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第7章 東の帝国マコラ編
⑰女の子は可愛い?
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俺は順調に回復して、すっかり元通り元気になった。ただ、どうしても納得できない事がある!
「カイルー!返してよ!俺の服!靴は?」
「駄目だ、あんな踵の高いブーツを履くから転ぶんだろ?せめてマコラを出るまでは、返さない」
なんでぇ・・
確かに転んだよ?だけど、あれは熱が出ていたからで・・今まで、どれだけあの靴で魔物を討伐して来たと思っているの!?
それに、問題はこの服なんだよ・・
ひらひらしたワンピースに、モコモコのカーデガン。踵の低い可愛らしい靴だ・・なんだこれ!?
「だから!何で女の子の服と靴?いつの間に買ったんだよ!この変態!」
「な!変態とは随分だな。お前が寝込んでいる間に、お前の服や靴を仕立て屋に預けたらそれが届いたんだよ」
「むー!」
絶対にカイルが好みのもの、買ったんでしょ?俺の服を預けたって、「はい、女の子ですね?」とはならないよ?
俺のを返してくれたらそれでいいのに。
・・返す気がなさそうな顔してるし。
「来い、着せてやるよ」
「いい!もう、自分で着るから!なんだよー・・これ・・む、胸当て?し、下着、ちっちゃ・・」
寝間着を脱ぎながらブツブツと文句を言っていると、椅子に座って楽しそうにカイルが俺を見ている。
「もー!ちょっと!見ないでよ!出てけー!」
「いいだろ?今更」
俺はカイルを追い出して、部屋にひとりになった。
もー!着るのを躊躇したって、替えもカイルが持ってっちゃったし・・モゾモゾと下着を付ける。胸が膨らんで・・とても楽だ。いつもはキツく布を巻いているからすごく苦しかった。今はもう慣れたけど、この下着は機能性がいいんだな。
下着も、いつもは男性用のもの。女性物はこんなちっちゃな布で恥ずかしい・・あれ・・ピッタリだな。
ワンピースは膝丈で、ふりふりと裾が踊る。
膝までの長い靴下を履いて、靴を履いてみる。鏡がないから分からないけど、笑われない?
モコモコの白いカーディガンは、ホワイトラビットの上質のものだ・・よく見れば、どれも生地が高級そうで高そう・・カイル、だいぶお金使ったんじゃ!後で、返さないと!
カーディガン、モコモコふわふわで気持ちいい。俺が、羽織ったカーディガンに頬ずりしていると、扉を開けてその様子を見て固まっているカイルと目が合ってしまった。
「あ・・」
うわぁ・・恥ずかしい!俺、ホワイトラビットのカーディガンを喜んでるみたいじゃないか!?
「か、可愛・・」
カイルが何か呟く。
「い、いや似合うよ。レノ!すごく可愛い!驚いたよ」
「え・・笑われるかと思った・・」
「なんでだよ!どこをどう見ても可愛すぎるだろ?そうか鏡がないのか・・」
「お、俺・・女性物の服を着たの初めてで・・」
「そうなのか・・?それもまた不思議な話だな。いつか聞かせてくれ、その理由を」
「・・・」
「ちょっと来い!」
「うわぁっ!」
カイルは俺の右手を取って上にあげると、その場で俺をクルクルと踊らせた。
足が絡んでもつれて、カイルにしがみついて抱きついてしまった。
「きゃっ・・」
「ははっ!可愛いな。大丈夫ですか?お姫様?」
だ、誰がお姫様だよー!!俺は恥ずかしくて恥ずかしくて、下を向いてしまった。
カイルは、なかなか俺を離してくれない。
頭をするっと撫でると、細いリボンで結んだ髪をほどいてしまった。
この1年でだいぶ髪が伸びた。肩まで下りた俺の髪を、カイルは手ぐしでといていく。
「なんて・・魅力的なんだ・・素敵だよ、レノ」
お、王子様スマイル!!眩しい!
カイルは王子様なんだよね・・いきなりそういうのだされると、本当に困る・・
しかも、なんだよ・・余所行きのジャケットなんかオシャレに着ちゃって!
「は、離して・・」
「ははっ、顔が赤いな、可愛い。俺を見ろ、レノ。お前のそのエメラルドを俺の瞳に写したいんだ」
なんだよぉ!そんなセリフ!いつものカイルは?俺はドキドキしながら顔を上げてカイルを見る。
そこには、アイスブルーが煌めく王子様が俺を愛しげに見つめる姿があって、俺は少しドキッとして俯いてしまった。
「カイルー!返してよ!俺の服!靴は?」
「駄目だ、あんな踵の高いブーツを履くから転ぶんだろ?せめてマコラを出るまでは、返さない」
なんでぇ・・
確かに転んだよ?だけど、あれは熱が出ていたからで・・今まで、どれだけあの靴で魔物を討伐して来たと思っているの!?
それに、問題はこの服なんだよ・・
ひらひらしたワンピースに、モコモコのカーデガン。踵の低い可愛らしい靴だ・・なんだこれ!?
「だから!何で女の子の服と靴?いつの間に買ったんだよ!この変態!」
「な!変態とは随分だな。お前が寝込んでいる間に、お前の服や靴を仕立て屋に預けたらそれが届いたんだよ」
「むー!」
絶対にカイルが好みのもの、買ったんでしょ?俺の服を預けたって、「はい、女の子ですね?」とはならないよ?
俺のを返してくれたらそれでいいのに。
・・返す気がなさそうな顔してるし。
「来い、着せてやるよ」
「いい!もう、自分で着るから!なんだよー・・これ・・む、胸当て?し、下着、ちっちゃ・・」
寝間着を脱ぎながらブツブツと文句を言っていると、椅子に座って楽しそうにカイルが俺を見ている。
「もー!ちょっと!見ないでよ!出てけー!」
「いいだろ?今更」
俺はカイルを追い出して、部屋にひとりになった。
もー!着るのを躊躇したって、替えもカイルが持ってっちゃったし・・モゾモゾと下着を付ける。胸が膨らんで・・とても楽だ。いつもはキツく布を巻いているからすごく苦しかった。今はもう慣れたけど、この下着は機能性がいいんだな。
下着も、いつもは男性用のもの。女性物はこんなちっちゃな布で恥ずかしい・・あれ・・ピッタリだな。
ワンピースは膝丈で、ふりふりと裾が踊る。
膝までの長い靴下を履いて、靴を履いてみる。鏡がないから分からないけど、笑われない?
モコモコの白いカーディガンは、ホワイトラビットの上質のものだ・・よく見れば、どれも生地が高級そうで高そう・・カイル、だいぶお金使ったんじゃ!後で、返さないと!
カーディガン、モコモコふわふわで気持ちいい。俺が、羽織ったカーディガンに頬ずりしていると、扉を開けてその様子を見て固まっているカイルと目が合ってしまった。
「あ・・」
うわぁ・・恥ずかしい!俺、ホワイトラビットのカーディガンを喜んでるみたいじゃないか!?
「か、可愛・・」
カイルが何か呟く。
「い、いや似合うよ。レノ!すごく可愛い!驚いたよ」
「え・・笑われるかと思った・・」
「なんでだよ!どこをどう見ても可愛すぎるだろ?そうか鏡がないのか・・」
「お、俺・・女性物の服を着たの初めてで・・」
「そうなのか・・?それもまた不思議な話だな。いつか聞かせてくれ、その理由を」
「・・・」
「ちょっと来い!」
「うわぁっ!」
カイルは俺の右手を取って上にあげると、その場で俺をクルクルと踊らせた。
足が絡んでもつれて、カイルにしがみついて抱きついてしまった。
「きゃっ・・」
「ははっ!可愛いな。大丈夫ですか?お姫様?」
だ、誰がお姫様だよー!!俺は恥ずかしくて恥ずかしくて、下を向いてしまった。
カイルは、なかなか俺を離してくれない。
頭をするっと撫でると、細いリボンで結んだ髪をほどいてしまった。
この1年でだいぶ髪が伸びた。肩まで下りた俺の髪を、カイルは手ぐしでといていく。
「なんて・・魅力的なんだ・・素敵だよ、レノ」
お、王子様スマイル!!眩しい!
カイルは王子様なんだよね・・いきなりそういうのだされると、本当に困る・・
しかも、なんだよ・・余所行きのジャケットなんかオシャレに着ちゃって!
「は、離して・・」
「ははっ、顔が赤いな、可愛い。俺を見ろ、レノ。お前のそのエメラルドを俺の瞳に写したいんだ」
なんだよぉ!そんなセリフ!いつものカイルは?俺はドキドキしながら顔を上げてカイルを見る。
そこには、アイスブルーが煌めく王子様が俺を愛しげに見つめる姿があって、俺は少しドキッとして俯いてしまった。
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