなんて嬉しすぎるんだけど?


 2人がその気なら拒む理由は何もない。受けて立とうじゃありませんか。かかってきなさい2人とも。俺の本気をお見せしようではないかっ。

 明日からの遠征? 知らん知らんそんなもの。今この瞬間以上に大切なことなど何もないわぁっ!


 2人からのキスで延長戦がスタートする。2人共、今夜は寝れると思うなよぉ? わぁい、2人とも大好きー!


 戦意に満ち溢れた2人に応えながら考える。

 本当に最高の2人で極楽のような毎日なんだけど、流石に好色家の育成を急ぐべきかもしれないな。なんて。





 翌朝、ニーナとティムルに出発前の最後の目覚めのキスをする。

 遠征に行ってしまうと気持ちを緩める余裕は無いから、出発前の最後のタイミングで、これでもかってほど身も心も弛緩させる。


 寝室を1歩出たら遠征モードだから、寝室では全力の甘々めろめろ甘やかしモードを堪能した。


「それじゃ僕も行ってくるね。お互い無事で帰ってこれるよう気をつけようじゃないか」

「おういってらっしゃい。そんでいってくる。10日後の夕食でまた会おう。今度は風呂の話を進めようぜ」


 リーチェを送り出し再会を誓う。
 フラグっぽい? いえ、こんなのただの日常会話ですから。

 リーチェが転移したら後ろを振り返り、奴隷らしく後ろで控えていた2人に声をかける。


「それじゃ俺たちも出発しようか。準備は出来てるよね?」


 俺の質問に力強く頷きを返してくれる2人。

 最高に可愛いだけじゃなくて本当に頼りになる2人だよ。頼もしいなぁ。


「今回の遠征中にティムルは戦士になれるし、帰ってきたら少しは装備品を揃えることも出来ると思う。だからこそ今回無事に帰ってこれるように気をつけよう」

「はい。今回は私の矢も大量に用意してもらえましたし、いつも以上にご主人様のお役に立てるよう頑張ります。私はお風呂って体験したことがないので、知らないままで死ぬわけにはいきませんよ」

「私も戦士になれればニーナちゃんの負担も少しは減らせると思います。今はまだ2人の負担にしかなれていませんけど、今回の旅を終えられれば私のできる事も増えそうです。がんばりますねご主人様、ニーナちゃん」


 出発前にお互いの状態を確認しあう。

 今回の遠征に対しては、みんないつもより少し士気が高い。先に進むというのはいつだってワクワクするもんだよねぇ。

 それに今回の遠征をやり遂げられれば変化する事はかなり多い。今回の遠征こそが1つの山場なのだ。否が応でも気合が入る。


 好色家を見た後からは、俺の士気は常に最高潮を維持しておりますがね?



 マグエルを出て、いつも通り徒歩でスポットへ。

 1度ポータルの便利さを体験してしまうと、移動阻害の影響の大きさが身に染みてしまうな。ニーナを放置してスポットに入るなんて選択肢はないけどね。


 いつも通り、2日間は休憩を取りながらも進み続ける。最早道中で苦戦する事もないけど、油断せずに進んでいく。
 ティムルの旅人さえ上がりきってくれれば、少しは安心感も増すんだけどねぇ。


 2日間の行軍を経て、いつも通りポイントフラッタに到着する。

 今更だけどポイントフラッタってなんだよ。でも俺とニーナにとってこの場所の印象ってフラッタなんだよなぁ。


「それじゃ今回はここからも更に進んでいくよ。ただし休憩は多めに取るし、戦闘がきつくなってきたら進軍は中止ね。辛いと思ったらちゃんと言うように」


 入り口から2日間移動しただけでも、魔物のレベルは確実に上がっているからね。野営しながらとは言え、3日間分奥に進んだ影響がどうなるか。気を引き締めないとな。

 力強く頷き合った俺達3人は覚悟を決めて、まだ見ぬスポットの奥へと足を進めるのだった。
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