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第一章 監獄に吹く新たな風
CHAPTER 20『解き放たれた災厄』
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深海監獄アビスロック 第三階層──囚人区画
レクスが冷や汗をかきながらうめく。
「バシリスクのやつ、面白くなりそうな策って……凶悪な囚人をさらに解放することかよ…」
ゴクリと唾を飲み込むレクス。その言葉通り、牢獄の奥から、二つの影がゆっくりと歩み出てくる。
サガ(オニカサゴ魚人)とザンダー(ブルーカンディル魚人)。
グレンダルはすぐに状況を把握し、冷徹に判断を下す。
「まずはこいつを始末せねば……これ以上囚人どもを解放させるわけにはいかん」
そう言って、横たわるバシリスクの頭を潰そうと斧を振り上げる──その瞬間。
ドガンッ!!!
ジルの鋼鉄化した拳がグレンダルの腰のあたりを直撃した。
「グッ!」
強烈な衝撃にグレンダルの巨体がわずかに揺らぐ。
「邪魔をするな……!こんな害獣は駆除せねば、秩序が保たれんだろう……!」
そう言った後、グレンダルはゴフッと少し血を吐く。
「……貴様、なかなか重い拳だな。何者だ?」
ジルは拳を握りしめながら、一歩前に踏み出した。
「俺は蒼海の解放軍ブルータイドリベレーションズのジル・レイヴンだ!」
グレンダルがジルを見据えながら、斧を再び構える。
一方、解放されたばかりのザンダーは辺りをゆっくりと見回しながら、不気味な笑みを浮かべる。
「……獲物」
次の瞬間、ザンダーに向かって看守五人が一斉に襲いかかる。
「こいつを止めろ!包囲して叩き潰せ!!」
しかし──
バキィィ!!
「ギャアアア!!!」
わずか数秒で、全員が戦闘不能。
ザンダーは地面に倒れた看守の肩の肉を噛みちぎり、そのまま頬張る。
「……ん。美味い」
看守たちは恐怖に震えながら、逃げることが頭によぎり始めていた。
「な、なんだこいつ……!?」
「ひ、化け物……!!」
サガもまた、背中の毒棘を飛ばし、看守たちを麻痺させながら、周囲を見渡していた。
「へぇ……面白そうなことになってるじゃねぇか。どういう状況だ?」
ジルたちもこの暴走を目の当たりにし、彼らを敵に回すのは危険だと悟る。
グレンダルは冷たい眼差しでジルを見据え、斧を肩に担ぎながら低く呟いた。
「……貴様のような雑魚の名前など知る価値もなかったが……覚えておいてやろう」
その言葉が響くと同時に、轟音とともに看守たちが吹き飛ばされた。
クラーケンが突進してきてバシリスクを肩に担いだのだ。
「バシリスクを助けに来たのか……」
グレンダルはすぐに状況を把握し、無駄のない動きで斧を振り下ろす。
狙いはバシリスクの頭部。執拗な追撃が続く。
だが──
ガキィィィン!!
クラーケンは片手に持った剣でグレンダルの一撃を受け止め、ニヤリと笑う。
「……へへ、ようやく戦場の勘が戻ってきたようだぜ……」
クラーケンとグレンダルの激闘の最中、ジルは素早く背後から、鋼鉄の拳でグレンダルを強襲しようとした。
その時──
「……副監獄長殿。これは少々分が悪いようですな」
傷を負いながらも立ち上がったサイファーが、ジルの行動を阻止するように割り込んできた。
サイファーの鋭い拘束攻撃がジルの動きを封じようとする。
「くっ……!」
だが、ジルは動きを止めなかった。鋼鉄の拳がサイファーの腹を貫くように叩き込まれた。
「うおぉぉぉ!!」
バゴォーン!!
「!……ぐふっ…」
サイファーの身体が地面に沈み、動かなくなった。
ジルは息を整えながら戦況を見渡す。
その時、ザンダーが静かに前に出た。
飢えた獣のような眼光を放ちながら、一言だけ呟く。
「……次はどいつだ」
そして、一瞬で目の前の看守の喉元に喰らいついた。
短い悲鳴とともに、血が飛び散る。
その混乱の中、サガが静かに動き出す。
戦場の喧騒とは対照的に、その歩みはまるで音を消したかのように滑らか。
しかし、その背後からは無数の毒針が生み出され、まるで蛇の舌のようにしなりながら周囲の敵をなぎ払っていく。
看守たちが気づいた時には、すでにサガの毒針が何本も突き刺さっていた。
そのまま静かに、だが確実にグレンダルの背後に迫る──。
一方、別の戦場では、タイタン、バレル、レクス、ヴォルグの連携による猛攻に、ルードヴィヒもさすがに疲弊してきていた。
「ハァ……ハァ……この私が……ここまで押されるとはねぇ……!」
血を滲ませながらも、それでもルードヴィヒは倒れない。
ドロマとモルドは、なおも動ける看守たちを次々と葬り去っていく。
ザンダーは狂気の目を輝かせながら、目の前を動く者へ容赦なく喰らいつづけていた。
「次は……どいつだ……!」
その異様な光景に、看守たちは恐怖を覚え、徐々に戦意を失いつつあった。
ジルとクラーケンの猛攻を受けながらも、グレンダルは冷静に動きを見極め、弾き返していた。
しかし、その背後からサガが静かに近づき、無数の毒針を放とうとした──
──その時
「そこまでだ!」
轟音とともに、圧倒的な威圧感が場を支配する。
監獄長ギルバートが乱入してきたのだ。
その両脇には二人の異様な魚人──監獄の強者たちが並んでいた。
【キャラクター紹介】
◆戦闘教官 オルド
種族:マッコウクジラ魚人
所属:深海監獄アビスロック・戦闘訓練部門
性格:実力至上主義
能力:巨大な体躯を活かした圧倒的な打撃力と耐久力。看守たちに格闘術を叩き込んできた猛者。
◆特務隊長 シェイド
種族:ヒョウモンダコ魚人
所属:深海監獄アビスロック・特務隊長
性格:飄々としているが、極めて冷静な策略家
能力:俊敏な動きと神経毒を活かした暗殺術。 高速移動と変幻自在の触手攻撃
その背後には、数十名の看守たちが一列に並び、完全な包囲網を形成していた。
戦場の空気が一変する。
ジルたちは即座に戦況を把握し、身構える。
バレルが低く唸りながら舌打ちをする。
「……マズいな。」
グレンダルはすっと姿勢を正し、ギルバートを見やる。
「監獄長殿、この混乱を抑えきれず申し訳ありません……しかし…お待ちしておりました」
ギルバートは余裕のある笑みを浮かべながら言う。
「お前が苦戦しているのを見て、少し眺めていたくなったのだ」
グレンダルは忌々しげにギルバートを見つめるが、今はそれをどうこう言っている場合ではない。
ジルはギルバートの戦力を分析しながら、一瞬の静寂の中で呼吸を整えた。
「……この状況、どうする?」
監獄の最強戦士たちが集結した今、アビスロック第三階層の決戦が、ついに始まる──!
レクスが冷や汗をかきながらうめく。
「バシリスクのやつ、面白くなりそうな策って……凶悪な囚人をさらに解放することかよ…」
ゴクリと唾を飲み込むレクス。その言葉通り、牢獄の奥から、二つの影がゆっくりと歩み出てくる。
サガ(オニカサゴ魚人)とザンダー(ブルーカンディル魚人)。
グレンダルはすぐに状況を把握し、冷徹に判断を下す。
「まずはこいつを始末せねば……これ以上囚人どもを解放させるわけにはいかん」
そう言って、横たわるバシリスクの頭を潰そうと斧を振り上げる──その瞬間。
ドガンッ!!!
ジルの鋼鉄化した拳がグレンダルの腰のあたりを直撃した。
「グッ!」
強烈な衝撃にグレンダルの巨体がわずかに揺らぐ。
「邪魔をするな……!こんな害獣は駆除せねば、秩序が保たれんだろう……!」
そう言った後、グレンダルはゴフッと少し血を吐く。
「……貴様、なかなか重い拳だな。何者だ?」
ジルは拳を握りしめながら、一歩前に踏み出した。
「俺は蒼海の解放軍ブルータイドリベレーションズのジル・レイヴンだ!」
グレンダルがジルを見据えながら、斧を再び構える。
一方、解放されたばかりのザンダーは辺りをゆっくりと見回しながら、不気味な笑みを浮かべる。
「……獲物」
次の瞬間、ザンダーに向かって看守五人が一斉に襲いかかる。
「こいつを止めろ!包囲して叩き潰せ!!」
しかし──
バキィィ!!
「ギャアアア!!!」
わずか数秒で、全員が戦闘不能。
ザンダーは地面に倒れた看守の肩の肉を噛みちぎり、そのまま頬張る。
「……ん。美味い」
看守たちは恐怖に震えながら、逃げることが頭によぎり始めていた。
「な、なんだこいつ……!?」
「ひ、化け物……!!」
サガもまた、背中の毒棘を飛ばし、看守たちを麻痺させながら、周囲を見渡していた。
「へぇ……面白そうなことになってるじゃねぇか。どういう状況だ?」
ジルたちもこの暴走を目の当たりにし、彼らを敵に回すのは危険だと悟る。
グレンダルは冷たい眼差しでジルを見据え、斧を肩に担ぎながら低く呟いた。
「……貴様のような雑魚の名前など知る価値もなかったが……覚えておいてやろう」
その言葉が響くと同時に、轟音とともに看守たちが吹き飛ばされた。
クラーケンが突進してきてバシリスクを肩に担いだのだ。
「バシリスクを助けに来たのか……」
グレンダルはすぐに状況を把握し、無駄のない動きで斧を振り下ろす。
狙いはバシリスクの頭部。執拗な追撃が続く。
だが──
ガキィィィン!!
クラーケンは片手に持った剣でグレンダルの一撃を受け止め、ニヤリと笑う。
「……へへ、ようやく戦場の勘が戻ってきたようだぜ……」
クラーケンとグレンダルの激闘の最中、ジルは素早く背後から、鋼鉄の拳でグレンダルを強襲しようとした。
その時──
「……副監獄長殿。これは少々分が悪いようですな」
傷を負いながらも立ち上がったサイファーが、ジルの行動を阻止するように割り込んできた。
サイファーの鋭い拘束攻撃がジルの動きを封じようとする。
「くっ……!」
だが、ジルは動きを止めなかった。鋼鉄の拳がサイファーの腹を貫くように叩き込まれた。
「うおぉぉぉ!!」
バゴォーン!!
「!……ぐふっ…」
サイファーの身体が地面に沈み、動かなくなった。
ジルは息を整えながら戦況を見渡す。
その時、ザンダーが静かに前に出た。
飢えた獣のような眼光を放ちながら、一言だけ呟く。
「……次はどいつだ」
そして、一瞬で目の前の看守の喉元に喰らいついた。
短い悲鳴とともに、血が飛び散る。
その混乱の中、サガが静かに動き出す。
戦場の喧騒とは対照的に、その歩みはまるで音を消したかのように滑らか。
しかし、その背後からは無数の毒針が生み出され、まるで蛇の舌のようにしなりながら周囲の敵をなぎ払っていく。
看守たちが気づいた時には、すでにサガの毒針が何本も突き刺さっていた。
そのまま静かに、だが確実にグレンダルの背後に迫る──。
一方、別の戦場では、タイタン、バレル、レクス、ヴォルグの連携による猛攻に、ルードヴィヒもさすがに疲弊してきていた。
「ハァ……ハァ……この私が……ここまで押されるとはねぇ……!」
血を滲ませながらも、それでもルードヴィヒは倒れない。
ドロマとモルドは、なおも動ける看守たちを次々と葬り去っていく。
ザンダーは狂気の目を輝かせながら、目の前を動く者へ容赦なく喰らいつづけていた。
「次は……どいつだ……!」
その異様な光景に、看守たちは恐怖を覚え、徐々に戦意を失いつつあった。
ジルとクラーケンの猛攻を受けながらも、グレンダルは冷静に動きを見極め、弾き返していた。
しかし、その背後からサガが静かに近づき、無数の毒針を放とうとした──
──その時
「そこまでだ!」
轟音とともに、圧倒的な威圧感が場を支配する。
監獄長ギルバートが乱入してきたのだ。
その両脇には二人の異様な魚人──監獄の強者たちが並んでいた。
【キャラクター紹介】
◆戦闘教官 オルド
種族:マッコウクジラ魚人
所属:深海監獄アビスロック・戦闘訓練部門
性格:実力至上主義
能力:巨大な体躯を活かした圧倒的な打撃力と耐久力。看守たちに格闘術を叩き込んできた猛者。
◆特務隊長 シェイド
種族:ヒョウモンダコ魚人
所属:深海監獄アビスロック・特務隊長
性格:飄々としているが、極めて冷静な策略家
能力:俊敏な動きと神経毒を活かした暗殺術。 高速移動と変幻自在の触手攻撃
その背後には、数十名の看守たちが一列に並び、完全な包囲網を形成していた。
戦場の空気が一変する。
ジルたちは即座に戦況を把握し、身構える。
バレルが低く唸りながら舌打ちをする。
「……マズいな。」
グレンダルはすっと姿勢を正し、ギルバートを見やる。
「監獄長殿、この混乱を抑えきれず申し訳ありません……しかし…お待ちしておりました」
ギルバートは余裕のある笑みを浮かべながら言う。
「お前が苦戦しているのを見て、少し眺めていたくなったのだ」
グレンダルは忌々しげにギルバートを見つめるが、今はそれをどうこう言っている場合ではない。
ジルはギルバートの戦力を分析しながら、一瞬の静寂の中で呼吸を整えた。
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